フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

12月31日(火) 晴れ

2013-12-31 22:17:41 | Weblog

     8時半、起床。

     昨夜のすき焼きの残り、マフィン、あんこ、紅茶の朝食。

       午後、散歩に出る。よく晴れている。風もなく、日差しは暖かい。鎌倉日和だ。妻には電車の中から「川崎方面に散歩に行ってきます」とメールする(鎌倉は蒲田→川崎の延長線上にあるから間違いではない)。

       鎌倉駅を降りて、若宮大路を一直線に南に下り、由比ヶ浜に出る。真冬の海辺だというのに全然寒くない。

     由比ヶ浜の入り口付近の電線にはトンビの群れが止まっている。その姿は精悍で、海辺にはカラスもいるが、カラスがかわいらしく見えるほどだ。ときどき一斉に飛び立って、浜辺にいる人々の上を舞う。うっかりおにぎりか何かを食べていると、急降下してきて、奪っていくと聞いている。

     鎌倉に来る人々には2種類いる。お寺を廻る人と、海辺に来る人だ。両方ともという人もいるだろうが、それは鎌倉ビギナーで(一日で両方は慌ただしい)、何度も来ているとだいたいどちらかに落ち着くようである。私は海辺派だ。

      大晦日ということもあり、好天ということもあり、普段の冬の浜辺より人が出ている。

     由比ヶ浜は滑川を挟んで、右側を由比ヶ浜海岸、左側を材木座海岸と呼ぶ。混んでいるのは由比ヶ浜海岸で、材木座海岸は空いている。これは昔からである。私は子どもの頃から材木座海岸で泳いでいたので、材木座海岸の方が落ち着く。今日も大半の時間を材木座海岸の方で過ごした。

     人っ子ひとりいない浜辺というのも悪くはないが、いくらかの人はいた方がいい。私は、浜辺そのものも好きだが、浜辺に来る人も好きなのだと思う。

 

 

 

       東日本大震災以来、浜辺に来ると不安な気分に襲われたものだが、今日はそういうことはなかった。

       浜辺での時間を満喫して(普段なら寒くて30分が限度だが、1時間半ほど滞在)、市街に戻る。まだ昼食をとっていなかった。 

 

      江ノ電ビルの中にある銀座アスター「鎌倉賓館」で食事。ここは観光客が少なく、ゆっくりと食事ができて(スタッフの対応もよい)、しかも価格もリーズナブル。ランチのコースは李花(1500円)、桂花(2000円)、3000円(牡丹)の3種。今日は真ん中の桂花を注文。

 

 

 

 

     鎌倉散歩のお土産はいつも豊島屋の鳩サブレー。信頼の美味しさ。

     蒲田について、「一二三堂」で、俵万智の最新歌集『オレがマリオ』(文藝春秋)と『月刊テレビジョン』を購入し、ご主人と少しおしゃべり。「よいお年を」。帰宅は5時を少し回った頃。

       夕食は天ぷら蕎麦。

      紅白歌合戦を始めから終わりまで見て、白組の勝利を確認してから、妻と娘と息子と近所の女塚神社に初詣に行く。

 

      すでに年は越した。今年もよろしくお願いします。


12月30日(月) 晴れ

2013-12-31 02:28:13 | Weblog

     8時半、起床。

     半熟卵の味噌汁とご飯の朝食。ご飯のお供に海苔の佃煮、鮭フレーク+ししゃもの卵。

     「phono kafe」は今日が本年最後の営業。2時頃、昼食を食べに行く。ご飯セットを注文。おかずには今日だけの特別メニュー三品をチョイス。


牛蒡と胡桃の田作り風


なます


土鍋でコトコト煮込んだ甘さ控えめの黒豆


食後に紅茶と全粒粉の胡桃入りスコーン

    先客のご夫婦はカナリアさんのブログでこの店のことを知って、今日初めてやって来られた方。大原さんと私とご夫婦とおしゃべりをしてるところにカナリアさんがやってきた。神様のお導きなり。

    今年の出来事を振り返るには一日早いが、「phono kafe」の開店(5月)は間違いなく今年の個人的出来事ベスト10の中に入る。自宅から1分30秒の場所に開店したこの小さなカフェは、私の日常生活の新たな足場の1つになった。

