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大した人生ではないけれど,それでも読み返せば思い出されるあのときのこと.消えないように,そして生きた証になるように

TIG溶接機の冷却水循環装置を作ってみる その7 CNCフライス盤で作ってくれたお洒落なファンカバー

2016-02-27 09:29:14 | TIG溶接機用冷却水循環装置の製作
製作中の溶接機の冷却水循環装置の続き、その7です。
前回に続き、大まかな配線を終えたので基本的な動作チェックと修正(デバッグ)です。


前回のブログの終わりに書いた電源ONの際に数秒間、冷却用のポンプやファンが作動してしまうというやつ。
大した事でもないし別に実害もないという微妙な存在。
でも気持ちがスッキリしないのはハッキリしている。


こんな予想外な事に対して実害がないとスルーできる人と、立ち止まって悩む人がいる。
世間では
『細かな事を気にしてたら前に進まない』だとか
『成功したいなら細かな事は気にせず前に進め』とか言う。


シグナルタワーに割り付けた青LEDの光がこんな時には反って目障りな感じ。

成功する人になりたくて、もちろんスルー。









・・・・・分かっちゃいるけど何度も電源を入り切りしてしまう。

なんにもしていないので、何も変わらない。

点かないで欲しいときに点いたり、回って欲しくないときに回るのって作り手としては鬱陶しい。



電源を入り切りしているとその間、温コンの内部リレーの音がするのと前面パネルの小さな緑色の表示が点灯している。
準備時間の間に接点がONしてるという事。

3.8Aほどあった起動電流(ピーク値)はどちらかというとファンが食うみたい。








接点がONで冷却系を起動さていたのをOFFで起動するようにリレー回路を見直して、温コンの出力動作を逆にする事で対策したけど、
そのうち何故か電源を入れてもその現象自体出なくなった。

理由は何か分からないけど新品でも無いのでそんなのもあるのかもしれない。
このままでもよかったけど不自然な回路になるので回路や設定を元に戻した。





お次はアラームについて。

流量低下時にはシグナルタワーの黄色LEDが点灯し、温度異常時は赤色LEDが点灯するようにしている。
溶接作業中はLEDが光っても気付かないと思ったのでブザーも併用することにし、ブザーを回路図に書き加えようとしたときに
気づいたのが、信号は2系統(黄色LEDと赤色LED)、ブザーは1個。
ブザーを共通にするとそのままでは片側の信号で両方のLEDが点灯してしまう。
干渉しないようにするか、ブザーを独立してそれぞれに付けなければならない。

音色を変えるとか理由があって2個にするならいいけど、意味もなく分けるのは芸が無いように思う。

干渉しないようにするには1個10円そこそこのダイオードが2個あれば済む話だけど手持ちにはなく、昔なら日本橋まで
買いに行ったけど今は面白みも無い日本橋にわざわざ行く気にもならない。
(昔は電子パーツを求めて電気屋街にオタクがいたけど、いまはオタク街にオタクがいるだけ。
電子工作が好きなんて女の子に言えない時代を過ごした自分としては、変に市民権を得た『オタク』には違和感を感じる。
がんばれ本当のオタク達)


ネットを探してマルツオンラインというショップに注文した。

25本で120円。送料が掛かるけど電車賃と変わらない。ガラス管ヒューズや熱収縮チューブも一緒に頼んだ。









実はこれ、今年の正月2日の話。
この頃のことを今頃ブログにアップしているのも遅いといわれそうだけど、それよりも元旦に組んでいてダイオードが必要になって
早く欲しいからとあれこれ探し、2日からやっていたこのショップに注文し3日に手元についたのは驚いた。



ダイオードは熱収縮チューブに納めるため“蛇の目基板”を細長く適当に切って取り付けた。
基板は安いからと言って紙フェルールとか使うと良くないと思っている。
特に車とかバイクをいじる場合は温度も上がるので紙だと何年かしたら飴みたいにになってしまう。









昔、親父に半田付けを習った。
半田の表面がツルンとして光ったようにならないとダメだと言われた。
熱を入れすぎると光沢がなくなり半田コテを抜く際に糸を引く。
“ぬれ肌”になっているか、他人が作った基板を見る時そんな半田付けを見てしまう。










