フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

8月30日(金) 雨のち曇り

2019-08-31 14:12:30 | Weblog

 

8時、起床。

ロールパン、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

昨日、安藤さんからいただいたお菓子を食べる。「くまどれーぬ」。 

名前はおやじギャグ的だが、上品な美味しさ。

11時半に蒲田駅で 卒業生のホナミさん(論系ゼミ3期生)と待ち合わせ「まやんち」へ。 

私にとっては今シーズン11皿目、彼女にとっては今シーズン初、通算3皿目のピーチメルバである(妹さんと一度食べに来ているのである)。紅茶は私はヒマラヤンの夏摘み、彼女はニルギリをチョイス。

今シーズンのピーチメルバの食べ納め。来年の7月までお別れである。別れを惜しみつつ食べる。

実は、今日、彼女が有給休暇を取ってやってきたのは、ピーチメルバのためだけではない。結婚式の案内状を私に手渡すためでもある。10月22日(火)=「即位礼正殿の儀」の祝日に挙式をされるのだ。おめでとう。

 

 外に出ると、朝方から降っていた雨は上がっていた。 

昼食は「マーボ屋」か「西洋料理SUZUKI」かで迷ったが(彼女が)、「SUZUKI」に行くことにした。

 

西口駅前のアーケード(サンカマタ商店街)を歩く。

途中、映画館の入っている文化会館の前を通ったとき、いつもは次回上映の映画のポスターが貼ってあるスペースに小さな貼紙が張ってあるのに気が付く。 

なんと、閉館のお知らせである。すでに蒲田宝塚は昨日閉館し、「テアトル蒲田」は来週の木曜日で閉館である。これで「映画の街」(とかつて呼ばれた)蒲田から映画館が消滅することになる。これはもう『アルキメデスの大戦』を閉館前に観に来るしかあるまい。 

アーケードを抜け、 

踏切(池上線)を渡り、 

 「西洋料理SUZUKI」に到着。 

ランチセットもあるが、アラカルトで注文。

カボチャの冷製スープ。

看板メニューのビーフシチュー。

大きな海老フライ。 

料理はシャア―し、私はパン、彼女はライス(少なめ)。

食後のコーヒーにはミニデザート(プリンアラモード)がおまけで付いてくる。 

結婚式に向けて髪がさらに伸びましたね。

食事を終えて、散歩がてら「ティースプーン」まで歩く。とはいっても15分くらいのものである。彼女は「ティースプーン」は初めて。今年2月の開店だから卒業生はみんな初めてである。 

私はホットティー、彼女はアイスティー。茶葉はディンブラが使われている。

 

 このお店は基本的にスリランカ産のお茶を扱っている。サバラガムワという初めて聞く名前のお茶を試飲させていただきた。甘くはないのだが、蜂蜜のような甘い香りがする。

「ティースプーン」は私の家のすぐ近くで、徒歩90秒ほど。ちょっと家に取りに行きたいものがあったので、彼女には「お店の方とおしゃべりしていてください」と言って、店を出る。

戻ってくる。

シミズさん姉妹ともお話できてよかった。やっぱりここはおしゃべりカフェである。 

さて、もう一軒行きましょう。 

再び東口へ。 

本日最後のカフェは「スリック」。いまや蒲田のカフェめぐりの終着駅的存在で、彼女とも数度来ている。

 

私はグレープフルーツのセパレートティー、彼女は自家製レモネードを注文。 あまり歩いていないのでシフォンケーキの食べられるお腹にはなっていない。

さきほど家に取に行ったのはこれ。知り合いの刺繍作家ヤンヤンさんの刺繍ポーチをプレゼントする。「バーコードガール」というタイトルが付いた一点ものです。

「先日、先生の中学校時代のご友人という方が奥様と一緒に来店されましたよ」とマダムが言った。パンケーキブランチを食べて、シフォンケーキをテイクアウトされたそうだ。ああ、それはワタナベ君ですね。「フォノカフェ」にご夫婦でいらしていたときに会って以来、しばらく会っていないな。 「先生のお友達というのは共通点がありますね」とマダムが言った。放送大の坂井先生のことも念頭において言っているらしい。「文化人みたいな?」と私が言うと、「そ、そうです!」とマダムが言った。つまり、話の内容が映画やジャズであったり、そしてゆったりした話し方をするということである。

