to be with my dogs

犬と私と羊...合言葉は「自然体」

犬が集中してくれない、誘惑に負けちゃうとき。

2022年02月18日 | 訓練のコツ

犬とトレーニングしてて犬が全然集中してくれない、

思うようにやってくれないってことは良くあります。

 

 

写真は1月に富津の競技会場でとったものです。

この日、端午は出陳しませんでしたが馴致に行きました。

 

会場の雰囲気の中で練習することは、初心者犬にとって難しいことです。

様々な誘惑があります。

たくさんの犬が横を通り過ぎて行ったり、

よくできたご褒美に遊んでもらってる子もいたり、

他の人のコマンドに惑わされたりすることもあるでしょう。

 

普段の公園でも、隣でボール遊びしてる子どもが走り回ってたり、

お散歩してるお友達犬が通ったりと様々な誘惑があります。

 

そんな時に以前の私は「アト!」と強めに声を何度もかけたり、

犬がヒールポジションにつきやすいように少し移動したりと

とにかく一生懸命いうことを聞かせようと必死になっていました。

そうすると、やらされるって思う犬はますます私から気持ちが離れて行きました。

 

デンマークで行われたオビディエンスのセミナーに参加した時、

講師がヒールポジションに座ってる犬に対してオヤツを見せました。

もちろん犬は気を取られてそのオヤツに行きたいそぶりを見せました。

そのほかにもぬいぐるみを目の前にチラつかせたり。

講師は「どんな手段を使ってもいいので犬をあなたの方へ向かせてください」と。

特別なオヤツを使ってもいいし、おもちゃを見せてもいい。

「ヒールポジションであなたに集中したらご褒美をあげてください」

 

これには目からウロコでした。

 

丸腰で頑張らなくてもいい。

何なら強力な武器を使っても犬を引きつけ、できたら褒めればいいのだ。

そうしてるうちに楽に犬はヒールポジション=心地よいところと理解して行く。

 

ハンドラーは少しづつ誘惑に対して自信を持って行く。

どんな状況でも犬をコントロールできると自信を持つ事ができる。

 

オヤツがなくてもできることが目標だけど、

みんな最初は誘惑には勝てない。

オヤツがあってもなかなか犬が集中してくれない状態だと思う。

それをダメだと思わずに犬がこっちを向いてくれる感覚をつかむ。

 

どの犬も、ハンドラーも最初からできる訳じゃない。

小さな成功体験がいつか大きな実を結ぶと信じて。

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端午のシープドッグトレーニング(成長)

2022年02月15日 | Sheepdog(端午)

前回、壁際に張り付いた羊を剥がす練習をしましたが、

今回はKトレーナーの指導の下、トレーナー犬のハルに手伝ってもらい、

効率的に練習をさせてもらいました。

 

 

前回はかなり隙間がある状態で通り抜ける練習をしました。

今回は壁際に羊を寄せてそこを通る練習ができました。

何度かやっていくうちに端午が落ち着いてきました。

最初は怖いので走り抜けていましたが、

ある時点から端午のメンタルが安定してきました。

 

 

前回までは羊が走ってしまうとそれに釣られて

端午も興奮して羊を追い回してしまう感じでした。

今回は次第に落ち着いてきて壁際で指示を聞けるようになってきました。

 

1回目で自信がついたようで2回目はさらに落ち着いていました。

 

 

羊が少し動いてくれれば、狭いところにも

顔を突っ込んでいけるようになりました。

端午がドライブ(羊をハンドラーから離す)の練習をしようとすると

羊たちが走っていってしまうので、今までは練習の形が作れませんでした。

しかし、2回目の動画の中では端午が見ているにも関わらず、

羊たちが留まっていました。

 

端午の羊に対する強さをどうコントロールしていくのかが

わからずオットも悩んでいました。

持っている強さや欲を削ぐことなくコントロールできた。

それはオットと端午にとって初めての経験だったと思います。

 

羊追いは本能だけでは成り立たない作業です。

人の指示が聞けなければ成り立たない。

 

指示を利かそうとすると人は威圧的になったり

強制的になったりしないと本能に対抗できない。

しかしそれをしてしまうと、人の指示を聞こうと

犬はその能力を半減して指示待ちになってしまう。

指示は針の穴を通す感じにしたい。

そのために何らかの突破口を見つけようと

オットと端午は練習を重ねてきました。

 

それをKトレーナーも的確な練習でサポートしてくれました。

 

端午がオットをヘッドチェックせず、常に羊を見続け

指示に従うことができる。

理想に一歩踏み出した気がしました。

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何かを咥えて「持ってくる」ことを教える

2022年02月09日 | 訓練のコツ

最近、立て続けに「ダンベル」の保持についてのお悩み相談を受けた。

 

 

訓練では長いことダンベルの持来は「強制」で教えるというのが主流だった。

「強制」のやり方については詳しくは書かないが、

私は今まで3頭の自分の犬たちを訓練してきて「強制」で教えたことはない。

 

欧介も蒼太もダンベルを楽しそうにレトリーブしてくれた。

それを利用して競技に出ていた。

 

これは問題だなと感じたのは、蒼太でオビディエンス競技のトレーニングを始めたときだった。

それまでくちゃくちゃと噛むことがなかったのに噛むようになってしまったのだ。

 

その原因は、きちんと段階を経て教えてなかったことにある。

 

しっかりと咥えているということを教えることにした。

 

ダンベルを咥えさせてしっかり噛むようにマズルを両手で抑えたり、

咥えてる状態で頭を撫でて褒めたりした。

しかし、効果はなかった。

 

咥えてる状態を観察してみるとゆるゆると

歯と歯の間でダンベルが動いていた。

 

どうしたら噛みしめるように咥えるのだろうか?