こんな小さな基板やミニチュアリレーなどを配線の途中に入れた時にその処理のことを考える。
そのまま配線の途中でぶら下げることもあるけど、小さなリレーとかはどこかに固定しておいた方がいいのではないかと思う事がある。
タイラップも有効手段だけど、そればかりではこれまた芸がない気がする。


ときどきブログの写真のバックに写り込んでいるるCB750F。
こいつをいじってた時に気付いたことで、エンジン付近のハーネスの結束はアルミ製のバンドが使われていた。
安全じゃ何じゃと言われる最近のことではなく30年くらい前のこと。
当時、ホンダはこういった所に気を配っていているなと感心したのを覚えている。


真似てみることにした。










ホンダ純正は裸のアルミのままで、形状はベルト通しがあってそこに通して折り返して固定するようになっていた。
なのでちょっとタイプ違い。
熱収縮チューブは私の優しさのおすそ分け。素材には優しく。

女性には言い寄られないけど“素材”が現実にいたらきっと好かれているだろうと思っている。ああ妄想・・・・。










ミニチュアリレーに巻き付けて近くにあったターミナルのネジで固定した。
安心してリレーが動作してくれそうに思う。 ああ妄想・・・








来客あり。









二つ目の問題というか課題は、温度が上がって冷却系のポンプが起動した際、流量が上がって設定流量を超えるまで流量低下で
アラームが鳴ってしまう。
ほんの1秒ほど。なのでこれもさほど問題では無いけれど、冷却系が立ち上がる度にアラームが鳴るのは格好いいものではない。


ものの出来上がりを考えた時に、自分一人だとこんなことはきっと自分の中で消化してしまう。
これが仮に誰か第三者がいて、『今の音、何?』って聞かれたらあれこれ説明する羽目になる。
それは格好悪いし、それこそ完成度の低い機械ということになる。


これは遅延させるしかない。
“大人のおもちゃ箱”から遅延リレーを見つけだして回路に追加した。










1.5秒ほど遅延させると流量低下で引っかからなくなった。
動作的にはステキになった。何か嬉しい。
できればステキな女性も言い寄ってきて欲しい。 ああ願望。








温コンや流量センサーの出力は大抵、『抵抗負荷』となっている。
ヒーターなどは抵抗負荷だけどモーターなどは誘導負荷で突入電流が大きい。

壊れたら簡単に買い換えるほど資金をガレージワークに充てれないので壊れないように、それと何より機器に優しいようにとメーカーの指定に従い、
一旦小型リレーで受けてからモーターを駆動させている。

そんなことをしたり、余計な機能を増やしたため、電気部品の構成がごちゃついてしまった。










カバーは相変わらず何かに使っていたモノを再利用。
傷もあるけど懐にはやさしい。

冷却ファンが熱気をはき出すために側面のカバーにホールソーで空気取り入れ口を開けた。








冷却水の水は腐敗するため定期的に入れ替えが必要。
なのでその面のパネルは手で回せるネジにした。











職場に装置のメンテナンスをする人がいて、手袋をした手でやりにくそうに、パネルのネジをしょっちゅう緩めて開け閉めしていた。
お世話になっている人だったので作業性が良くなるようにとネジにちょっと細工してあげた。

ネジの先端を殺す。








ネジを殺した部分が案内役になり、スゥ~っとねじ穴に入ってくる。
ネジ部も必要なところだけ残すことで、無用にねじを回さなくてすむ。








自分のにも同じ事をした。








便利で効率的になるものは、ちょこっとしたことでも作っていて楽しい。










熱交換器の高さを上げたため背面のパネルを作り直したけど、ファンの開口径がちょっと大きくなってしまいブサイクになってしまった。
それをご近所の工作友達のkagayakiさんに見つかってしまった。







