欧介兄さん救助犬計画ですが、
前回、瓦礫捜索部門の適性試験に合格しましたが、
今回は、広域部門の適性試験に挑戦しました。
9月に右前足を痛めて、治ったものの、瓦礫に登るという無理をさせるより、
広域(山岳遭難救助)の方が、自分なりのルートで捜索が可能なので、
広域に変更し挑戦することになりました。
とは、言っても、広域に変更したのが11月1日で、
申し込みの締め切りが11月1日だったので、練習もそこそこ。。。
何よりも心配だったのは、山遊びが大好きな欧介だし、
ジャックラッセルだし、、、
欧介捜索隊が出動してしまうのでは?と
誰もが心配する始末。
現場は、関係者以外立ち入り禁止。ビデオも取れませんでした。
こんな森の中を捜索です。
案の定、捜索開始直後は、大好きな山遊びに来た感じでウキウキ。
o-mamaも一応、斜面下に向かって欧介を送りだしたら、
完全に勘違いしてる欧介に獣の匂いでも取られたら?と
斜面上に向かって「探せ!」で送り出した。
ところが、いつも山がある公園で、崖に「登れ!」で
登らせて遊んでいたので、欧介は思いっきり勘違い?!
斜面を登ると楽しそうにこっちを見て「登ったよ!!」と笑顔。
あぁ、もうっ!どうしたら、山遊びじゃないってわかってくれるのかな?
とにかく、「探せ!」で何度も欧介を送り出し、
林の中に入っては、楽しそうにこっちを見てる欧介を呼んで、
左右に振りながら送り出してみる。
何度目かに、人の匂いに当たったのか?
欧介がフト捜索に来ていることに気付いたようすで、
見える範囲で遊んでいた欧介が、林の中に走って消えて行った。
捜索開始だ。
欧介の足音が林の中でカサカサと響く。
その音に聞き耳を立てて欧介の気配を感じる。
音が聞こえなくなるくらい遠くへ行ってしまったようだ。
呼び戻すか?捜索を続けさせるか?迷う。
欧介に任せよう。欧介を信じよう。
そう自分に言い聞かせていると、急に足音が聞こえ出し、
ひょっこり、右の斜面の上から欧介が顔を出した。
その表情を見たときに、「見つけたなら吠えていいんだよ!」
「大丈夫だから、自信を持って吠えなさい。」
と、心の中で欧介と会話をした。
欧介は、それが通じたのか?確かめようとしたのか?
o-mamaのもとへ戻ってきた。
その時に、「見つけたんだな」と感じるものがあった。
「左側に出してみよう!」そう思って、欧介を送り出すと
やはりすぐにo-mamaの前を横切って、右側の斜面へと降りて行った。
確信に変わったとき、欧介の弱いけど吠えようとする声が聞こえた。
遭難者がいる斜面の上から顔を出し、o-mamaを見ていた。
「そうだよ。吠えていいんだよ。」と心で声をかけると、
欧介が視界から消え、再び遭難者のもとで吠えはじめた。
力強く、元気に。
なんだか、別の世界に迷い込んだように、心で会話していた。
森の中という自然がそうさせたのか?
欧介と言葉ではない、波動のようなもので会話をしたような
不思議な体験でした。
捜索は、78点で合格。
午後は、服従と熟練の試験。
発砲音が苦手な欧介、休止中に鳴る2回の発砲音に耐えられるか?
ココが問題。
しかし、10歳という年齢を考えると克服してまで、
やらせる必要もないと、O先生とも話した結果、
我慢できなかったらできないで良いってことにしました。
休止では、1回目の発砲音で逃げだす子が続出。
欧介は、試験会場に入った途端、過去の経験から発砲を予知してました。
o-mamaはできるだけ、冷静と普通を装い、
休止場所に欧介をフセさせました。
いよいよ発砲1発目、、、やっぱり立ちあがってしまいました。
o-mamaの「フセ」の声で伏せることができたけど、
あとで、講評の時に声符を使ったので、「休止に関しては0点」になると
審査員の先生に言われました。
しかし、2回目の発砲はそのまま伏せて待っていられたので、
よく我慢して耐えてくれ、o-mamaのために頑張ってくれたのだと
感謝の思いで涙が出そうでした。
審査員の先生にも、0点にはなったけど、
今後を考えると、とっても良い経験になったはずだと言っていただきました。
(タイヤの障害は、その日の公開練習で頑張って克服、跳べました)
(こんな大きなドラム缶もラクラク跳べました)
その後の作業もハンドラーのコントロールと服従力で
お互いに乗り切ったと言っていただけて、
今まで苦労して欧介と訓練をしてきたことが、認められたようで
嬉しかった。
結果は、71点でギリギリ合格。
そして、見事、広域捜索部門救助犬適性試験合格です。
メダルもらえて良かったね。
今日1日応援団だった蒼太くんと一緒にメダルを首にかけて
ちょっと誇らしげな欧介兄さんでした。
「Atelier sucre sale」に「フェルトのメビウスマフラー」を
UPしました。のぞいてみてね