今日で5月も終わり。俳句の季語でいう「五月尽」(ごかつじん)である。
街ゆきて独活(うど)なつかしむ五月尽 加藤楸邨
独活といえば天ぷらであり、酢味噌和えである。裏山で取った山菜をこれも近所の川で捕った若鮎と一緒に送ってくれる方があり、今年も美味しくいただいた。旬の食材を味わえる期間は短いが、だからこそ、めぐる季節の中で生きていることをわれわれに実感させてくれる。
2限の授業(社会学演習ⅠB)でプレゼンテーションを行ったグループが、M-1グランプリ決勝でのチュートリアルの漫才(自転車のチリンチリンを盗られた話)の映像を使った。私もそのうち何かの授業で使ってみたいと思っていたが、まだ使わずにいた映像である。先を越されてしまった。ただしチュートリアルの漫才そのものを分析するといった利用の仕方ではなかったので、今後、私が授業で使っても「学生の発表をパクッた」といって後ろ指を指されることはあるまい。
5限の授業(基礎演習21)は今日からプレゼンテーションが始まる。最初のグループがいきなり見事なプレゼンテーションをやってくれた。教材論文をよく読み込んで、グループ内できちんと議論をして、奇をてらわず、正攻法のアプローチで問題を考察していた。卒論としても十分に通用する水準にもっていける内容であった。1年生の前期でこれだけのプレゼンテーションはなかなかお目にかかからない。2番目のグループはパワーポイントやDVD(TVドラマの映像)を使ってのプレゼンテーションにチャレンジした。その試みは評価できるが、いささか機械に振り回されたことろがあった。パワーポイントはあくまでも見せ方の工夫(聞き手の顔を前に向かせる効果がある)であって、考察の内容自体がそれによって深まるわけではないから、時間を一番投下すべきはグループ内でのコミュニケーションであっただろう。一般化して言えば、プレゼンテーションは3種類のコミュニケーションから成り立っている。第一は、論文を個々の学生が読むときの読み手と書き手のコミュニケーション。第二は、論文を読んで考えたことをグループ内で話し合うコミュニケーション。第三は、プレゼンテーション当日の語り手と聞き手(クラスの他の学生たち)のコミュニケーション。この大小3つのコミュニケーションのループが緊密に組み合わさったとき見事なプレゼンテーションが生まれるのである。授業の後、研究室で次回のプレゼンテーションのグループの中間報告を聞く。
夕方からだんだん雨脚が強くなってきたが、とうとう東京23区内に大雨警報が出て、7限の授業は休講となった。麻疹による休講措置が解除された途端のハプニングである。大学の職員の人事異動は6月1日で、したがって今日は異動される方の最後の勤務日であったわけだが、最後の最後まで忙しく慌しい職場ではなかったと思う。OさんやMさんに廊下でご挨拶。お世話になりました。ありがとうございました。
街ゆきて独活(うど)なつかしむ五月尽 加藤楸邨
独活といえば天ぷらであり、酢味噌和えである。裏山で取った山菜をこれも近所の川で捕った若鮎と一緒に送ってくれる方があり、今年も美味しくいただいた。旬の食材を味わえる期間は短いが、だからこそ、めぐる季節の中で生きていることをわれわれに実感させてくれる。
2限の授業(社会学演習ⅠB)でプレゼンテーションを行ったグループが、M-1グランプリ決勝でのチュートリアルの漫才(自転車のチリンチリンを盗られた話)の映像を使った。私もそのうち何かの授業で使ってみたいと思っていたが、まだ使わずにいた映像である。先を越されてしまった。ただしチュートリアルの漫才そのものを分析するといった利用の仕方ではなかったので、今後、私が授業で使っても「学生の発表をパクッた」といって後ろ指を指されることはあるまい。
5限の授業(基礎演習21)は今日からプレゼンテーションが始まる。最初のグループがいきなり見事なプレゼンテーションをやってくれた。教材論文をよく読み込んで、グループ内できちんと議論をして、奇をてらわず、正攻法のアプローチで問題を考察していた。卒論としても十分に通用する水準にもっていける内容であった。1年生の前期でこれだけのプレゼンテーションはなかなかお目にかかからない。2番目のグループはパワーポイントやDVD(TVドラマの映像)を使ってのプレゼンテーションにチャレンジした。その試みは評価できるが、いささか機械に振り回されたことろがあった。パワーポイントはあくまでも見せ方の工夫(聞き手の顔を前に向かせる効果がある)であって、考察の内容自体がそれによって深まるわけではないから、時間を一番投下すべきはグループ内でのコミュニケーションであっただろう。一般化して言えば、プレゼンテーションは3種類のコミュニケーションから成り立っている。第一は、論文を個々の学生が読むときの読み手と書き手のコミュニケーション。第二は、論文を読んで考えたことをグループ内で話し合うコミュニケーション。第三は、プレゼンテーション当日の語り手と聞き手(クラスの他の学生たち)のコミュニケーション。この大小3つのコミュニケーションのループが緊密に組み合わさったとき見事なプレゼンテーションが生まれるのである。授業の後、研究室で次回のプレゼンテーションのグループの中間報告を聞く。
夕方からだんだん雨脚が強くなってきたが、とうとう東京23区内に大雨警報が出て、7限の授業は休講となった。麻疹による休講措置が解除された途端のハプニングである。大学の職員の人事異動は6月1日で、したがって今日は異動される方の最後の勤務日であったわけだが、最後の最後まで忙しく慌しい職場ではなかったと思う。OさんやMさんに廊下でご挨拶。お世話になりました。ありがとうございました。