あまりの“ぶちゃいくさ”に同情してくれたのか、自作のCNCフライス盤でお洒落なファンカバーを作ってくれた。
材料はペット樹脂と言っていた。








『Double-pomp cooling system』
名前負けしそうなネーミング。
実はこれを見てちゃんと作らないといけないと思った。







ファンと背面パネルには隙間があるので旋盤でカラーを作ってみた。








引き締まった感がして稚拙な機械がかっこよく見えた。








アレコレ触っていて怒られて、しょげた。








随分掛かりましたが機械的には一応完成しました。
これから溶接機に接続して本当に使い物になるか検証していきます。






お次は溶接機本体とこの冷却水循環装置を載せるラックを作ります。
続きはまた今度。


TIG溶接機の冷却水循環装置を作ってみる その6 制御系電気配線

2016-02-11 06:04:56 | TIG溶接機用冷却水循環装置の製作
製作中の溶接機の冷却水循環装置の続き、その6です。

主要な部品の取り付けが完了したので電気系の配線になります。







工作マニアの中には強度や能力の計算が出来て、その上で材料の厚さや部品選定出来る人もいて憧れてしまいます。
自分にはそんなスキルが無いので、それを補完するように機能を持たせることにしました。

昔、バイクにオイルクーラー付けたら圧が下がってカムが焼き付いたなんて話がよくあって、圧力損失って大事だとと知りました。
ポンプが二台あるのも溶接機への送水と熱交換器の循環を独立させることで、圧力損失で送水量不足となる問題を考えずに済ますためです。
所詮、素人の工作なのでレベルの低いモノにならないようにとだけ、いつも心に留めています。







通電するとシグナルタワーの緑LEDが点灯し溶接機に送水するポンプが起動します。
水量が足りないと溶接機本体が『異常』と検知して溶接できなくなるので、送水量が不足していなかをキーエンスの流量センサーで監視します。
一定流量以下になると赤LEDが点灯しアラームが発報し分かるようにします。


冷却については冷却能力が足りずに『あっちっち~』となってしまわぬようにオムロンの温度コントローラーで水温を監視します。

冷却用のポンプとファンは通常停止させておいて水温が一定以上に上がったら起動するようにします。
ファンの音で起動しているかどうかわかりますが、4連のシグナルタワーの青が余りそうなので割り当てました。

冷却用のポンプは恐らく滅多に起動しなさそうなので、万が一エア噛みで流れない状況を考えてこちらも流量監視をします。
キーエンスのセンサーが一台しかなかったのでこちらは単純な浮き子式の流量計(面積流量計)を使いました。
流量が低下すると青LEDから黄LEDに切り替わりアラームが鳴って分かるようにします。


冷却しても水温が下がらず一定の温度(過熱)に達したら赤LEDが点灯しアラームで知らせます。


こんな仕様になるように電気配線を行います。









とりあえず配線図を書いてみました。

制御盤など組んだことがないので、その手のルールというか文法みたいなものは知らないため、ある意味適当な書き方です。

最初は温コンやリレーの端子上で配線しようとしていましたが、一つの端子に何本も線を接続できない事が分かり、急遽端子台で配線するように
しました。









端子台を取り付けるためにはステーが必要。









厚さ2mmのアルミ板。









こんなモノ作るのも、ちょっと楽しかったりします。








後からこんなモノを取り付けるのにアルミフレームは便利です。

さて何から配線していっていいか分かりません。
とりあえずリレーを手前に出してきて配線していき、元に戻した時に電線が長かったら切り詰め直すということで、順番に
配線していきました。

それとオムロンの温コンには警報出力が無いと言うことが後で分かったのでRKCの温コンと交換しています。
パネルのくり抜きサイズが同じだったが幸いでした。
(変わったことに気づいたあなたはプロかよっぽどのマニアです。)









回路図は実配線に合うよう書いていますが、書いた人と配線する人が同じなので間違いないか都度考えて作業するのですが、
頭が凝り固まって良いのか悪いのかが分からなくなります。









手書きで回路図を書いていましたが、水魚堂の回路図エディタ『BSch3V』と言うのがあったので、そちらで書き直してみました。
慣れるまで面倒に思えましたが一週間ほどしたら慣れてきて、素子も作図出来て意外と便利でした。
フリーソフトです。ありがたいです。










端子を圧着して熱収縮チューブを被せますが、これまで絶縁のためとばかり思っていました。
でもチューブを被せておかないと端子の付け根で電線の素線にストレスが掛かり、断線しやすくなるのが分かりました。
電線も被覆があっての強度。そのためにも熱収縮チューブが大切なのがよく分かりました。










