北海道車中泊の旅の続きをかきます。
8月19日
美幌の「ばるぶ」さん夫妻のお宅に一泊させてもらい、久しぶりのふかふかの布団で眠れた。
朝7時に起床し少しおしゃべりをして昼前に出発することにした。
昨夜、娘は愛犬「エルちゃん」に吠えられて泣いてしまった。
「ばぶる」さん曰く、小さい子供には大丈夫だけど、少し大きな子供には警戒すると言っていたけど、3年前にお邪魔したときの写真を見たら確かにそうだった。
(撮影:2015年8月14日)
娘もこのままでは悔やまれると思ったのか、少しでも仲良しになろうと頑張っていた。
少し触れた。
良かった。
「ばぶる」さんご夫妻、お世話になりました。
11時前に美幌を出発
天気が良くて、気温も高くなく過ごしやすい。
今日の目的地は北海道の回転寿司で一番美味しいと思っている北見市の「トリトン」。
北海道に来てここは絶対に外せない。
その後はお土産のメロンを買いに富良野まで行く予定。
距離にして220kmほど。
「トリトン」までは25Kmほど。
道道をのんびりと走る。
道ばたで自分の自転車を覗き込んでいでいる人がいた。
その自転車が気になって慌ててシャッターを切る。
フレームはトップチューブが地面と平行なっているホリゾンタルフレームと言われるもの。
変速レバー(Wレバー)がダウンチューブについていて、ハンドルはランドナータイプのドロップハンドル。
泥よけも「取りあえず付けてます」的でないタイヤを深く包み込むような深い泥よけ。
今では見かけなくなったデザインだけどそれほど自転車自体は古い物ではなさそう。
自転車好きな友人に聞いたところ、最近昔のタイプの自転車がリバイバルしているらしい。
泥よけの取り付けネジとかが安っぽくないところから現行の良いヤツなのかもしれない。
レトロとかクラシックとか言われていてるみたいだけど、自分にとってサイクリング車と言えばこの形で、今の主流のトップチューブがシートに行くにしたがって
傾斜しているスローピングフレームの自転車は男前に見えない。
自宅に帰って調べてみたらフレームに書かれている「SWALLOW」からツバメ自転車で知られたARAYA製の現行モデルだと分かった。
格好いい。
12時過ぎ、トリトン到着。
とら母(嫁)が最近よく頼む「三種盛り」や「五貫盛り」的なやつ。
今回は「やりいか」「平目」「生うに」の北海道産の三種盛り。
アッと言う間に「宇宙の胃袋」に解けて無くなった。
相変わらずな「いくら娘」。
腸にやさしい食事をしているせいで、最近はサーモンとか中トロ、イクラが苦手になって、最近はまっているのが玉子握り。
玉子に始まり玉子に終わる。
〆サバやホタテも旨し。
3人で6千円ほどでした。
富良野を目指し国道333号線を走る。
主要な町を目指す道ってそう何本もあるわけでなく、何度も北海道を訪れると同じ道を走ることが珍しくない。
この交差点は右折側に国道が続いていく。
当然毎回右折するのでその先に何があるか知らない。
こんな交差点がいくつもあって、差し掛かる度に、真っ直ぐ行くとどうなるんだろうか、何があるんだろうかと思ってしまう。
この交差点の向こう側には廃業したお店がそのままの状態でずっとあって目印のような存在だった。
今年来たら建物が壊されて更地になっていた。
手前の角には廃校した学校があったけど、これも今年見たら更地になっていた。
北海道の廃校は珍しく無く、あちこちで幾度と無く見てきた。
廃業したお店も沢山見てきたけど建物はどれも残ったままだった。
更地にするにも費用が掛かる。土地があっても売れるわけでもないのでそのままっていうのがほとんど。
なので何も無くなった風景を見ると少しもの悲しさを覚える。
3年前の写真を探してみた。
自販機だけが場所を変えて残っていた。
(撮影:2015年8月16日)
遠軽町から旭川紋別自動車道(無料区間) に入る。
晴れていた天気もまたぐずつきはじめた。
雨雲は手の届くところまで降りてきている。
今年の北海道の天気は変わりやすく雨ばかりだ。
全道的に雨雲があるわけではないらしい。
さっきよりも雨脚が弱まっている。
遠くを見るとお陽さんの差し込む光が見える。
あの辺りはきっと晴れているんだろうなと思いながら走った。
愛別で高速を降り、旭川の市街を避けながら国道237号線で南下する。
美瑛はもうすぐ。
ラベンダー畑で有名な「かんのファーム」。
観覧車が目に留まった。
娘が乗りたいと言った。
このとき既に夕方5時半をまわっている。
