フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月29日(木) 雨

2021-04-30 11:15:55 | Weblog

8時半、起床。

雨が降っている。GWは雨のスタートである。でも、雨は今日一日だけのようだ。

朝食前に今日から公開されるオンデマンド授業のレビューシート(早々に提出された4通)をチェックする。音声講義や講義資料に何らかの不具合があるといけないからである。問題なく視聴できているようである。

トースト、目玉焼き、豚汁、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

昨日のブログを書きながら、妻と『珈琲いかがでしょう』第4話(録画)を観る。

レビューシートのチェック。

昼食は炒飯。妻に「軽めでいいよ」と言ったら、本当に少なかった。ミニカップうどんを食べる。

少し昼寝をする。

5時を回ったあたりで「スリック」に電話して、席が空いているかどうかを尋ねる。娘さんが出た。彼女が手伝っているということは混んでいるのかもしれない。「空いていますが、5時半がラストオーダーですが、大丈夫ですか?」と聞かれる。「大丈夫です」と答える。自宅から「フリック」までは10分とかからない。

傘を指して出かける。

店には客はいなかった。娘さんももう上がったようである。「先ほどのお電話。先生からだったかもしれないと、後から娘が言っていました」とマダム。名前は告げていなかった。

今日は雨の中けっこうお客さんが来たそうである。

ほうじ茶のシフォンケーキを注文して、お茶はお任せで。キームンを選んでくれた。中国が原産の紅茶である。

トッピングに甘納豆。

「スリック」は月曜・火曜・水曜がお休みなのだが、来週の月曜・火曜・水曜はGWで営業をする。つまり今日から7日連続営業である。これは初めてのことらしい。「疲れそうですね。大丈夫ですか?」とマダムに聞くと、「頑張ります」と答えた。その代わり、来週の木曜・金曜・土曜・日曜はお休みである。

6時(閉店時間)を15分過ぎたころに店を出る。

ここは最近まで共産党の事務所があった。その前は歯科医院だった。今度は何が入るのだろう。

アマゾンプライムで村治佳織のギターを聴きながら、レビューシートのチェック。

夕食は鮭(水煮缶)と小松菜の炒め、笹かまぼこ、レンコンとひき肉のピリ辛炒め、ワカメとジャガイモの味噌汁、ごはん。

食事をしながら『プレバト』(追っかけ再生)を観る。今回は水彩画の大会。4人満点が出て、写真判定のような感じで辻元舞が優勝した。

レビューシートをチェックをしてから、昨日『隣町珈琲』で購入した書籍をパラパラと読む。雨の音が聞こえる。

小山清の「矢車の花」という小品の書き出しの一節。

 買物をして金が五円残ったので、露店の花屋で矢車草を二茎買って帰った。紫と紅のを、コップに挿して机上に飾った。

 「五円しかない」

 と告げたら、花屋のおかみさんが択んでくれたのである。最後に花を買って財布の底をはたいたことが私の気持を楽しくした。

 きょうは朝から小雨が降っている。雨に洗われた樹々の若芽が新鮮な緑を見せている。

清々しい文章である。1952年5月の産経新聞に載った小品である。

風呂から出て、5月の予定を確認していたら、学会の理事会の日を一週間勘違いしていたことに気づく。法事の日と重なっているではないか。深夜だったが、とりあえず妹にLINEで連絡し代替の候補日を考えてもらう。お寺さんには明日の朝一番で連絡を入れねばならない。やれやれ。

2時、就寝。


4月28日(水) 晴れ

2021-04-29 14:54:33 | Weblog

8時半、起床。

グラノーラ(+牛乳)、サラダ、紅茶の朝食。

本日の『おちょやん』。花車と千代のやりとりは夫婦漫才のようであったが、千代はラジオドラマ出演の依頼をかたくなに断り続ける。天岩戸に閉じこもったアマテラスのようである。

昨日のブログを書いてアップする。

オンデマンド授業の講義資料の作成。

途中で昼食を挟む。つけ麺。

講義資料を仕上げ、昨夜収録した音声講義と一緒にネットにアップする。

一仕事を終えて、散歩に出たのは3時頃。

東急蒲田駅の階段にはエスカレーターが併設されていない。日本社会がまだ若いころに作られたのだ(蒲田東急プラザの開業は1968年)。40段の階段は映画『蒲田行進曲』のあの「階段落ち」の大階段(39段)を思わせる。