センサーも温コンも“お古”なのでちゃんと動作するか不安だったので仮配線で動作させてみました。

通電と同時に送水ポンプの他に、冷却用のポンプとファンが数秒間回ってしまいます。
冷却用のポンプとファンはRKCの温コンが作動させています。
取説をよく見ると、電源ONのあと準備時間に約4秒間が必要ですと書かれており、この間接点がONしてしまっているようです。
必要なら遅延回路を入れるようにと書かれていました。







大人の事情で電流は3A以下に抑えたいと思っているのに起動時はピークで4A近い。







準備時間の間の制御出力を設定を変えると起動しないように出来そうな気がしたので、取説と格闘してちょっと深いところの
設定をいじってやることにしました。









段ボールであっても敷物があると、言ってもいないのに靴を脱いですわります。
考え事していない時は癒やされます。








ハンマーを使っていると、真似したがります。
考え事している時は、きついオヤジになってしまいます。嗚呼反省








まだつづきます。



ではまた

続きはコチラです。

TIG溶接機の冷却水循環装置を作ってみる その5 表側のアクリルカバーの加工など

2016-01-26 07:28:05 | TIG溶接機用冷却水循環装置の製作

製作中の溶接機の冷却水循環装置の続き、その5です。

リアルタイムでは配線を終えデバッグして、中途半端な動作を詰めるため配線(回路)を見直しています。
それと、溶接機と一緒に載せるためのラックを製作中。

前回は後ろ側のパネルの製作にまつわる話でしたが今回は前側のパネル製作のお話。



前面のパネルには温度コントローラー(温コン)や流量表示器などの取り付けるため、四角い窓を開ける必要があります。
ドリルで四隅に穴を開けてノコギリで適当に切って最後にやすりがけをして仕上げてもいいですが折角なのでフライス盤で抜いてやります。

普通ならフライス盤のテーブルにクリル板を置いて加工するのでしょうが、テーブルには平行出ししたバイスが取り付けて有って
外すとまた面倒な平行を出さないとならないので、バイスはそのままで厚みのあるアルミ板を咥え、それにパネルを固定して
作業することにしました。








四角く窓をあけるだけの二次元的な加工なので四隅の座標を狙ってテーブルを横か縦に移動させるだけな単純な作業。

エンドミルと言うドリルのキリ先みたいな刃物(の外側)で、くり抜くのでテーブルの座標はエンドミルの半径分内側になります。







パネルの左上隅を原点とするため原点出しをします。
いつもはポイントマスターを使っていますが、今回は芯出しバー(アキュセンター)を初めて使ってみることにしました。







芯出しバーの構造は単純で上側と下側の二分割構造のものがスプリングで引き合ってくっついています。
作業方法も簡単で、わざと芯をずらしておいて回転させ、少しずつワークに接触させて振れを小さくしていきます。
やがて振れがなくなり一本の棒のように見えるのですが、そこからさらに接触させると一気振れが大きくなります。
その位置が測定位置で、芯出しバーの半径分足してやると原点になります。

誰が考えたか、すごい方法です。

でも何か誤差が多くてしっくりしません。










パネルの左上隅の座標が出たらデジタルスケールのX,Yをゼロ、ゼロにセットして、それを頼りにテーブルを移動させます。








四隅の角っこはどうしても刃物の半径分だけRが付く(丸まる)ので、後からヤスリで仕上げるか、さもなくば四隅だけでも小径の刃物で
加工してやる必要があります。
工作機械加工の先輩であるkagayakiさんに聞くと、先に小径ドリルで四隅に穴をあけておくと言っていたので、セオリーに従い真面目に
センタードリルでセンター穴を開けました。








その後Φ2mmのドリルで穴をあけています。








あとはエンドミルでくり抜くだけですが、Φ4mmのエンドミルをつかったので座標は内側に2mmオフセットした座標を
目標でテーブルを移動させます。







アクリル板なので柔らかく一気に削れそうなんですが、削る際の熱で切削面が荒れるので面倒でも少しだけ残して最後に仕上げが必要になります。







取り付ける温コンと流量計の表示器です。

開口寸法をゆるくすれば楽チンで入りますが、ゆるゆるな感じがして楽しくないので楽しい感じで取り付けられる寸法になるよう
現物合わせで開口してやりました。








大した加工でもなく、ただ手間だけかかって“費用対効果”の少ない作業。


それでも出来上がればやっぱばり嬉しい。

それなのに・・・縦横を間違えて違うところを開口してしまいました。

バカです。









隙間を空気取り入れ口とかにして何とかごまかせないか考えましたが無理でした。
面倒なパネルの切り出しからです。
お古のアクリル板の良いとこ取りの材料を使っているので残る部分はそれなり。
余計にテンションが下がります。