スタジオ・スリック(店の外のテーブルコーナー)でポートレイトを撮る。白いブラウスと赤いスカートは黒い壁との相性がいい。

 彼女は結婚式の前撮り写真をイタリアに行ってしてきたそうである。彼女はイタリアが大好きだから、一石二鳥のイタリア旅行だったわけだ。 健康に日焼けした肌に純白のウェディングドレスはきっと映えるでしょうね。「お色直しで着るドレスは何色ですか?」と聞いたら、「それは内緒です(笑)」とのことだった。当日を楽しみにしましょう。

マダムにも祝福されて、5時ちょっと前に(つまり蒲田駅を5時に出られるように)店を出る。今日はこれから仕事終わりの彼と恵比寿で待ち合わせて居酒屋(焼鳥屋だったかな)で食事だそうである。「まだお腹が空いていません・・・」と彼女。小学生の教材作りの仕事をしている彼女だが、指導要領の改訂があって、いまかなり忙しいそうである。結婚式まで体調を崩すことがありませんように。 

ホナミさんを蒲田駅の改札に見送ってから、有隣堂をのぞく。文庫本を2冊購入。

 小林秀雄『人生について』(中公文庫)

 金子光晴『どくろ杯』(中公文庫) 

夕食は7時半。 

ジンギスカン風肉野菜炒め。 

デザートは葡萄。 

安藤さんからいただいたお菓子を食べる。 

2時半、就寝。 


8月29日(木) 晴れ

2019-08-30 20:56:34 | Weblog

8時、起床。

就寝(2時半)のときに薬を飲んで寝ると、途中で目が覚めることなく、この時刻まで寝られるようになった。もう少しこのパターンでいければ、どのタイミングで薬を止めるかということになるだろう。

ロールパン、牛乳、紅茶の朝食。

時間差でサラダも、 

11時20分に自宅を出る。見上げると、久しぶりの夏空である。 

11時半に蒲田駅で首都大学東京助教で現代人間論系の演習「現代人と家族」をご担当いただいている安藤藍さんと待ち合わせ「まやんち」へ。夏休みに入る少し前に、春学期のお疲れ様カフェをしたとき、8月の終わるにピーチメルバのお約束をした。彼女曰く「ピーチメルバを楽しみにこの夏を乗り切りました」。桃を意識されたのだろうか、サーモンピンクのワンピースと、早稲田の南門通りにある雑貨屋「スイッチ」で買われたという巻貝をデザインしたイヤリングがエレガントである。

私にとっては今シーズン10皿目、彼女にとっては人生初のピーチメルバである。  

紅茶は、私はダージリンの春積み(キャッスルトン茶園)、彼女はダージリンの夏摘み(サングマ茶園)をチョイス。紅茶は春摘み→夏摘み→秋摘みの順に色が濃くなる。

ランチは、ガッツリではなくということなので、和のカフェご飯で、ゆっくりできる「HITONAMI」に行くことにした。「まやんち」を出るときに電話を入れて、池上線で池上へ。

池上駅を降りたら、駅前のロータリーからちょうど大井町駅行くのバスがでるところだったので、これに乗る。歩いても10分ほどで、いつもそうしているのだが、陽射しの強い日はちょっとつらい。待たずにバスに乗ると「堤方橋」(2つめの停留所)まではわずか2分で着く。 

玄関でオガサワラさんがお出迎え(たまたまです)。 

注文の仕方(メイン一品+惣菜数品)を私が(お店の方に代わって)説明する。 

メインは霧島鶏の油淋鶏風(彼女も同じものをチョイス)。 

ラタトゥーユ。 

先日食べて美味しかったじゃがいものジェノベーゼを今日もチョイスした。 

コロッケは好きだが、じゃがいもかぶりなので、私はチョイスせず、彼女がチョイスして1ついただいた。彼女にはじゃがいものジェノベーゼをお裾分けした。

写真を撮り忘れたが、他に小松菜とキノコの胡麻炒めもチョイス。

 