    夜、「phono kafe」のブログが更新されていた。

       今年の営業は今日で終了となりますが、ほんとーに沢山の方に出会えて幸せな1年となりました星

       お客様と親しくなるにつれ、人が人を呼びミラクルきなことが次々と起こって楽しい毎日でした。
    
       きっと自分のお店だから気兼ねなくゆっくりお客様と接する事が出来て、するとその方の奥深さに魅了されて、
       沢山人が繋がって、物語も生まれ。。。

       お話はしなくても空間や食事を楽しんで頂けるのもとっても嬉しくて。。。花

       幸せが沢山だと不思議と、何だかもの悲しい気持ちになってしまい、特に年の瀬も加わってか。。。
       一人でただ今感動しつつぼーっとしておりました
星
       でも、だいぶ心が強くなったのか、思いを巡らせているうちに、
       来年もここで出会った沢山の方々と
       より一層楽しく過ごしちゃおう
星っと、と前向きな気持ちに切り替えられるようになりましたねこ
       これは私としては大進歩ですクローバー

       いろいろ成長できたのは皆様のおかげですクローバー

    大原さん、近所に素敵なカフェを開店させてくれてありがとう。来年もよろしくお願いします。

    「phono kafe」を出て、本年最後のジムへ。筋トレは省略し、有酸素運動を45分。630キロカロリーを消費し、夕食に備える。

    我が家の今夜の夕食は恒例のすき焼き。


12月29日(日) 晴れ

2013-12-30 12:25:53 | Weblog

   9時、起床。

   朝食は抜いて、昼食を食べに出る。おだやかな年の瀬。     

      下丸子の「喜楽亭」。

      珍しく先客が二組(4人と2人)。注文をしてしばらく待つ。

     いつものチキンカツ定食(750円)。先客が出て行って、ご主人といつもの世間話。「喜楽亭」には月に一度くらいのペースで来ているのだが、話のネタを仕込んで待っていてくれる。「最近こんなことがありました・・・・」という語りで始まる今日の話題は、近所にあるリコー本社の敷地の中にタヌキが出没するという話だった。

       定休日のない「喜楽亭」だが、年末年始は大晦日と三が日は休むそうだ。どこかに行かれるんですかと尋ねたら、「片瀬海岸にある親戚の旅館の手伝いを頼まれいて・・・」とのこと。よいお年を。

     蒲田に戻る。

     「ルノアール」でしばらく読書。宇野重規『民主主義のつくり方』(筑摩選書)。さらなる個人化が進行する時代における民主主義の再構築を模索した『〈私〉時代のデモクラシー』(岩波新書、2010)の続編である。本書のキーワードは「プラグマティズム型民主主義」。現在(従来)の民主主義を「ルソー型」と呼び、それが前提とする「一般意思」というフィクションに頼らずに民主主義を再構築するには、「経験」を重視するプラグマティズム型の民主主義が有効であることを説く。日本におけるそうした考え方の持ち主として藤田省三が詳しく紹介されていたが、清水幾太郎については言及されていなかった。右傾化しちゃったからダメなのだろう。しかし、プラグマティズムというのは思想的には中立的なもので、必然的に民主主義に帰結するというものではないのではないだろうか。プラグマティズムが民主主義と結合し、その結合が持続するためには何らかの因子が必要だろう。それは何だろう。それがおそらく清水に欠けていたものだ。それを考えるために、『民主主義のつくり方』は私にとって示唆的な本である。

    切りのいいところまで読んで、「ルノアール」を出る。

      「phono kafe」にちょっと寄って行く。

     客は私だけで、大原さんとしばらくおしゃべり。最近は一日の客が20人、30人を超す日もあるそうだ。よくここまで来ましたね。

     女性の2人連れが入ってきて食事の注文をしたところで、席を立つ。

     名古屋の会社に就職した息子が年末年始の休みで帰って来た。とくに積もる話があるわけではないが、一人増えるだけで食卓が賑やかになる。

     夜、今日の日誌を付ける。下が元のサイズだが、まるでお湯でもかけたかのように膨らんでいる。幅が4倍くらいになっている。妊婦さんでいえば臨月だろう。でも、4月始まりなので、あと3か月使用する。はたして製本が持つだろうか心配である。


12月28日(土) 晴れ

2013-12-29 04:44:42 | Weblog

      8時半、起床。

      鱈子の佃煮でお茶漬けの朝食。

      年内最後の「ごちそうさん」。父親問題は一応の解決をみたようである。きっかけは孫(ふ久)の誕生。気になるのは父親自身の人生問題(銅山の鉱毒の件)だが、これは深入りするとけっこう大変そう。