でもさすがに二回目。
開口寸法も分かり、追いかける座標だけ目立つように赤で書いたりして、余計なものに目が行って頭の中で混乱しないようしました。
バカはバカなりに、“ぼけオヤジ”は“ぼけオヤジ”なりに進歩です。








パネルにも『表面』と書いてやりました。

全く自分が信用できません。








Φ2mmのエンドミルがあったので、センターもみもドリルも省略して一発で行くことにしました。







あとはひたすら無心で座標を追いかけました。








さすがに二枚目は早いです。
心地よいスピードで加工できるとテンション上がります。
さっきの失敗がもう記憶にないのが『おっさん化』の証拠のように思えます。








部品もスッキリ入ったので上機嫌です。








動作表示灯に手持ちのシグナルタワーを組み込むことにしました。
そのままでは長すぎて入らないので旋盤でプラスチックの胴体を切って短縮加工です。







胴体の他、足も詰めてぎりぎりのサイズに短縮化。





浮き子式の流量計(面積流量計)はアルミのアングル材で作ったもので、その固定座部はLアングル部を縦に二叉に裂いて
曲げて作ったのもの。
真っ直ぐ立つように修正しながら作りましたが、それでも若干傾いているように見えて気持ち悪かったので
フライスで座分を仕上げました。






人間の目は正確と言われていますが、傾いていると気分が悪く、直角が出るとスッキリします。
スコヤで見て直角になっているのが分かると今度は喜びに変わります。
人間というのは不思議な生き物です。







ガレージに遊びに来た娘が『りんごジュース、りんごジュース』ってしきりに言っていいました。
何のこっちゃと思っていたら







六角レンチとシールテープの巻容器をストローとコップに見立てて私に見せようとしていました。

形から発想すら子どもの能力に感心したのと、そんな娘の姿が愛らしく思え思わずニンマリしてしまいました。







重量も増えて作業性が悪くなってきたのでキャスター付きの台車を作ることにしました。
普通合板が一枚だと強度が足りなさそうなので合板を2枚貼り合わせました。






次は電気配線。
あれやこれやと考えたらちょっと複雑になってしまいました。




続きはまた今度。
ではまた。

その6はコチラです。


TIG溶接機の冷却水循環装置を作ってみる その4 ホースの取り回しや裏のアクリルカバーの加工など

2016-01-12 04:14:56 | TIG溶接機用冷却水循環装置の製作
製作中の溶接機の冷却水循環装置の続き、その4になります。

前回は配管や電装部品のステーやサポートを作り、ポンプや熱交換器(HEAT EXCHANGER)を実装して、だいたいの構成部品を配置しました。







今回は温度コントローラー(温コン)や流量センサーの表示器などをパネルに取り付けたり、冷却水のホースの取り出しなどのパネル加工についてです。

パネルはスクラップの装置で使われていたアクリル板。
傷の少ない場所を選んで切り出すのですが、正確に真四角に切り出すのはきちんとやったつもりでも直角がでなくて苦い思いをすることが多いです。






樹脂板は切断や切削中の熱で溶けてくるので“たち”が悪いです。
樹脂を加工した人ならだれもが感じるんではないでしょうか。

金属と違って機械への負担は少ないですが樹脂加工はまた違ったノウハウが必要で、機械加工やさんも樹脂専門のところがあったりします。



切断箇所にテープを貼って切ると少し仕上がりがまっしなような気がします。








直角が出ていないと再度計測しなおして修正。
あまり楽しくないひとときです。







解けて出来たバリというより樹脂の『だまだま』をベルトグラインダーで整えます。









熱交換器の冷却ファンの口径は約Φ170mm。
手持ちのサークルカッターの有効径をはるかに越えているので、両刃で切るところを片刃にしてくり抜きです。
ウエイトが偏るため刃を外して土台だけ取り付けています。