彼女はこの店の雰囲気がとても気に入ったようである。彼女もカフェ好きだが、自宅の近くにはこれといったカフェがないのだそうだ。 

料理に箸を付ける前にクドウさんに写真を撮っていただく。(このアングルは私の顔が大きく、彼女が小顔に写るやつである。ホストとしてはいたしかたあるまい)

彼女はこの夏まだカキ氷を食べいないというので、食事とセットのミニサイズのカキ氷を注文する。カキ氷の機械が珍しいのか、氷をかくクドウさんに惹かれるのか、彼女はさかんに写真を撮っていた。

 

確かにクドウさんは撮りたくなりますね(笑)。これは私が注文したいちごミルク。

 

お願いしたあずきをプラスしていただく。

左があずきをトッピング(オプション)したいちごミルク。右が彼女が注文したほうじ茶ミルクあずき。先日私が注文したときは(オガサワラさん担当)あずきはトッピングされていなかったが、クドウさんはトッピングする方が好きなのだそうだ。誰がかくかで様式が変わるというのは自由でいいですね。こちらもオプションの注文が気楽にできそうです。

熱いまなざしでカキ氷を見つめる(笑)。

「早くたべたい」という顔をされている(笑)。

さあ、いただきましょう。

 

「HITONAMI」には2時間ほど滞在した。夏のカフェめぐりは、「めぐり」とはいっても強い日差の下をそう長くは歩けない。店内に滞在する時間がどうしても長くなる。長くいて、くつろげるカフェがありがたい。その点において「HITONAMI」は理想的なカフェである。

クドウさんと、今日はお店のお手伝いをしに来たオガサワラさんの娘さんに見遅れて、店を出た。

「堤方橋」のバス停から大井町行きのバスに乗って、大森駅前へ。バスに揺られながら、安藤さんは変化する街の風景を眺めながら言った、「バスも楽しいですね」。好奇心旺盛で、ピュアな感受性を持った方である。大森駅のホームで彼女を見送る。この後、彼女は国会図書館で調べものをしてから帰られるそうである。国会図書館!卒業生とのカフェめぐりにはないパターンである(笑)。探し物が見つかりますように!

夕食は7時。普段より30分ほど早い。

メインはポテトグラタン。いい塩加減である。 

タラの味噌漬け焼き。

デザートは葡萄。 

2時半、就寝。 


8月28日(水) 雨、夕方には上がる

2019-08-29 21:51:00 | Weblog

8時半、起床。就寝(2時)時に薬を飲んで、途中で目が覚めることなく、6時間眠った。まだ眠いけど。30分ほど居間の15分ほど居間のソファーでボッーとする。

耳鳴りは起き抜けが一番大きく、しばらくするとトーンダウンしてくる。耳鳴りといってもいろいろなタイプがあるようだが、私は「シーンとした静けさ」などと表現される「シーン」が実際に音になったような感じ。長年の付き合いということあって、馴れてしまって、そんなにうるさくは感じない。ただ、疲れていたり、寝不足だったりすると、音が大きくなり、音色も「シーン」が「ジーン」になったり、「キーン」となったりする。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

『なつぞら』の主題歌はスピッツの歌う「優しいあの子」だが、これまで耳だけで聞いていた、歌詞を文字で確認したことはなかたが、今日初めて確認して、自分が勘違いしていたことに気付いた。

 重いとびらを 押し開けたら

 暗い道が 続いてて 

 めげずに歩いた その先に

 知らなかった世界 

 氷を散らす 風すら

 味方にも できるんだなあ 

 切り取られる ことのない

 丸い大空の 色を 

 優しいあの子にも 教えたい

 ルルルル ルルルル ルル ルルル~ 

 口にするたびに 泣けるほど

 憧れて 砕かれて 

 消えかけた火を 胸に抱き

 たどり着いた コタン

私が勘違いしていたのは、5行目の「氷を散らす風にも」のところ。「氷を散らす」を「恋を知らず」と聴いていた。ただ、恋を知らないことと風を見方につけられることとの関連はわからなかった。ナウシカは恋を知らないのだろうか、と思ったりした。そうか、「氷を散らす」だったのか。日本語の自然なイントネーションと歌い方のイントネーションが呼応していなのでそう聞こえなかったのだろう。念のため、妻にも確認したところ、妻は「恋を散らす」と思っていたそうだ。

