8時、起床。
ハムトースト、サラダ、紅茶の朝食。
今日は昨日より大分暖かい。デッキの上の野良猫のなつも寒そうには見えない。
10時前に家を出て、大学へ。
記念会堂前のプレハブ校舎の解体作業もずいぶんと進んでいる。
メタセコイヤの並木も全貌が見えるようになった。
3月25日の卒業式まであと一ヶ月を切った。
研究棟前の八重椿もたくさん蕾をつけ、早いものは咲き出している。
卒業生のMさんがやってきた。12月の下旬に会う約束が私の母の体調不良でキャンセルになっていた。
12月に行く予定だった大学の近くのフレンチトースト専門店「フォル・カフェ」に出かける。Mさんはフレンチトーストが大好きで、前回(昨年の10月)、同級生のYさんと一緒に大井町のカフェ「ギグレッと」で会った時も、フレンチトーストを注文していた。そのとき、大学の近くに現役の早大生が立ち上げたフレンチトーストの専門店のことが話題になり、一度行ってみましょうということになっていたのである。
Mさんは誰かに似ていると前から思っていたが、それが誰であるかが今日わかった。国宝第一号、広隆寺の弥勒菩薩である。
私の世代の日本人にとって、フレンチトーストはダスティン・ホフマン主演の映画『クレイマー・クレイマー』(1979年)と結びついている。ある日、突然、妻に出て行かれた主人公(ホフマン)は男手ひとつで息子を育てることになる。仕事一筋で、育児は妻にまかせっきりであった彼は、最初、朝食のフレンチトースもろくに作れなかったが、1年半後、息子の養育権をめぐる裁判に負けた彼が息子を元妻に引き渡す日の朝、実に手際よくフレンチトースを作るのであった(映画はこの後、感動的なクレイマックスへと向かう)。
「フォル・カフェ」は、正確に言うと、ブリュレ・フレンチトーストの専門店である。それも「日本初」ということらしい。「ブリュレ」とはフランス語で「焦がす」という意味だが、フライパンで焼き上げたフレンチトーストの表面にブラウンシュガーをまぶし、バーナーで焦がして、パリッとさせるのである。そうすることで外側はサクサクでで内側はジュッっと柔らかなメリハリの利いたフレンチトーストができあがる。
この店では、食事向きのフレンチトースとデザート向きのフレンチトースの両方を提供している。われわらは食事向きのフレンチトースト(BLT、生ハムとジャガイモの2種)を注文して、シェアして食べた。 フレンチトーストというと「甘い」というイメージがあるが、これは塩味が効いていて、食事としてちゃんと独り立ちしている。
そしてスモールサイズのデザート用のフレンチトーストも注文した。両方食べられて満足である。
小さな店内は満席状態で、厨房は二人でやっているので、大忙しである。本来はデザートと一緒に出てくるはずであった(ろうと思う)コーヒーと紅茶はわれわれがデザートを食べ終わった後に運ばれてきた。
次回は午後の落ち着いた時間帯に来店したい。そのときはMさんの二人の娘さん(小学生と幼稚園児)も一緒ということになるだろう。これまでお子さん同伴の卒業生とは何度も会っているが、いずれも就学前のお子さんで、小学生となるともう一筋縄ではいかないだろう。でも、ちゃんとした会話ができるというのは楽しみでもある。
お子さんが帰宅する前に戻らなくてはならないMさんと1時前に店を出て、馬場下の交差点のところで別れた。
研究室に理工社からゼミ論集(60部)が運ばれてきた。
ゼミ論集の体裁はいつも同じだが、表紙の色は変えている。今回(第5巻)は濃いめの緑色。
来年は何色にしよう。グラデーションを考えると、青緑だろうか。定年までゼミを担当するとすれば、あと10冊ということになるが、先のことはそのときが来たら考えよう。
事務所に行って、ゼミ論集の現物一冊、請求書、ゼミ運営補助費の申請書を提出する。
それと昨日整理した個人研究費の立て替え払いの領収書(16万円ほどになる)も提出する。
書類の提出を済ませて、Mさんからお土産にいただいた本郷「三原屋」の桜餅で一服。
6時頃、大学を出る。馬場下の交差点で同僚の安藤先生に声をかけられ、地下鉄で途中まで一緒に帰る。
今日は、もう一人卒業生と会う約束がある。昼間に会ったMさんと同じ2000年卒のもう一人のMさんである。会社が浜松町にあって、お住まいが大森なので、仕事終わりに蒲田で合流して食事をすることになっている。靴のメーカーにお勤めで、年度末のこの時期は大忙しで、毎週末は出張であちこちを飛び回っている。
釜飯の「梅Q」へ行く。釜飯を注文してから、出来上がるまでの間(これがけっこうあるのだ)、サラダ、牛筋の煮込み、焼き鳥を摘まむ。
そして真打登場。私はカニ釜飯。
Mさんは五目釜飯(海老、カニ、帆立、牛肉、椎茸などが入っている)。
小振りの茶碗で三杯は食べられるが、一杯分は交換して食べた。「カニ釜飯って美味しいですね」とMさん。そうですよ。私はカニ釜飯が一番美味しいと思います。
食後のコーヒーは「シャノアール」で。
Mさんは髪が長くて、ボリュームもある。ちょっと重い感じがする。それを言うと、「そうなんです。すぐ伸びちゃうし、量も多いんです。重たくて困ってます」と言った。私の前でそういう贅沢な悩みを言うか(笑)。
「思い切ってショートカットにしてみたら」と私が言うと、「職場では後ろで結んでいるんです」といって、ポニーテールにしてみてくれた。「明石家さんまがポニーテールの女性が好きだって言ってたな」と私が言うと、「いえ、彼(さんま)はポニーテールそのものが好きなのでなくて、女性がそれをほどく瞬間が好きなんです」と言った。そ、そうか・・・。
うん、軽くていい感じになりましたね。
(本当は会社や仕事の話を中心にしていたのだが、オフレコなので、髪の毛の話を書いております)
閉店(10時)の音楽(蛍の光)が流れてきたので店を出る。
Mさんを改札まで見送る。
ウルトラマン・スタンプラリーは本日で終了である。
夜道に強い寒風が吹いている。ランニング&ウォーキングには厳しい。帰宅して体重計に乗ったら、昼食が軽かったせいで、体重は増えていない。ランニング&ウォーキングはお休みにして、風呂に入る。