刃物がビュンビュンまわるので結構おっかなびっくりです。








片側からだけではくり抜けないので初めにセンター穴をあけ、両側からくり抜いてやります。








そこそこな感じで自分としては満足したのですが・・・・・。







溶接機の下に置くつもりだったのでホースの取り出し口は、裏のカバーの上の方から取り出すつもりでいました。
でも製作を進めていくと、それでは隔壁パネルユニオンが冷却ファンのモーターの上に来ることになり、万が一継手から水が漏れたら漏電やショートになるため
予定を変更することにしました。

考えていたつもりでも現物を見ないと気付かないというのは悲しいことです。

冷却ファンの下側から出すとなると熱交換器を“かさ上げ”しなくてはらないので折角作ったパネルも作り直しです。






テンション下がったのでLアングルで作った熱交換器を取り付けるステーはこのまま使用し、カラーを作って“高床式”にすることにしました。


材料は17Sのアルミ材。旋盤で一皮剥いてやります。
ピカッとした面が出てくると気持ちいいです。







全長合わせて端面削って・・・・。








両面にタップ立てて・・・・。
タッパーがあるから快適。 うふふです。








底上げ用カラーの出来上がり。









熱交換器の位置が上がったのでアクリルパネルも・・・作り直し。
アクリル板を真四角に切り出すために苦悩の世界に逆戻り。








冷却水の取り出し口の取り付ける継ぎ手のことを『隔壁継手』とか『隔壁パネルユニオン』とか言います。








そのままパネルに取り付けただけだと継手を締めたり緩めたりしているうちにナットが緩んでしまうことがあります。
“ゆるゆる”な隔壁継手にならないようにメーカーでは継手が空回りしないようにパネルに突起を設けるなど処置がしてあります。


継手を締めたり緩める際に気をつければしまいな話ですが、セオリーに従って回り止めを作ってやりたくなりました。









新品の材料が使える潤沢な資金があればいいですが、男前な金使いが出来ないので使う材料はいつもながらの“お古”の材料です。
使えそうな材料を選んで、これまた使えそうな部分で加工しなければならないので余計に時間が掛かります。








フライス盤にセットして原点出しをしてナットを収まるための溝を加工します。

おおよそで削って、あとは現物合わせで両側を均等に削って広げて行きます。

こんなとき優秀な加工者はコンマ何ミリ広くすれば丁度いいというのを知っているので、ナットの幅を測って頭の中で削り幅をすぐに出してしまいます。









一般的な公差で設計屋さんが図面をひいて、図面通りに加工屋さんが加工して・・・・・。
それを何も感じずに組み立てる人もいますが、中には『ここ、こんなに“ゆるゆる”でなくてもいいのに』って思う人もいたりします。

量産やコストを考えると『許容差』は広くせざるを得ませんが、そうなると『ビシッと感』やフィットさせた際の『心地よさ感』は薄らいでいくように思えます。









ハイトゲージでセンターをけがいてポンチを打ってボール盤を使いホールソーで穴を開けます。










アルミをホールソーであけると切り子で目がすぐに詰まってしまって加工性が悪いです。
『ちょっとあけては切り子を取って』の繰り返し。







ホールソーのセンタードリルの食いつきで狂ったのか、穴とナット溝が合いません。
心地よいフィット感を求めて公差をきつめにしたのですが、ちょっとでも狂うと誤差を吸収できなくなってはまらなくなります。

心地よさを求めた代償です。







1mm大きいホールソーがあったのでフライスでセンターを拾って・・・・・








ずれた分だけオフセットさせて修正加工。










なのにどうして、こんなときに。

切り子がホールソーの目に詰まって『ぎゃっ』っという悲鳴にも似た音がして・・・・。







切り子で噛み込んで切り口が高熱でアルミが溶けてガタガタに・・・・・。

悲しくてテンションがたさがり。








日を改めてやり直し。
やり直すなら別の日が良いとつくづく思います。
寝るとリセットされるので前回の失敗を反省材料にしようとする思考が働きます。

私も猿ではないということです。


で、再作製ですが『心地よい』溝幅が分かっているので前回よりは作業がはかどります。








今回は『ハイトゲージでセンター出してポンチで穴の中心を出して・・・』みたいなことせず、フライス盤のデジタルスケールでセンターを出して
センタードリルでもみ付けまでしました。