今日は朝から雨が降っている。午後から外出する予定があるのだが、止みそうになり。窓を濡らす雨を味方にはできないようである。

午後1時に家を出る。

しばらく夏休みだった「ティースプーン」が今日から再開したので、昼食はここで食べることにしよう。 

再開初日が雨というのはパッとしないけれど、夏休み明けですから、今日は試運転ということでしょう。

パンサラダセットを注文。おっ、休み前は紙コップだったホットティーが白いカップに入ってますね。店主のシマダさんが休み中に河童橋に出かけて行って、買いそろえたそうである。リクエストにお応えいただき、ありがとうございます。 

パンサラダの方も、前回食べたときは最初からドレッシングが全体にかかっていたが、いまはドレッシングは容器に入って出てきて、客が自分の好みでかけれれるようになっている。これもありがたい。パンは少し濡れている程度がいい。 

美味しかったです。ごちそう様でした。秋はパンと紅茶がいっそう美味しい季節ですね。 

 大学へ。

今日はゼミ論相談の予約が2件入っている。 

 3時からIさんのゼミ論相談。差し入れにクリーム白玉をいただいた。

続いて4時からAさんのゼミ論相談。フルーツゼリーを差し入れていただいた。とても美味しかったが、今日は2人だからよかったものの、次回(9月2日)は4名予約が入っている。もし今日のように各自がスイーツを差し入れていただくと大変なことになる。個々人の善意の総和は、意図ざる結果として、私のカロリーの過剰摂取につながる。スイーツ四連発ではなく、途中にお煎餅などを挟むなどしていただくとありがたいです。あっ、こんな風に書くと、まるで差し入れを催促しているみたですね。    

差し入れはありがたいですが、2人ともレジュメを用意してこないのはいけませんね。レジュメを作ることで頭の中が整理されますから、これから相談に来る人はぜひレジュメ、せめてメモ書きを用意してきて下さい。 

5時半に大学を出る。今日はこの後、もう一つ用事がある。江古田の「兎亭」で芝居を観るのだ。劇団「獣の仕業」のThe Out of  Beast 2019 ひとりふたり芝居3ヵ月連続上演企画「よくない噂」の第2回、岸田國士の「紙風船」である。

6時半に江古田駅で妻と待ち合わせる。開園は8時なので、その前に夕食を取る。この前と同じタイ料理の店に行く。 

店の人も客もタイの人が多いようである。

私はパッタイ。 焼きそばですね。

妻はカオクックカビ(海老のペーストを使ったチャーハン)。「混ぜて食べてください」と言われる。 

真っ赤な唐辛子。「辛いですよ」と言われたので、ちょっと口に入れてみたが、すごーく辛い。でも、チャーハンは甘めの味付けなので、混ぜた方がいいみたい(ただしまんべんなく混ざるようにしないと、まとめて口に入ったら火を噴くことにある)。 

セットの野菜スープ。 

 

食後にコーヒーを注文。私は勘違いしていたのだが、元々メニューに載っているコーヒーは、コーヒーの投入割りのサワーみたいなアルコール飲料だった。それを普通のコーヒーで出してもらった。

妻もカシスのジュースを頼んだつもりだったが、ジョッキで出てきたので、アルコールドリンクであることは間違いない。「アルコール入ってます?」と妻が店員さんに聞いたところ、彼は「薄いよ」と文句を言われたと思ったようで、「もうワンプッシュ入れましょうか?」と聞き返してきた。いえいえ、それには及びません。 

