フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

3月5日(水) 小雨

2025-03-06 12:45:14 | Weblog

8時半、起床。

最初、この写真が目に入ったとき、月夜の砂漠のラクダかと思った。キャプションを見て、ラクダに見えたものは月面に着陸した宇宙船で、空に浮かんでいるのは地球であることを知った。各国の首脳たちをここに集めて会議をしたら、地球という奇跡のような小さな星の上でああだこうだいっていることの愚を知るだろう。

カレーチーズトースト、目玉焼き、牛乳、珈琲の朝食。

作家の曽野綾子さんの訃報。享年93歳。私は彼女の作品の熱心な読者とはいえなかったが、大学院生の頃、アルバイトで研究員をしていたある研究所が開いたシンポジウムで、曽野さんとご一緒したことがある。シンポジウム前夜の打ち合わせで、研究所が行った母親の育児不安に関する調査結果を私が説明し、曽野さんは熱心に聞いて下さった。あのときはありがとうございました。ご冥福をお祈りします。

昨日のブログを書く。

今日も寒い。研究室の片付けはまだ終わっていないが、天気の悪い中、出て行く気がしない。今日も自宅で過ごそう。珈琲豆が切れそうなので、昼食は「きりん珈琲」に食べに行くことにした。

大阪マラソンに参加した床屋のマスター、記録は「撃沈」だったようだ。

呑川を越え、

JRの踏切を渡る。

「きりん珈琲」に到着。ここには2週間に1回のサイクルで来る。珈琲豆の消費のペースがそのくらいなのだ。今日も自宅を出る前に電話で豆の焙煎をお願いしておいた。

カウンター席に座る。

「いらっしゃいませ」。きりん共和国の面々(熊も混じっている)が挨拶にやってくる。

昨日、阪本博志さん(帝京大学)から加藤日出男『「若い根っこ」の生活記録ー高度成長期の勤労青年サークル』単行本編・雑誌篇(金沢文圃閣)のパンフレットと「解題」の抜刷を送っていただいた。

その抜刷を読む。「若い根っこの会」とは秋田県出身の加藤日出男(1929~2019)によって結成され、彼自身が終生会長を務めた高度成長期最大の勤労青年サークルである。加藤は農民運動から青年運動に転じ、マルクス主義とは無関係に(政治運動としてではなく)、農村から都会に出て来た若者たちの「第二の故郷」として彼らの孤独を救済する居場所作りをめざした点が興味深かった。「生活記録」は組織の絶頂期までのものであるが、衰退期についても興味が出てきた。それは「第一の故郷」の衰退と軌を一にしているのだろうか。

注文した料理が運ばれてきた。うどんカルボナーラ。

食後に珈琲(マンデリン)とほうじ茶あんみつ。

食事をしているところに卒業生のカナエさん(私が卒研の指導をして京都大学大学院へ進学)からLINEがあり、「いま、先生の最終講義を聞きながらご連絡しております」と製本された博士論文の写真が送られてきた。研究科の卒業式では彼女は副代表だそうである。それはおめでとう。京大の卒業式(3月24日)は仮装が伝統で、彼女はスケパンの仮装をするつもりなので、「もしTV中継をご覧になったら私を見つけて下さい」と書いてあった。ウォーリーを探せ、みたいだな。

豆の焙煎が終わった。さて、帰ろう。店には1時間半ほど滞在した。

家ではチャイが書斎で箱猫になって私の帰りを待っていた。昨日からあまり元気がない(食欲がなく便も出ていない)。普段であれば、私が外から帰ってくると、ドアの音を聞いて、二階から玄関に下りて来るのだが。

夕食は鶏肉とピーマンの味噌煮、明太子、柚子大根、味噌汁、ごはん。

食事をしながら『東京サラダボウル』最終回(録画)を観る。録画したものを観る順番だと少し先になるのだが、待ちきれずに観る。これから観る人もいるだろうから、ネタバレになるようなことは書けないが、そうか、そういう結末か、悪くない。

チャイは少しずつ回復している。われわれが食事を終わるのを食器棚の上で待って、チュールを見せると、飛び降りて来た。餌も思い出したように、ときどき、食べている。小さな子供やペットはいつも元気なので、たまに元気がないと、心配になるものである。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。