池上線に乗って荏原中延へ。

車内で原稿を読んでいたら乗り過ごして戸越銀座まで行ってしまった。原稿が面白かったからだ(自分が書いた原稿だけど)。

せっかく降りたので(戸越銀座の駅は上りと下りのホームが別々で、一度、改札を出なくてはならないのだ)、駅の周りをちょっと歩いてみることにした。

全国に「〇〇銀座」という名前の商店街はたくさんある(あった)けれど、おそらく一番知名度が高いのがここ戸越銀座であろう。

改札を出てすぐのところに「天然鯛焼」の店がある。早稲田にも蒲田(東口)にもある。ゆく先々に「天然鯛焼」あり。たまたまなのだろうか。私は知らないうちに「天然鯛焼」包囲網の中に入ってしまったいるのかもしれない。

「三省堂」という本屋のような名前の写真館がある。

「就活用写真」ならぬ「終活用写真」。遺影のことだろう。けっこうな値段である。大きく引き伸ばすからね。

ひとつ引き返して荏原中延。

こちらの商店街にはアーケードがある。

目的の「隣街珈琲」に到着。

ここに来るのは三度目。すでにAとDは食べているが、今日は昼食はすませている。

店は地下にある。階段の踊り場に飾られた写真はここに引っ越してくる前の路面店だったころのもの(同じ荏原中延にあった)。

入り口を入ってすぐ左は新刊本のコーナー(セレクトショップ)である。

目に付く場所にお目当ての雑誌があった。「隣町珈琲」の機関誌といってもよい『mal''』の2号である。

さっそくテーブルに持っていって(支払いは会計のときでよい)、パラパラと読む。

巻頭にカフェ「昔日の客」のご主人関口直人さん、「隣町珈琲」のオーナーの平川克実さん、関口良雄(直人さんのお父様で古書店「山王書店」のご主人)の随筆集『昔日の客』を復刊した夏葉社の社長島田潤一郎さんの鼎談が載っている。

ブレンドコーヒー(ビター)と小倉あんトーストを注文。

スイーツ代わりの小倉あんトーストはとても美味しかった。

今号には詩が多く載っている。その中の一つ、森慶彦の「跳躍」という作品。

 二〇十八年三月十二日

 昼 起きて

 机に向かい

 鉛筆を削る

 知人からメール

 

  今度 知り合いで

  アニメーターを目指す

  女の子が

  東京まで来るので

  就職の相談にのっていただけますか

 

 同年四月九日

 中野区五叉路 レストランにて

 彼女と会う

 ポートフォリオを拝見

 丸いキャラクターの跳ねる画

 二三、アドバイスをして別れる

 

 同年十一月

 京都で

 彼女の就職が決まったと

 知人から嬉しい知らせ

 

 二〇一九年八月五日

 ネット紙面で彼女の名前を見つける

 先月一八日 スタジオの放火事件に巻き込まれて

 亡くなったという

 

 祈りの作法を知らぬ私は

 記事を追うのを止め

 締め切り迫る仕事と向き合う

 

 私たちは

 限られた時間の中で

 画を描く

 イメージの跳躍を願い

 鉛筆を削る

 

 願うことは

 祈ることと似ている

 

 先日

 映画館で

 先のスタジオが制作した

 アニメーションを観た

 

 ヒロインが

 限りある時間の中で

 会うべき人と出会うため

 甲板から

 海に向け

 跳躍した

 

 私は

 こんな画が描けたらと

 願い

 締め切り迫る

 職場へと戻った

ほかにも本を2冊と雑誌を1冊購入した。

小山清『風の便り』(夏葉社) 美しい装丁である。

荻原魚雷『暇な読書人』(晶文社) これもまた装丁がいい。

大瀧詠一を特集した雑誌『pen』。

遠慮して2人用のテーブルに座ったが、4人用のテーブルにすればよかった。

ひるまずに進め!

滞在時間は1時間40分。長居をしたが、もっといようと思えばいられる場所である。

ぶらぶらしながら駅へ向かう。

とんかつとステーキ、両方を看板にしている店というのは、案外、珍しいのではないか。

猫の雑貨ですか。

モンブランを食べて虫歯になった人がいく歯医者さんであろう。

店主さんのフルネームを店名にするといスタイルがかつてあった。

駅前のパン屋さんで朝食用のパンを買う。

蒲田に戻ってくる。時刻は6時半。

夕食はカツオのたたき、出汁巻き玉子、豚汁、ごはん。

食事をしながら『大豆田とわ子と三人の元夫』第3話(録画)を観る。二番目の夫となぜ結婚したのか(彼のどんなところに惹かれたのか)、理解できました。

ラジオを聴きながら、今日の日記を付ける。

今日はオンデマンド授業のレビューシートの締め切り日(23:59まで)。例によってどっと来る。それらすべに目を通してから風呂に入る。

2時、就寝。


4月27日(火) 晴れ

2021-04-28 10:17:08 | Weblog

8時半、起床。

トースト、ジャガイモのポタージュ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

本日の『おちょやん』。千代はラジオドラマの出演依頼をにべもなく断った。一体、どういう経緯で引き受けることになるのだろう。やはりあの子役がキーパーソンになるのだろうか。

