9時半から現代人間論系の教室会議。来年度の時間割の相談。大枠は固まったが、細かい手直しがこれから必要である。時間割案提出まであと2週間。さまざまな条件(要求)を入力して、実行ボタンを押せば、最適化された時間割案がポンと表示されるソフトというものがあるといいのにと思う。
今日は財布を忘れてしまった。銀行のカードも財布に入っているので現金を下ろすこともできない。年に何度かこういうことがある。昼食は助教・助手の方たちと一緒に「メルシー」でとる(チャーシューメン)。私の分は、奢ってもらうのではなく、立替えてもらった。食後の珈琲は我慢した。
3限は「現代人間論系総合講座2 生命の尊厳と生活の質」の初回。最初にコーディネーターである私がミニ講義をして、続いて、メンバーの木村助教、岡部先生、増山先生がそれぞれ挨拶代わりのミニ講義をする。春学期、同じ時間帯、同じ教室で行なった「現代人間論系総合講座1 現代人の精神構造」のキーワードは個人化であったが、今度のキーワードは福祉である。2つのキーワードはリンクしている。ますます個人化が進行していく社会にあって、人々の福祉(幸福)のセーフティネットやサポートシステムというものをいかに構築していくかということである。かつて福祉は一部の人たちのためのもの、社会の大部分の人々にとってはどこか他人事のようなところがあったが、いまでは、普通の人々にとって福祉が身近な問題、切実な問題となってきている。大学という特殊な場所に所属し、親と一緒に(一緒でなくても仕送りをしてもらって)生活している大学生だって、ほんの少しの想像力を働かせるだけで、そのことを実感できるはずである。リアルに感じ、そして考えること。そういう授業にしていきたい。
授業中に携帯が二度振動した。登録されていない電話番号からの着信である。授業の後に留守番電話のメッセーを聞いたら、学文社の編集部からのもので、テキストができあたっがので今日大学の方へお届けにあがります、という内容だった。びっくりした。どんなに早くても来週の後半と思っていて、「ライフストーリーの社会学」と「ケーススタディの方法」の受講生にもテキストは初回の授業には間に合わないけれど2回目の授業までには生協の書店に並びますとメールで伝えたばかりだった。もしかしたらシルバーウィークの最中に大車輪で働いていた方々がいるのだろうか。ありがたく、また申し訳ない気持ちでいっぱいだ。5限の授業の開始の10分前に学文社のSさんが研究室に到着し、テキストを受け取る。さっそく5限の「質的調査法特論」(大学院)の授業で紹介する。ボジョレヌーボーみたいである。
著書の献本というのは学者の世界での習慣だが、もらってもね・・・という場合もあるでしょうから、興味のある方(同業者)はメールでお知らせいただければ、お送りします。本は読んでくれる人のところへ届けられるのが本と著者にとっての一番の幸福ですから。