お腹もよくなり、妻は少々アルコールが入り、「兎亭」へ向かう。 

本日の演目は「紙風船」。岸田國士が大正14年に発表した作品である。小林龍二(獣の仕業)と斉藤可南子(兎団)による二人芝居である。 

会場は地下1階。

二人の役者はすでにフロアーの中央に座っている。 

子どものおもちゃの類によってがサークルがつくられ、二人はその中にいる。

日曜日の庭に面した座敷で新婚夫婦が話をしているという設定だが、そういう開放的な空間で交わされる会話ではなく、密室劇のような雰囲気が漂うのは、二人の会話にくつろいだ雰囲気がない(むしろちょっと張りつめている)のと、そして二人がサークル=家庭の中に閉じこもっているからだろう。 二人は日曜日の過ごし方について話をしている。日曜日をいかに退屈せずに過ごすかということである。

「紙風船」は青空文庫で読むことができる→こちら (ちなみに今回の芝居は原作通りである)

ここでちょっと注釈を加えておくと、佐藤春夫が随筆『退屈読本』を書いたのは大正15年のことだ。退屈なときに読む本、読者を退屈させない本というような意味だが、「退屈」というのは時代のキーワードの1つだった。食うや食わずで働いている人には「退屈」というものがない。「退屈」は「豊かな社会」の軽度の精神病理的現象なのだ。人々は退屈を恐れていた。大正末期というのはそういう時代だったのだ。

夫は妻を退屈させてはいけないと思い、妻は夫に迷惑をかけてはいけないと思っている。つまり相手に気を使っている。にもかかわらずではなく、まさにその故に、二人の会話はギクシャクしている。二人は「夫婦」を演じることに初心者なのだ。これを「新婚さん、かわいい」と受け止めるのは表層的な理解といわざるをえない。夫婦が向き合って、会話を交わすというのは、なかなかに大変なことなのだ。まだテレビというものがない時代である。そして二人にはまだ子どもがいない。夫婦が直接に向き合わざるをえないのである(夫は新聞を読むのが精いっぱいの逃げ道である)。二人で会話をするということは、二人は話し手であるか聞き手であるか、常にどちらかの役割を演じているということだ。そしてそれはしょっちゅう入れ替わる。タイミングよく入れ替わるためには相手の話をボーっと聞いていてはだめである。相手の話が一段落して、バトンをこちらに渡そうとしていることを察知しなければならない。「ねえ、私の話聞いている?」と言われないために。

前回の芝居は一人芝居だったが、今回は二人芝居である。なぜ「紙風船」を選んだのかを演出の立夏に直接聞いたわけではないが、「夫婦」初心者の二人を主役にした会話劇ということで、そこに演劇にとっての本質的なもの、いや、人と人とのコミュニケーションにとっての本質的なものを察知したからではないだろうか。私たちは、「紙風船」の若い夫婦のギクシャクした会話を笑えるだろうか。私たちは目の前の相手とちゃんと会話しているだろうか。夫婦のちゃんとした会話から目をそらせるのに便利なアイテム(テレビとスマホ)や、子供という存在のおかげで、ちゃんとした会話なしでもそれなりにやっていけているだけではないのか。「紙風船」の時代は週休一日だったが、いまは週休二日だ。日曜だけでなく、土曜日もいかに退屈せずに過ごすかを考えなくてはならなくなった。そして定年後の夫婦であれば、毎日が日曜日(サンデー毎日)である。「夫婦なんてものは黙っていても心が通じるのだ」と思える人は幸いである。

小林龍二は前回の一人芝居「Eli、Eli」に続いての登場である。いまや劇団獣の仕業の看板役者である。これから彼がどのような成長あるいは成熟、あるいは変容をしていくのか、予想することは難しい。「こんな引出ももっていたのか」と驚かせてほしい。

客演の斉藤可南子は実力のある役者である。今回は初々しい若妻の役だったが、本人は「男前」の人である。細身だが、体幹のしっかりした人である。つまりエンゲキジンの鍛えた身体をしている。後で話を聞いたら、彼女の芝居の原点は80年代のつかこうへいや野田秀樹だそうである。エンゲキジンたちがキラキラとはじけていた時代である。

この二人が組んで二人芝居をやるとは思わなかった。それも新婚夫婦なんて。意表を突かれた。そして役者というのはどんな役でもやれるのだと改めて感心した。

演出の立夏、会場に顔を出した役者のきえるとも少し話をした。

3部作の最後は9月19日(木)、20時からここ兎亭で。演目は「楽屋~或いはとどまり続けることしか出来ない者たちへの歌~」(脚本:伊織夏生、脚色・演出:立夏、出演:松本真菜実・手塚優希)。楽しみにしています。