昨日のブログを書いてアップする。

講義原稿を途中まで書いて、1時ごろ、家を出る。玄関先の花に「行ってきます」と語りかけてみる。

『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど』の主人公は花と話ができる。『Deepな恋』の主人公は海の生きものと話ができる。私にはそういう能力はないが、他人と話ができるというのも、考えてみれば、すごい能力ではないかと思うのである。

今日も晴天。

早稲田に着いて「メルシー」へ直行。

チャーシューメンを注文。たまに炒飯を注文することもあるが、8割方、チャーシューメンである。チェーン店にはない「メルシー」の味である。

お八つの鯛焼きを買っていく。

「すぐにお食べになりますか?」(=「歩き食いされますか?」)と聞かれ、「路上では食べないけれど、数分後に食べます」というと紙袋に入れてくれた。かたじけない。

お茶を淹れ、鯛焼きを食べる。研究室は冷える。しかし、研究室のエアコンはすでに冷房に切り替わっており暖房を入れることはできない(集中管理なのだ)。

授業の時間まで講義原稿を書く。

5限は演習(現代人と社交)。

今日で4週目。35人中33名が出席。

今日のテキストの要旨について私がコメントした後、7つのグループに分かれて、ディスカッション。後半は、各グループのディスカッションしたことを報告してもらう。

来週(5月4日)はお休み。次回は5月11日である。みなさんお元気で、よいGWを。

研究室で少し雑用を片付けてから大学を出る。

蒲田に着いて、家路をたどる途中、「ティースプーン」の前を通ると、看板が外されていた。

お隣の空き店舗だったところに「オープニングスタッフさん募集」の張り紙がしてある。お好み焼き屋さんがオープンするようである。去る人あれば、来る人もあり。

郵便受けに澤田瞳子さんの新作が届いていた。『星落ちて、なお』(文藝春秋)。「画鬼・河鍋暁斎を父に持った娘・暁翠の数奇な人生とは――。移ろう時代の中で、私は何ができるのか?」と帯にある。「蛙鳴く 明治二十二、春」から「画鬼の家 大正十三年、冬」まで六章で構成されている。それは大杉栄(明治18年~大正12年)が生きた時代とほぼ重なる。私にはなじみのある時代である。GWの楽しみが1つできた。ありがとうございます。

夕食は冷豚シャブ、小松菜とベーコンの味噌汁、ごはん。

肉の量が多いように見えるが(実際少なくはないのだが)、サラダで底上げされているのである。ポン酢をかけまわして食べる。

食事をしながら『イチケイのカラス』第4話(録画)を観る。劇中、永野芽郁、遠藤憲一、広瀬アリスが3つの小さな事件の裁判で被告としてちょこっと登場、これは一体なんなんだと思ったら、映画『地獄の花園』の宣伝を兼ねての特別出演だったらしい。面白い趣向である。

オンデマンド授業『日常生活の社会学』の第4回の収録。

パート1は29分50秒、パート2は33分47秒。想定の範囲で収まる。木曜から公開。

風呂から出て、『星野源のオールナイトニッポン』を聴きながら、今日の日記とブログ。

2時過ぎに就寝。


4月26日(月) 晴れ

2021-04-27 11:00:31 | Weblog

8時、起床。

グラノーラ(+牛乳)、サラダ、紅茶の朝食。

本日の『おちょやん』。千代は京都で父親と弟を捨てて出ていった継母栗子(宮澤エマ)と一緒に暮らしていた。そこには女の子がいて(継母の孫か?)、それを演じているのが千代の子供時代を演じた毎田暖乃だ。天海祐希がポスターの中の女優役で特別出演していた。「天海」つながりか。

昨日のブログを書きながら『ドラゴン桜』の初回(録画)を観る。16年前の『ドラゴン桜』は単純明快なストーリーで(偏差値の低い生徒たちが東大合格をめざすというスポ根ものの勉強バージョン)で、それがよかったのだが、今回はいろいろめんどくさい話になっている。第2話はたぶん観ないと思う。