蒼太の気持ちを考えてみた。

盗られると思ったら盗られまいと噛みしめるのではないか?

噛み締めた時にクリックして「咥えて」という言葉をかけた。

これによってしっかり咥えることを教えることができた。

 

端午はこの経験を生かして最初からシステマティックに教えた。

完成形から逆に教えていくバックワードチェイニングを使った。

手のひらに顔を乗せるところから始まり、咥え、持って来ると

一つ一つ丁寧に作っていった。

端午が8ヶ月の時の動画です。

 

 

「強制持来」は言葉の印象ややり方を巡って色々な意見があるのも事実です。

しかし、一度入ってしまえば崩れない。

一方、ポジティブで教えた時は、必ずフィードバックが必要な気がします。

一度出来上がった咥えるという作業もダンベルを取りに行くことを教え始めると

持って来るという義務感が薄れて狙って捉えるという目的に犬の心が変化してしまう。

なので、要所要所にフィードバックを入れていかないとならない。

犬の気持ちを読み、常にトレーニングのイメージを明確に持っていないと

上手くいかないので、それが持てない初心者には難しい。

 

端午もこれまでに何度か崩れ、トレーナーにフィードバックを求められ、

四苦八苦してる。

他者の指摘を受け入れ、早めの修正をすることも大切。

ポジティブトレーニングは優しいようで厳しいというのが感想。

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シニアでもできることがあれば挑戦させてあげよう

2022年02月07日 | Sheep dog

15歳になり家にいる間は寝てることが多くなった蒼太くん。

 

 

お散歩も足の運びがおぼつかなくてよろけることもしばしば。

心臓の弁膜症と肥大もお薬で安定してるものの

少しづつ進行しています。

加齢とともにゆっくりゆっくり衰えていますが、

それでもボールで走ったり遊んだりするのは大好きです。

 

獣医師には心臓のことを考えると運動はさせずに過ごすか

楽しんでいるなら何があっても覚悟して今まで通りの生活や遊びをするか

選択して下さいと言われています。

 

もちろん本犬が楽しいと思うのであればしない選択はありませんでした。

 

 

私はボールで遊んだり人と何かしたりすることが犬にとってストレスだとは思いません。

何もしないことが逆にストレスになる犬もいる。

ボーダーコリーは人と協力して羊を追うことを目的に作られた犬です。

人が関わることで喜びを感じる犬です。

ただフラフラとお散歩して匂いかいで満足するような犬ではないです。

特にうちの犬たちのようにワーキングラインの子たちは

仕事を与えられないことは飼い殺しと一緒。

この子たちと暮らす選択をしたのなら、常に楽しみを与え続けなければならない。

それが飼い主としての使命だとも思っています。

 

普通の犬であっても、シニア犬になっても楽しみを与えることができるって

それまでの犬との関わり方や築いてきた絆が強く素敵だと思います。

犬の寿命は思っているより短いです。

だからこそ一緒に遊ぶことで楽しい思い出をたくさん作ってあげて下さい。

 

15歳蒼太のシープドッグとしてお仕事してる動画です。

よかったら見て下さいね。

 

 

蒼太が見つめ動くと羊たちがゆっくりと動きだし、オットの元へ連れてきます。

シニアになっても忘れないDNAがなせる技です。

犬の本能というのはこういうものです。

そして彼にとっては心に刻まれた仕事なのです。

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FCIオビディエンス新規定(2022〜)での「脚側行進」

2022年02月02日 | 訓練(端午)

 2022.4〜日本でも新しい規定でオビディエンスの競技会が実施されます。

脚側行進に関しては以前のものと比べても細かく書かれています。

 

 

 以下、JKCのHPからの引用です。

 脚側行進作 業中、犬は指導手の進路を妨げる「被る行進」、指導手と接触を図る行進を実行しては ならない。指導手も犬の行進を妨げる行為や、意図的に犬と接触する行進を実行して はならない。これら行為は重度ミスと見なされる。

(中略)

犬は自然体で行進すべきである。犬は指導手を見る事やアイコンタクトを維持する事 が認めらえる。これら行為は寧ろ好ましいとされるが、実行により不自然な頭部や胴 体保持、又は 90 度以下となる首と背線交差地点角度を引き起こしてはならい。犬種 によって自然な首線並びに背線維持の定義は相違する為、審査時に考慮される必要が ある。

 と記載されています。

 

上の写真、左が私と端午、右がW先生と端午です。

一歩目の顔の位置が、私とだと一瞬下を向く。

先生とだと一歩目からちゃんと集中してる。

 

この文章から読み解くと左側の写真に近い脚側行進が推奨されているのかなと

思います。自然だから。。。

 

でも端午の状態を考えるとあまり集中してなくてフワーとした心理状態。

グッと集中して意欲的な状態がW先生との写真。

 

自然って。。。

 

どんな行進作業を自分の目標として設定すべきなのか。。。

 

迷うことなく私は右のW先生と端午の脚側を選ぶ。

それが不自然と評価されても。

何に基準を置くかはそれぞれだと思うが、

私は誰が見ても貫くような集中と意欲を表現したい。

 

まだまだその状態が作れず、四苦八苦してるけど、

理想はひとつだ。

 

Comments (2)
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