     書斎の掃除(整理整頓)に着手する。これも蔵書レベルに深入りするとけっこう大変。とりあえず机上のレベルから始めよう。

     窓際に積んである本を撤去し、カーテンを取り外し、窓ガラスと網戸の掃除。冬の青い空と白い雲。

      野良猫のなつが挨拶にやってきた。

     作業の途中の昼食はこういうもので。けっこう好きだったりする。

      1994年の手帳が出て来た。放送大学から早稲田大学へ移った最初の年である。着任にあたって早稲田大学仕様の能率手帳の支給はなかったのだろう、一般の能率手帳エクセル版(革カヴァー)を使っていた。早稲田大学での授業のほかに4つの私大と放送大学でも授業をやっている。放送大学での授業(面接授業と卒論指導)は土日にやっている。放送大学の番組(放送授業)の各回の収録日とテキストの各章の締切日も書き込まれている。大学内外のプロジェクトの会合にも頻繁に出席している。子どもの授業参観や運動会の予定も書き込まれている。空白の一日というものがほとんどない手帳だった。40歳になったばかりの頃で、社会からの要請は多く、それを断る自由は小さかった。「単純な生活」への憧憬は強かった。

     夕暮れの時刻になった。 

     夕食は焼き魚(かます)、鶏肉の団子汁、豆腐とオクラと納豆、ご飯。   

     ご飯をお替りして、近所の方からいただいた卵で掛けご飯。

 

        武蔵村山さん(仮名)からお久しぶりですのメールが届く。以前、近所の歯科医院で歯科衛生士をされていた方で、ご出産を機にそこを辞めてからも私のブログの読者でいてくれている方である。いまは2歳9か月と10カ月の2人の男の子の母親で、お子さんたちを保育園に預けて働いていらっしゃるそうだ。彼女が久しぶりのメールをくださったのは、私のブログを通してNさんのブログを共感をもって読まれたからである。私がNさんにどんなアドバイスをしたのかが気になりますとのことだった。実は、Nさんへのメールを打ちながら、同じ年頃のお子さんを抱えている武蔵村山さんはどうしているだろうと考えていたところだったので、メールをいただいて、びっくりした。でも、こういうことって、たまにあることなのだ。


12月27日(金) 曇り

2013-12-28 11:40:54 | Weblog

   8時、起床。

   「まやんち」は今日が年内の営業の最終日。年明けは1月16日からなので、20日間の長期休業となる。11時半の開店に合わせてでかける。さすがに空いている。

    まずは野菜のサンドウィッチを注文。本日の朝食なり。

     食後に苺のロールケーキと紅茶。紅茶はそのときそのときのスイーツに合うものをスタッフの方(今回はモモコさん)に選んでもらうのだが、何とかいう茶園産のダージリンのセカンドフラッシュ(秋摘み)をストレートで。ほのかにマスカットの香りがする。なぜマスカットの香りがするのかというと、茶葉に集まるウンカの吸汁と関係しているらしい(ウンカはセカンドフラッシュの時期に多く発生する)。

      支払いのとき店主のますみさんからスタッフ募集についての苦労話を聞く。いま、「まやんち」のスタッフはますみさんのほかにカナさんとモモコさんのお二人なのだが、常態的な人手不足で、常時スタッフ募集をしている。しかし、週に3日(木・金・土)の勤務であるので独身女性が主たる収入源にするには不足であり、土曜日が勤務日であることが専業主婦が応募するにはネックとなっている。生活のために働くのではなく、夫の理解があり(土曜出勤)、小さなお子さんがいないといった条件がそろっていないと難しいのだ。しかも近年はアルバイトやパートの募集については売り手市場になっていて(非正規雇用の需要の増大)、応募の絶対数自体が減っているのだという。紅茶とスイーツが好きで、カフェという空間が好き、がむしゃらにではなく週休4日で働くのがいいという人、私が女性であればすぐに応募したいところだが、そういう方、いませんか。

      床屋に行く。担当の方に「年末はいつまでですか?」と馴染みの飲食店でするような質問をついしてしまった。「大晦日までです」。そうでしたね。書き入れ時ですものね。

      夕方、Nさんにメールを書く。彼女が先日のブログに書いていた子育てをめぐる悩みへの私なりのアドバイスを書いて送る。

      今日の夕食は、麻婆茄子、蟹玉、サラダ、玉子と椎茸のスープ、ご飯。 

        夕食後、メールをチェックするとさっそくNさんからの返信が届いていた。普段のNさんの冷静沈着な文章に戻っていたので、一安心。よいお年を。

        TVは年末年始の体制に入っている。『剣客商売』を観る。年末年始には池波正太郎の世界を楽しみたい。『ミスパイロット』で国木田教官を演じた斎藤工が秋山大治郎を演じている。『ミスパイロット』の最終回を観たばかりだったので、国木田と大治郎がだぶって見えた。