北海道の夜は早い。
観覧車はまだ回っていたものの、もうそろそろ終わるかも知れない。
お土産のメロンも買わなければならない。
メロンを買うお店は普通の町のスーパー。たぶん7時くらいまではやっているだろうと高をくくって、取りあえず観覧車が乗れるか見に行ってみた。
幸い観覧車は6時までやっていた。
この観覧車ができるとき、景観を損ねると反対運動が起きてもめているという記事を何かで見た。
その話を聞いたとき、それはダメだろうと思った。
そんなこともすっかり忘れ、ただ娘にせがまれて乗ってしまっている自分。
人の気持ちってそんな物かも知れない。
ここから見る景色は当然良くて、初めての人がいたら「一度は」といって勧めるかも知れない。
ただ美瑛の美しい丘にたって見ていないから、そんなことが言えるのかも知れない。
それよりも問題なのが外国人観光客のマナーの悪さ。
美瑛には「セブンスターの木」や「マイルドセブンの丘」、「ケンとメリーの木」などCMロケ地でも使われた美しい景色がたくさんある。
それらの観光スポットの一つだった「哲学の木」が観光客のマナーの悪さに地主が切り倒してしまった。
自分が二十代のころ訪れた美瑛は観光地化されておらず、ケンとメリーの木も道ばたに少し車を止めるスペースがあるくらいだった。
それからしばらくすると駐車場ができて自動販売機が置かれた。
ケンとメリーの木を写すと自販機が写るなんて似合うはずがない。
なだらかな丘にポツンと背高のっぽのポプラの木があったところが、観光開発という名のもとに風景が変わってしまった。
ノシャップ岬も同じで岬の碑があるだけのひっそりとした場所だったのが、駐車場ができて公園が整備されて雰囲気が変わってしまった。
活気付けようと駐車場を作って公園を整備して、人は集まったものの大切なものを失い、今は大勢でやってくる外国人観光客ばかり。
それでも盛り上がればいいけれど、失っていくことの方が多い気がする。
たしか「かしわ園」と言う名前のキャンプ場が美瑛の丘にあって、あまりに近い場所だったので日が暮れるまで夕焼けを眺めても、すぐにテントにもどれるのでベースキャンプとしては
最高のロケーションだった。それも随分早くに閉鎖された。
無料だったために長期滞在者が幅を利かせ、訪れる一般の利用者に偉そうに物言いする主(ぬし)がいたことで有名だった鳥沼公園キャンプ場もそれが理由で閉鎖。
失なった原因はマナーやモラルの無さ。
行き過ぎた管理は御免だけど、ある程度の規制のもと上手く調和してよき時代を残していって欲しい。
観覧車のすぐ前に絵画が飾られたお店があったので入ってみた。
富良野で絵を描いている画家のお店だった。
中に入ると富良野や美瑛の油絵が沢山飾られていた。
「ふらの風景画家 永井綾子(さん)」
お店のご主人はすごく物腰が柔らかな人だった。
話しを聞くと画家の永井綾子さんというのは奥さんで、ご主人も奥さんの弟子と謙遜しながら描いていると話してくれた。
ふと見たとき右手首から先がないことに気付いた。
失礼ながらそのことを聞いた。
すると穏やかな口調で小さい頃にひき逃げに遭い右手を失った話しを聞かせてくれた。決してお涙頂戴な風でもなく同情を誘う風でもなく、淡々と話してくれた。
普通なら素通りするところが、その穏やかさに惹かれてしまい、ご主人の描いた絵を教えてもらった。
高い物は買えないけど自分のお土産に一つ買うことにした。
顕微鏡を見ながら描いていると教えてくれた。
「セブンスターの木」
少し良い気持ちになった気がした。
少し長居してしまった。
メロンを買いに行くスーパーへ車を走らせた。
まだ6時半。
きっと大丈夫と思っていたのに
・・・・北海道の夜は早かった。
明日の朝、出直そうということで今日はこの辺で寝ることにして、先ずは夕ご飯の買い出し。
街の大きなスーパーに立ち寄った。
キャベツの千切りに絹ごし豆腐。
大腸にいる菌は乳酸菌ではなくてビフィズス菌なので「脂肪ゼロのビヒダスヨーグルト(400g)」は外せません。
懐かしいアイスを見つけた。
相変わらずガチャガチャにトラップ。
でも買いません。
買い出しを済ませて温泉に。
今日のお風呂は「ハイランドふらの」。
大人590円
朝食付きの朝風呂。
憧れる~。
一度はやってみたい。
今日の寝床は「朝日ケ丘公園」の駐車場。
お盆を過ぎて車中泊も随分少なくなって、ここは街から離れているせいでキャンピングカーが一台と軽乗用車が一台だけ。
山頂なので少し富良野の夜景が見れた。
