倉敷から来た野犬の子犬。
他の兄弟犬は必死に膝によじ登ってこようとするのに、この子犬だけは他の子犬とじゃれ合うだけで私たちにあまり興味を示さず、時より寄ってくる程度でした。
懐いてくれるんだろうかと気になりながらも、あまり深追いしないようにそっとしておいたのですが、意外と一人ぼっちが好きなわけでもなく
寄って来たりと、普通な感じで我が家での生活が始まりました。
子犬なので甘噛みをするのですが、歯の先端が尖っているので痛くて、慌てて噛んでもいいおもちゃを買ってきました。
おもちゃに興味を示すのはほんのわずか。
そんなものよりも人の手や足、袖口や裾、チャックの引っ張るところとかに興味が行くようで噛みまくりです。
生後直ぐに保護してミルクから育ててもらえた子犬なので人間への恐怖感はなく、我が家に来て割とすぐに、とら母に懐いてれくました。
娘も甘噛みの洗礼を受けながらも、すこしずつ仲良しになってくれて行ってます。
困り顔が寅次郎に似ていてる気がします。
たれ耳は先代の桃次郎がそうだったので桃次郎と寅次郎を足して2で割ったような感じなのかもしれません。
あまり鳴いた声を聞いたことがないと保護団体の人が言っていましたが、食欲が旺盛でご飯前になるとピーピー鳴きまくりで、明け方から鳴くので睡眠不足製造機です。
つい先日まで兄弟犬や他の大勢の子犬の中で暮らしてきたのを見てきただけに、我が家に来て他に仲間もいなくなりどうなるんだろうかと案じましたが、見ているとそんな心配もその日のうちに
消えてしまいました。
抱き上げるともがいていたのが、今はもうありません。
まだお母さんのオッパイが恋しいのか、私の膝に乗って来ては指をチュウチュウと吸ってきます。
子犬の名前ですが、実は子犬をもらってくる前から次に犬を飼ったら名前をどうしようかと考えていました。
桃次郎、寅次郎、と来れば次も〇次郎ですかとよく言われるのですが、桃次郎は「トラック野郎」の星桃次郎」からで、寅次郎は「フーテンの寅さん」の車寅次郎。
どちらも私が昔から好きだった映画から頂いた名前でした。
試しにネットで
「次郎」と付く名前一覧で探してみましたが、当然何も心に響くものはありませんでした。
私が旅が好きになった元は自転車でした。
小学生だったころ、世間ではスクーターもない時代で、自転車が空前のブーム。私もドロップハンドルに乗りたくて中学生になってやっとその夢が叶いました。
当時読んでいたのが「サイスポ」こと月刊雑誌の「サイクルスポーツ」と漫画「サイクル野郎」でした。
サイスポは当時の自転車雑誌としては超メジャーな本。
手元に残っているのが1979年から1982年のものなので中学生の頃に読んでいたものです。
その中に「ぼくとわたしのサイクル日記」というコーナーがあって、読者の旅日記が載っていて、それを見ては旅に夢を馳せていました。
「サイクル野郎」は中学校を卒業した主人公が自転車で日本一周をするという物語で、途中でアルバイトをしながら旅を続け、旅先でのいろんな人との出会いにロマンがありました。
この漫画は最後まで読見終える前にバイクに転向しその後がどうなったのかもわからず月日が流れてしまいました。
ただその後も忘れられず20年ほど前に復刻版が出たのを機に自分としては初めて漫画を買いそろえました。
私の中で変わることのない存在として今でも心にあるのが「トラック野郎」と「寅さん」。そしてこの「サイクル野郎」。
ということで、その主人公の名前から名前を頂くことにしました。
今はただ子犬としての可愛さしか感じませんが、きっと寅次郎を超える日が来ると思っています。
輪太郎(りんたろう)です。
宜しくお願いいたします。
今は甘噛みを止めさせるのと「待て」の躾中。
ではまた。