8時半、起床。掛け布団がちょうどいい暖かさで眠れた。
トースト(はちみつ&オリーブオイル)、目玉焼き、ウィンナー、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
毎朝、同じようなメニューで食べることのメリットは2つある。第一は、「さて、今朝は何を食べようか」と思案しなくてもよいこと。朝から腹ペコという年齢ではない。しかし、朝食を抜くことはよろしくない。カフェのモーニングセットのようなものである。第二は、私は毎朝、食事の前に体重を測るのだが、その増減(数百グラム単位である)に合わせて食事の軽重を微調整できること。増えていなければフルセット(今日がそう)で、増えていればその程度に応じてウィンナーを抜いたり、目玉焼きを抜いたり、(めったにないが)トーストを抜いたりする。
昨日のブログを書いてアップする。
11時半頃、家を出る。今日は1時から学士会館で「森岡清美先生を偲ぶ会」がある。東西線の竹橋駅で降りて10分ほどの場所にある。
15分前に付き。受付をすまし、周囲を見回すと見知っている方が何人かいる。というのは間違いで、本当はもっといらしたのだが、マスクをしていることと、それ以上に、ずいぶんと久しぶりに会う方が多いので、近づいて首から下げた名札を見て初めてそれに気づくということが多かった。でも、話をしてみると、声や口調というものはそんなに変わらないもので、懐かしい気持ちで話をすることができた。
森岡清美先生は今年の1月に98歳で亡くなられた。家族社会学と宗教社会学の権威で、日本社会学会の会長も務められ、日本の社会学を長きにわたって牽引されてきた泰斗のお一人である。
私は大学院の学生だった頃、森岡先生が組織されたFLC(家族とライフコース)研究会が企画した静岡調査に参加させていただいた。静岡市に一週間ほど滞在し、若手が市内の対象者宅を回って聞き取り調査を行い、シニアの先生方が宿で回収された調査票をチェックするという役割分担であった。市内の移動には自転車を使ったが、調査の合間に、安倍川の橋のたもとにある茶屋で安倍川餅を食べることが私の小さな楽しみであった。合宿というものは、しだいに疲れがたまってきて、ややもするとモラールが低下しがちなものだが、森岡先生はいつも毅然とした態度で調査票のチェック作業を続けられ、メンバー全員の模範となっていた。学者・研究者というものの1つの理想形を見る思いであった。
会の最後に御遺族(3人のお子さん、といっても一番下の方で60歳であったが)がそれぞれの立場から挨拶を述べられたが、これがとてもよかった。学者・研究者とは違う森岡先生の一面を知ることができた。
3時過ぎに散会となり、学士会館を出て、右に行くか(神保町方面)、左に行くか(竹橋方面)、ちょっと思案して、左を選ぶ。地下鉄に乗る前に東京国立近代美術館にちょっと寄って行く。
65歳以上は常設展が無料である。そしてここは常設展がいいのだ。
近代日本美術の代表的作品がいつでも見られる。
和田三造の「南風」。明治40年、第一回文展(文部省美術展覧会)の洋画部門で2等を受賞した作品である(1等はなかったので事実上の最優秀作)。難破して小舟で海上を漂う漁師たちをたくましく描いて、日露戦後の日本の高揚感を表現しているかのようである。
木島櫻谷「しぐれ」。同じく第一回文展で二等を受賞した作品(屏風絵の部分)である。洋画が作家の自我や社会状況に敏感に反応するものであるのに対して、日本画はそうしたものから超然としている(そうあるべきとされている)ようである。たとえば洋画家は自画像を描いが、日本画家は肖像画を描いても自画像は描かなかった。近代日本美術はそうした分裂を抱えながら発展していくことになる。
4階には「眺めのいい部屋」という名前の休憩室がある。
今日は4階だけにしておこう。無料だからそういう贅沢ができる。
蒲田に着いて「スリック」に寄って行く。
偲ぶ会の受付でいただいた記念冊子を鞄から取り出して、パラパラと目を通す。
森岡先生の写真が載っている。70代のはじめの頃の先生である。
紅茶はダージリン(注いでくれているのは上杉さん)。
シフォンケーキはマロン。
昨日、今日とお忙しかったようである。ようやく秋の好天が安定してきましたね。
本日発表の東京の新規感染者数は3687人。秋日和が安定してきたのに(安定してきたから?)、新規感染者は増加に転じている。あちらを立てればこちらが立たずである。
実は数日前から妻の母親(97歳)がコロナに感染した。施設に入っているのだが、院内感染(クラスター)してしまったのである。年齢が年齢なので心配なのだが、今日は熱が下がったと連絡があった。一安心だが、楽観はできない。
『山下達郎のサンデーソングブック』をタイムフリーで聴く。
夕食は鶏肉とピーマンの丸ごと味噌煮、シューマイ、トマトサラダ、明太子、茄子の味噌汁、ごはん。
食事をしながら『鎌倉殿の13人』をリアルタイムで観る。体中に矢を浴びて和田義盛が死んだ。実朝と義時の間の亀裂が決定的なものになる。
「北条時政に続いて、愛すべきキャラクターが姿を消しましたね。」
『村上RADIO~マイ・フェイバリットソングズ&村上さんに聞いてみよう』をタイムフリーで聴く。「いま執筆中の長編小説はありますか。いつ出版されますか」という質問に「それは内緒です」と答えていた。『騎士団長殺し』(2017年2月)から5年半が経過しているが、こういう質問を取り上げること自体、「内緒です」という答えからから、執筆中でそれも終盤に来ていることを推測できるのではないかしら(あくまでも個人的感想です)。
風呂から出て、今日のブログを書く。
1時、就寝。