おやすみなさい。
ではまた
8月19日
美幌の「ばるぶ」さん夫妻のお宅に一泊させてもらい、久しぶりのふかふかの布団で眠れた。
朝7時に起床し少しおしゃべりをして昼前に出発することにした。
昨夜、娘は愛犬「エルちゃん」に吠えられて泣いてしまった。
「ばぶる」さん曰く、小さい子供には大丈夫だけど、少し大きな子供には警戒すると言っていたけど、3年前にお邪魔したときの写真を見たら確かにそうだった。
(撮影:2015年8月14日)
娘もこのままでは悔やまれると思ったのか、少しでも仲良しになろうと頑張っていた。
少し触れた。
良かった。
「ばぶる」さんご夫妻、お世話になりました。
11時前に美幌を出発
天気が良くて、気温も高くなく過ごしやすい。
今日の目的地は北海道の回転寿司で一番美味しいと思っている北見市の「トリトン」。
北海道に来てここは絶対に外せない。
その後はお土産のメロンを買いに富良野まで行く予定。
距離にして220kmほど。
「トリトン」までは25Kmほど。
道道をのんびりと走る。
道ばたで自分の自転車を覗き込んでいでいる人がいた。
その自転車が気になって慌ててシャッターを切る。
フレームはトップチューブが地面と平行なっているホリゾンタルフレームと言われるもの。
変速レバー(Wレバー)がダウンチューブについていて、ハンドルはランドナータイプのドロップハンドル。
泥よけも「取りあえず付けてます」的でないタイヤを深く包み込むような深い泥よけ。
今では見かけなくなったデザインだけどそれほど自転車自体は古い物ではなさそう。
自転車好きな友人に聞いたところ、最近昔のタイプの自転車がリバイバルしているらしい。
泥よけの取り付けネジとかが安っぽくないところから現行の良いヤツなのかもしれない。
レトロとかクラシックとか言われていてるみたいだけど、自分にとってサイクリング車と言えばこの形で、今の主流のトップチューブがシートに行くにしたがって
傾斜しているスローピングフレームの自転車は男前に見えない。
自宅に帰って調べてみたらフレームに書かれている「SWALLOW」からツバメ自転車で知られたARAYA製の現行モデルだと分かった。
格好いい。
12時過ぎ、トリトン到着。
とら母(嫁)が最近よく頼む「三種盛り」や「五貫盛り」的なやつ。
今回は「やりいか」「平目」「生うに」の北海道産の三種盛り。
アッと言う間に「宇宙の胃袋」に解けて無くなった。
相変わらずな「いくら娘」。
腸にやさしい食事をしているせいで、最近はサーモンとか中トロ、イクラが苦手になって、最近はまっているのが玉子握り。
玉子に始まり玉子に終わる。
〆サバやホタテも旨し。
3人で6千円ほどでした。
富良野を目指し国道333号線を走る。
主要な町を目指す道ってそう何本もあるわけでなく、何度も北海道を訪れると同じ道を走ることが珍しくない。
この交差点は右折側に国道が続いていく。
当然毎回右折するのでその先に何があるか知らない。
こんな交差点がいくつもあって、差し掛かる度に、真っ直ぐ行くとどうなるんだろうか、何があるんだろうかと思ってしまう。
この交差点の向こう側には廃業したお店がそのままの状態でずっとあって目印のような存在だった。
今年来たら建物が壊されて更地になっていた。
手前の角には廃校した学校があったけど、これも今年見たら更地になっていた。
北海道の廃校は珍しく無く、あちこちで幾度と無く見てきた。
廃業したお店も沢山見てきたけど建物はどれも残ったままだった。
更地にするにも費用が掛かる。土地があっても売れるわけでもないのでそのままっていうのがほとんど。
なので何も無くなった風景を見ると少しもの悲しさを覚える。
3年前の写真を探してみた。
自販機だけが場所を変えて残っていた。
(撮影:2015年8月16日)
遠軽町から旭川紋別自動車道(無料区間) に入る。
晴れていた天気もまたぐずつきはじめた。
雨雲は手の届くところまで降りてきている。
今年の北海道の天気は変わりやすく雨ばかりだ。
全道的に雨雲があるわけではないらしい。
さっきよりも雨脚が弱まっている。
遠くを見るとお陽さんの差し込む光が見える。
あの辺りはきっと晴れているんだろうなと思いながら走った。
愛別で高速を降り、旭川の市街を避けながら国道237号線で南下する。
美瑛はもうすぐ。
ラベンダー畑で有名な「かんのファーム」。
観覧車が目に留まった。
娘が乗りたいと言った。
このとき既に夕方5時半をまわっている。
北海道の夜は早い。