11時、帰宅。

卒業生のナオさんのブログの話を先日したばかりだが、今日アップされた「つらいといって、よいときが」には驚いた。 先日の「二度めの下田」はいい文章だったが、今回はすごい文章である。「もう暫く前から何度も 書いてはデリートし、書いてはデリートしてきたこと」を彼女はついに書いたのである。いや、書けたのである。ついらいと言ってはいけない、そもそもつらいと思ってはいけない、と世間が彼女(たち)に押し付けてきたことが、4つのエピソードの形で語られている。

「つらいといって、よいときが」は→こちら

2時半、就寝。 


8月27日(火) 晴れ

2019-08-28 12:41:12 | Weblog

8時、起床。

トースト、ハム&エッグ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。パンは「パン日和あをや」の小ぶりの食パン。ハム&エッグを載せてオープンサンド風に。

眠るときに使っている薬がなくなったので、耳鼻科に行く。医師からはストレートに睡眠に導く薬(睡眠導入剤)もありますがどうしましょうと聞かれ、それよりも就寝時の気分を和らげてもらった方がよいので(緊張の緩和→眠気)、これまでと同じ薬を2週間処方してもらった。

薬局で薬を受け取って、その足で昼食を食べに「HITONAMI」へ行く。ゆっくり歩いて20分ほど。途中の道で、怪我でもしたのか、飛べなくなった雀を拾い上げた女性が「どうしよう」と近所の人と話していた。まさかそのまま路上に放置ということはあるまい。雀の幸運を祈る。 

 一人でふらりと来た私を見て、「あら、お珍しい」と店長のオガサワラさんが言った。来るときはたいてい事前に電話をして、空き状況を確認するのだが、混んでいたら他の店に回るつもりでいた。先客は一人だけだった。

食事の注文をしてから自家製梅ソーダで喉を潤す。オガサワラさんに「夏バテはしませんでしたか?」と尋ねたら、「はい、毎朝、梅ジュースを飲んでいたので、夏バテ知らずでした(笑)」とのこと。 

 注文した食事が運ばれてきた。主菜+副菜3+味噌汁+ごはん。

主菜は岩手のブリの味噌漬け焼き。 

 有機ペンネときのこペンネ。

じゃがいものジェノベーゼ。「HITONAMI」の庭で採れた紫蘇が使われているが、これがとても美味しかった。 

小松菜ときのこの胡麻炒め(だったかな?)、漬物 

食事とセットのミニカキ氷を注文。 

ほうじ茶ミルクあづきを注文(他にいちごミルクがある)。 ミニといっても、半分でなく、単品で注文したときの3分の2ほどの大きさ。氷はふんわりやわらかい。

中にはたっぷりのあづき。ほうじ茶とあづき、いい組み合わせです。「いちごミルクにもあずきをトッピングできるようにしてくださると嬉しいです」と申し上げると、「なるほど。イチゴ大福というのもありますからね。合うかもしれませんね」とオガサワラさんは言ってメモに書きつけていた。

昔、池上の名店「甘味あらい」で、ご主人にお願いして氷イチゴにあづきをトッピングしていただいたことを思い出した。これがそのとき作っていただいた「氷イチゴ金時」だ。 そのとき(2010年9月7日)のブログは→こちら (雀のチュンも登場しています)

「甘味あらい」のご主人が40代の半ばで急逝されてからもう8年になる。私があちこちのカフェや飲食店に足繁く通うようになったのは、「甘味あらい」の閉店がきっかけである。人もお店もいつまでも変わらずにあるわけではない、そのことが身に染みたからである。 

じゃがいものジェノベーゼを妻へのお土産に買って帰る。

家に帰る途中、「ノザワBAKE」の前を通りかかった時、ノザワさんが店の中から出てきた。火曜日はお休みのはずだが、今日はテイクアウトのみの営業をされているとのこと。メープルケーキのバタークリームサンドをお八つに買って帰る。 

