7時半、起床。朝から雨が降っている。台風の影響による強く冷たい雨である。朝顔に秋冷いたる我が家かな(←紫陽花に秋冷いたる信濃かな 杉田久女)。一夜にして季節が交代した。風邪をひかないように気をつけよう。ハッシュドビーフ、トースト、牛乳の朝食。
昼過ぎ、雨の中、外出。吉野家で牛鍋丼というものを初めて食す。280円(並)とすこぶる安い。牛丼(並)が380円だから、それよりも100円も安い。他の牛丼チェーンに対抗するために新開発された商品で、牛丼から肉の分量をいくらか減らし、その代わりに焼き豆腐と白滝を加えて、すき焼風にしている。汁を少し多目にしてもらい、生卵とけんちん汁も付けたもらった(計450円)。これがなかなか美味しかった。「今半」の牛丼とは比べられないが、価格を考えれば、十分に美味しい。唯一の不満は、けんちん汁に里芋が1つしか入っていなかったことだ。これはたまたまなのだろうが、それともそう決まっているのだろうか。再度リサーチしてみたい。
品川プリンスシネマに『トイストーリー3』(日本語吹替版)を観に行く。この雨にもかかわらず、いや、雨だからか、けっこう混んでいた。小さな子どもたちが多いが、若いカップルもチラホラ混じっている。子どもとおもちゃの別れをテーマにした、子どもも大人も楽しめる奥行きのある作品である。大学の寮に入ることになったアンディ(17歳)は、自室を妹に明け渡すため、持ち物の整理を始めた。おもちゃたちにとっての関心は、(1)一緒に大学の寮に連れて行ってもらえるのか、(2)段ボール箱に入れられて家の屋根裏部屋に仕舞われるのか、(3)ゴミとして捨てられるのか、ということにある。(1)はさすがに無理だろうと彼らは考えている。しかし、まさか(3)はあるまい、アンディは自分たちのことをとても大切にしてくれたから、と彼らは考えている。たぶん(2)だろう。そして、将来、アンディが結婚して、子どもが生まれたら、今度はその子のおもちゃになることが彼らの夢である。実際、アンディは一番のお気に入りのおもちゃであるカウボーイのウッディだけを寮に連れて行き、他のおもちゃたちは屋根裏部屋に仕舞うつもりだった。ところがアンディの母親が勘違いをして、他のおもちゃたちをゴミとして出してしまう。さあ、大変・・・というふうにストーリーは展開していく。ロードショーは間もなく終るが、DVDなどで観る人もいるだろうから、ここから先の話は書かないが、最後は、(1)でも(2)でも(3)でもない。それは観てのお楽しみ(哀しみかもしれない)。大人も子供も楽しめるという点で、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!大人帝国の逆襲』と肩を並べる秀作である。品川駅構内の「トップス」でチョコレートケーキを買って帰る。
文化構想学部で現代人間論系演習「青年期の逸脱行動」をご担当いただいている筑波大学の土井隆義先生から、新著『人間失格?「罪」を犯した少年と社会をつなぐ』(日本図書センター)をいただいた。
「長い人生のなかで躓くことは、どこの誰にでも起こりうるものです。皆さんの身にだって、その大きさは違うかもしれませんが、いずれいつかは起きることです。その意味で私たちにとって危険な他者は、多かれ少なかれ誰のなかにも潜んでいます。私たちは、自らの内部に異質な他者を、モンスターのような自分を抱え込んでいるのです。(中略)だとしたら、不気味で危険な他者を社会の外部へと追いやるのではなく、むしろその他者と折り合いをつけつつ日常生活を送っていく術が、いまの私たちには求められるはずです。それが、モンスターのような「不気味な自分」と出会ってしまったときに、その受け入れがたい自分を受け入れていくための、人生の知恵につながっていくと思うのです。」(帯より)
小雀は本(の上)が好き