講義原稿を書く。

昼食は「吉岡家」に食べに行く。

注文をしてから、鞄に入れてきた川上弘美『さよなら、ながいくん。』を読む。

 三月某日 曇

 仕事がたまりにたまっていて、頭が混乱。

 いくつかの仕事を並行してやっているせいか、どうやったらそれぞれが締め切りまでに仕上がるのかということが、まったくわからなくなっている。

 したかなく、紙にこれからの一か月の日付とその日におこなうべき仕事を書きだして、計画表を作る。

 計画表を作るのはとても苦手。というか、つくったらが最後、絶対に計画を守れなくなるというジンクスが、その昔の小学校の夏休みの計画表以来の長の連続的失敗の歴史によって、形成されてしまっているのである。

 計画表を目の前の壁にはり、「今度こそ計画倒れになりませんように」と、心から神様に誓う。

 三月某日 雨

 計画どおりに粛々と予定をこなす。

 三月某日 晴

 計画表どおりに粛々と予定をこなす。

 三月某日 曇

 計画表どおりに粛々と予定をこなす。

 三月某日 晴

 計画表どおりに予定をこなし続け、今日ですべての仕事が終わるはずであるにもかかわらず、まだ三つも大きな締め切りが残っている。首をかしげながら計画表を眺めると、三日おきに「一日くらいはドラクエをしてもいい」だの「たまに終日さぼるのも大切」だの「そうじのため今日は仕事は無理」だのという、後から書き加えたらしき文字が。

 いったい誰がこんなことを書き加えてのか!?

 いや、それはわたしなんですが、でも今回に限っては、書き加えヴァージョンとはいえ計画表上の予定はすべてこなし、ジンクスが崩れ去ってくれたという結果に。老獪、とは、このようなことを言うのであろうか(違います)。

注文したランチが運ばれてきた。もはや定番となっている「もり蕎麦、目玉焼き半熟、ごはん少なめ」の組み合わせである。食べる順番も決まっている。まずもり蕎麦を食べ、次に目玉を1つごはんにのせて醤油をかけまわして食べ、途中で目玉を追加する。最後に蕎麦湯を飲む。この様式化された手順には能の美学に通じるものがある。

今日は月曜日。床屋の三色ポールは回っていない。

しかし、女塚通り商店街には定休日ではないのにシャッターを下ろしている店舗が目立つ。緊急事態宣言を受けての休業である。

写真館も。

居酒屋も。

何屋さんだかよくわからない店も。

帰宅して講義原稿を書き続ける。

日没の時間になる。もう日没の場所はだいぶ北西の方へ移動して南向きの三階のベランダからは見えない。

西向きの部屋(かつて息子の部屋で現在は妻が植民地化している部屋)の西向きの窓から日没を撮る。

夕食はカマスの干物、レンコンとひき肉の炒め、サラダ、具沢山の味噌汁、ごはん。

焼き魚の中ではカマスの干物はベスト3に入る。いや、ベスト5かな。

食事をしながら『ネメシス』第3話(録画)を観る。私は録画してある番組の中にとくに観たいものはなかったので、妻に付き合う。第2話を観ていないが、とくに支障はないようである。

春ドラ(バラエティも含む)の視聴体制が決まった。

 月曜日 『ネメシス』(日曜に録画)

 火曜日 『イチケイのカラス』(月曜に録画)

 水曜日 『大豆田とわ子と三人の元夫』(火曜に録画)

 木曜日 『プレバト』(おっかけ再生)

 金曜日 『珈琲いかがですか』(月曜に録画)

 土曜日 『恋はDeepに』(水曜に録画)

 日曜日 『コントが始まる』(土曜に録画)

金曜日以外は夕食を食べながらの視聴である。金曜日はゼミがあるので、帰宅してからの視聴である。

深夜、講義原稿を一本書き終えて、近所をウォーキング&ジョギング(2.5キロ)。南の中空に満月が輝いている。

風呂から出て、ラジオを聴きながら、今日の日記とブログ。『トーキョー・スピークイージー』の木村祐一(キム兄)と塚地武雅(ドランクドラゴン)の対談は面白かった。

2時、就寝。


4月25日(日) 晴れ、夕方に驟雨

2021-04-26 11:34:47 | Weblog

8時半、起床。

サンドウィッチ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。牛乳が切れたので(いつもは生協で購入しているのだが、暑くなってきて消費量が増えたのだ)近所のコンビニに買いに行って、そのとき目についたハムサンドを買ってきた。