夕食は6時半。いつもより1時間早い。どうも妻が時間を勘違いしたようである。 

鶏肉とあれこれの野菜の炒め物(説明が適当)。 

春巻き。久しぶりで、美味しかった。 

 夜、原稿書き。書きたいことはたくさんあるが、その取捨選択と配列の問題を、紙幅と時間の制約の中でクリアーしなくてはならない。

2時半、就寝。直前まで原稿を書いていたので、今夜は最初から薬を飲んで寝ることにした。 


8月26日(月) 曇り、夜になって小雨

2019-08-27 15:32:41 | Weblog

9時、起床。昨夜は就寝時に薬を飲んだ。ぐっすりとはいかないものの、一応、朝まで眠れた。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

昼食はカップヌードル(カレー)。時間の節約で、作業をしながら。 

書斎で使っているノートパソコンはウィンドウズ7搭載の年季もので、キーボードもコーヒーなどをこぼしたせいで接触不良を起こし、外付けのキーボードを使っているのだが、 内蔵のSDカードリーダーも昨日からカードを挿入しても反応しなくなった。これが使えないとデジカメで撮った写真の取り込みができないので、夕方、外付けのカードリーダーを買いに出かける。 

大井町駅前の山田電機(LABI)に行く。 

USB接続でケーブル不要のタイプを購入(1040円で、溜まっているポイントで支払う)。こういうパソコン関連機器というのはどんどん便利なものが出て来る。帰宅してUSBハブに接続したところ問題なく機能する。これでおんぼろノートパソコンももうしばらく延命できそうだ。 

夕食は、焼き鳥(二人前)、人参と挽肉のピリ辛炒め、冷奴に納豆、サーモンと野菜のサラダ、かき玉汁、ご飯。 

食事をしながら『ルパンの娘』(録画)を観る。愛し合う二人の双方の家族が泥棒一族、警察一族であることが、ついにそれぞれの家族にばれてしまう。さて、どういう結末になるのやら。 

澤田瞳子さんからラインのメッセージ。昨日今日と神楽坂の出版社で缶詰だったそうだが、私のブログを読んで「ご体調はいかがですか?」とお気遣い下さった。ありがとうございます。お礼に(なるかな?)即興の謎かけを一つ。、

 売れっ子の作家と掛けて鎌倉武士と解く。

 その心は、どちらも原稿(元寇)で大わらわです。

卒業生で句会仲間で書道家の育休中の恵美子さんから「戸山キャンパスには授乳室はありますか?」と聞かれた。戸山キャンパスはお子さんを連れての散歩の範囲だが、必要なときにおむつの交換や授乳ができる施設のマップを作っているようである。ありますよ。36号館ラウンジにはおむつの交換ができるベットがあり、33号館地下の保健センターで授乳もできます。また、私の研究室にいらしたときなら、授乳のときは私が外に出ていればよいわけですから(そういうことは実際何度かあります)。 どうぞお気軽に。

最近の恵美子さんのブログの育児をめぐる考察は興味深い。→こちら

卒業生のブログといえば、ナオさん(一文、人文専修)が最近書いた「二度めの下田」という一文には心打たれた。学生時代からの友人とのことが書かれている。親子関係というものは選ぶことができない宿命的なものである。対して友人関係は選んだものであり、意志の力で持続させるものである。ナオさんとその友人との関係は25年に及ぶ。同じく選んだものであり、意志の力で持続させるものである夫婦関係よりもずっと長い。私にも高校時代からの友人がいるが(ときどきブログに登場するKである)、「家族」とも「卒業生」とも違うが、それと同じように、他の何かと置き換えることのできない存在である。

ナオさんの「二度めの下田」は→こちら

ずいぶんと久しぶりに近所の専門学校のキャンパスの回りをジョギングした。ゆっくりと息をしながら、5周(2キロほど)回った。湿度が低いこともあって、気持ちがよかった。

2時、就寝。ジョギングで心身がほぐれたせいか、薬なしで眠りに落ちたが、やはり眠りは浅く、2時間ほどで目がさめたので、薬を飲んでもう一度眠る。最初から飲むか、眠れなかったら飲むか、どちらがいいのか、試行錯誤である。