観覧車はまだ回っていたものの、もうそろそろ終わるかも知れない。
お土産のメロンも買わなければならない。
メロンを買うお店は普通の町のスーパー。たぶん7時くらいまではやっているだろうと高をくくって、取りあえず観覧車が乗れるか見に行ってみた。
幸い観覧車は6時までやっていた。
この観覧車ができるとき、景観を損ねると反対運動が起きてもめているという記事を何かで見た。
その話を聞いたとき、それはダメだろうと思った。
そんなこともすっかり忘れ、ただ娘にせがまれて乗ってしまっている自分。
人の気持ちってそんな物かも知れない。
ここから見る景色は当然良くて、初めての人がいたら「一度は」といって勧めるかも知れない。
ただ美瑛の美しい丘にたって見ていないから、そんなことが言えるのかも知れない。
それよりも問題なのが外国人観光客のマナーの悪さ。
美瑛には「セブンスターの木」や「マイルドセブンの丘」、「ケンとメリーの木」などCMロケ地でも使われた美しい景色がたくさんある。
それらの観光スポットの一つだった「哲学の木」が観光客のマナーの悪さに地主が切り倒してしまった。
自分が二十代のころ訪れた美瑛は観光地化されておらず、ケンとメリーの木も道ばたに少し車を止めるスペースがあるくらいだった。
それからしばらくすると駐車場ができて自動販売機が置かれた。
ケンとメリーの木を写すと自販機が写るなんて似合うはずがない。
なだらかな丘にポツンと背高のっぽのポプラの木があったところが、観光開発という名のもとに風景が変わってしまった。
ノシャップ岬も同じで岬の碑があるだけのひっそりとした場所だったのが、駐車場ができて公園が整備されて雰囲気が変わってしまった。
活気付けようと駐車場を作って公園を整備して、人は集まったものの大切なものを失い、今は大勢でやってくる外国人観光客ばかり。
それでも盛り上がればいいけれど、失っていくことの方が多い気がする。
たしか「かしわ園」と言う名前のキャンプ場が美瑛の丘にあって、あまりに近い場所だったので日が暮れるまで夕焼けを眺めても、すぐにテントにもどれるのでベースキャンプとしては
最高のロケーションだった。それも随分早くに閉鎖された。
無料だったために長期滞在者が幅を利かせ、訪れる一般の利用者に偉そうに物言いする主(ぬし)がいたことで有名だった鳥沼公園キャンプ場もそれが理由で閉鎖。
失なった原因はマナーやモラルの無さ。
行き過ぎた管理は御免だけど、ある程度の規制のもと上手く調和してよき時代を残していって欲しい。
観覧車のすぐ前に絵画が飾られたお店があったので入ってみた。
富良野で絵を描いている画家のお店だった。
中に入ると富良野や美瑛の油絵が沢山飾られていた。
「ふらの風景画家 永井綾子(さん)」
お店のご主人はすごく物腰が柔らかな人だった。
話しを聞くと画家の永井綾子さんというのは奥さんで、ご主人も奥さんの弟子と謙遜しながら描いていると話してくれた。
ふと見たとき右手首から先がないことに気付いた。
失礼ながらそのことを聞いた。
すると穏やかな口調で小さい頃にひき逃げに遭い右手を失った話しを聞かせてくれた。決してお涙頂戴な風でもなく同情を誘う風でもなく、淡々と話してくれた。
普通なら素通りするところが、その穏やかさに惹かれてしまい、ご主人の描いた絵を教えてもらった。
高い物は買えないけど自分のお土産に一つ買うことにした。
顕微鏡を見ながら描いていると教えてくれた。
「セブンスターの木」
少し良い気持ちになった気がした。
少し長居してしまった。
メロンを買いに行くスーパーへ車を走らせた。
まだ6時半。
きっと大丈夫と思っていたのに
・・・・北海道の夜は早かった。
明日の朝、出直そうということで今日はこの辺で寝ることにして、先ずは夕ご飯の買い出し。
街の大きなスーパーに立ち寄った。
キャベツの千切りに絹ごし豆腐。
大腸にいる菌は乳酸菌ではなくてビフィズス菌なので「脂肪ゼロのビヒダスヨーグルト(400g)」は外せません。
懐かしいアイスを見つけた。
相変わらずガチャガチャにトラップ。
でも買いません。
買い出しを済ませて温泉に。
今日のお風呂は「ハイランドふらの」。
大人590円
朝食付きの朝風呂。
憧れる~。
一度はやってみたい。
今日の寝床は「朝日ケ丘公園」の駐車場。
お盆を過ぎて車中泊も随分少なくなって、ここは街から離れているせいでキャンピングカーが一台と軽乗用車が一台だけ。
山頂なので少し富良野の夜景が見れた。
おやすみなさい。
ではまた