昨日のブログを書いてアップする。

午後2時を回った頃、「パン日和あをや」に電話をして、「これから伺います」と席のキープをお願いして、家を出る。

矢向駅からは徒歩10分。

家を出てから30分後に「パン日和あをや」に到着。

オーブンレンジの部品を使ったプレートもずいぶんと年季が入って来た。

下の写真は2013年11月9日、私が初めて「パン日和あをや」を訪れた日のブログに載せたものである。7年半という歳月が感じられる。「風雪に耐え」という言葉が頭をよぎる。

先月は5度も来た「パン日和あをや」だが、今月は今日が初めて。平日は出版社にお勤めのご主人は週末には奥様と並んでお店に出ておられる。

とりあえずアップルタイザーで喉を潤す。

本日のスープ(ミニ)と新玉ねぎのサンドウィッチを注文する。

本日のスープはマイタケのポタージュ。

新玉ねぎのサンドウィッチ。今日はこれが食べたくて来たのだ。毎年、一時期にしか食べられない。

食後にコーヒー。

お二人からこんなエピソードを聞いた。ときどきお店に来る女性がいて、いつも黙って(本を読んだり、スマホをさわったりしながら)飲食をされていたのだが、奥様と常連客がおしゃべりをしているときに奥様がその女性に話題を振ったところ会話に入って来られたそうだ。そして次に来店したときは一段と明るい顔をされていて、自分から奥様とおしゃべりをされたとのこと。

私が思うに、こういう小さなカフェ(一階には二人用のテーブルが2つだけ)に来る客は、話しかけないでほしいという人は少ないのではないか。そういう人はたくさんテーブルのある(匿名的存在として埋没することができる)店に行くだろう。本やスマホを観ている客も店主さんとの(あるいは他のテーブルの客との)会話を楽しみたいという密かな願望をもっていることが多いものである。なぜなら人間は「社交する動物」だから。

少し雨が降ってきたようだ。雨に濡れた土の匂いがする。

5月3日(月)から5月11日(火)までお店はお休み。緊急事態宣言を受けてではなくて、前から決まっていたそうである。

店を出たのは3時半。

蒲田に戻り、駅ビルの本屋に寄ろうと思って、「あっ、休館だったな」と気づいた。

期間は本日より「当面の間」となっている。「5月11日まで」と明記しないのは「延長」を見越しているからだろうか。

「スリック」に電話をして席が空いていることを確認する。「いまからうかがいます」。

「三州家本店」が閉店したらしいという話を聞いた。下戸の私だが、食事が美味しいので、たまに行っていた。いい店だった。

「スリック」は今週は木曜と金曜、臨時休業した。マダムの旦那さんのお母さまが亡くなられたからだ。お悔やみを申し上げる。

シフォンケーキはプレインを注文し、紅茶はマダムにお任せ。ロード・ベルガモットを選んで下さった。

季節限定のメニューを頼みがちだが、たまにプレインを食べたくなる。

室外と室内の温度差のない季節になった。

テラスのテーブルのそばのベリーが実を付けている。

店を出るとき、併設のギャラリーにいらした旦那様にもお悔やみをお申し上げる。

西方の空に雲が出ている。

帰宅してほどなくしてまた雨が降ってきた。遠雷も聞こえた。

『山下達郎のサンデーソングブック』をタイムフリーで聴く。今日は竹内まりやがゲスト出演して「夫婦放談」。

夕食はスズキと海老と野菜のソテートマトソース掛け、サラダ、里芋の味噌汁、ごはん。

スズキが美味しい。

食事をしながら『コントが始まる』第二話(録画)を観る。シナリオ(金子茂雄)が素晴らしい。若い俳優たちがそのシナリオに応えていい演技をしている。観終わって、卒業生のユミさん(論系ゼミ1期生)にLINEで感想を送る。彼女は在学中に金子茂雄にライフストーリーインタビューをしたのだ。10年前のことだ。「当時から彼がこうなるって予感してた?」「いろいろな賞を受賞するようになったのはここ数年のことですが、当時からいい作品を書いてましたよ」「そうなのか。知らなかったな」私が金子茂雄の名前を意識するようになったのは向田邦子賞を受賞した『俺の話は長い』(2019年)あたりからである。

講義原稿を書く。

風呂から出て、『サンデーソングブック』をまた聴きながら、今日の日記とブログ。

1時半、就寝。