さすがセンタードリル、ホールソーの粗いセンタードリルをものともせずに中心へ誘ってくれます。







機械加工で作ったので当然精度も出てピッタリと隔壁パネルユニオンが収まってくれます。
でも出て当たり前。
本当ならこんな程度の穴あけをフライス盤に頼るようではダメ。
ポンチ頼りにボール盤でパシッと出来ないようではあきません。

今回は機械に助けて貰ったというなんとも頼りない技能力でした。







それでもスッキリ付くと気持ちが良いです。
こんなことをよくするようになったので最近ようやくフライス盤が身近なツールになってきた気がします。








娘が遊びに来たら一休み。
見よう見まねで掃除をしたりします。







作業時に空きスペースがあったときはブランコに乗せてやります。













最近はみかんを差し入れしてくれます。








本当は自分が食べたいから私をだしにしているみたいです。







ホースの取り回しを考えます。
無理なく、そして水の入れ替え時にタンクを取り出すので余裕をみて。
どれがベストか答えがないのでこんな事も時間がかかります。







近所の工作友達の『kagayakiさん』が自作CNCフライス盤でこんなの作ってくれました。

『とわねモン』

茶髪の兄ちゃんですが勉強家で工作力の高さは脱帽です。





 
もう少し書きたかったですが、長くなったので続きはまた時間にします。
いつもながら“しょうもない”ネタを長々とすみません。
ではまた。

その5はコチラ

TIG溶接機の冷却水循環装置を作ってみる その3 サポートやステーの製作 インデックスを使ってみた

2015-12-22 05:39:20 | TIG溶接機用冷却水循環装置の製作

製作中の溶接機の冷却水循環装置の続きになります。

自吸式でないポンプのために水道の材料で『なんちゃって自吸タンク』を作ったのが前回までのお話。








長いパイプはこのままだとポンプの継手だけでしか固定されていないので、もう一箇所くらい固定してやらないと、そのうち水漏れとか
しそうなので
サポートを作ることにしました。


パイプをクランプする部分は作ってもきっと不細工になりそうなので、何か適当なモノがないか水道の材料を探すついでに見て回っていたときに
目に付いたのがコレ。

『ステン吊バンドタン付』。

1個284円だったけど、他の材料が1個100円とかばかりだったので値が張るなと錯覚してしまった。

ステンレスでこの値段なら安いと思う。建築金物は量産するせいか時々すごい値段なものがあってありがたい存在。


工作好きが自作しないでこんな市販品を買うなんて『工作スピリット』に反するような気もするけど、オッサンになってアクティビティが下がってるし、
『生涯工作工数』も無限ではないので、適度な流用は“上手い選定”という名の下に許してもらうように自分に言い聞かせています。




取付けネジが建築業界ではまだ普通に存在しているインチとか、分(ぶ)で呼ばれるウイットワースネジ規格(Wネジ)のナットが付いています。
左側がそれです。



このままでは使いにくいので右側のように一旦開いてM10の(ミリ)ボルトに交換しておきました。








支柱はタップを立てるので17Sの丸棒から製作。

こんなものにジュラルミンは贅沢ですが、4年前にアルミ屋さんで働いてた幼なじみが棚卸しで不要になったということで死ぬまで掛かっても使えないほどの
棒材を貰ってきたのがあるので、溶接無し品は17S、溶接有り品は52Sないしは56Sという風に使い分けしています。







ずんぐりむっくりの棒でもいいのですが、意匠的にも両端を残して細めてやります。







どうも切削面が荒れてしまっていて、チップを換えたりしてテストしてみますが原因がはっきりしません。







こんな感じで波打ってしまいます。








試しに回転センターを程度の良い方に換えて削ってみました。






同じ条件でも全然よくなりました。
古いのは旋盤を買った時に付いてきたもので、触った感じではベアリングのガタは感じないのですが、切削時の抵抗でビビッてしまっているのだと
思います。






回転センターがこれほど効くとは思ってなかったので良い勉強になりました。
美しく削れるのは気持ちの良いものです。






日研のタッパーを使って両端にタップ立て。
こいつは過荷重でクラッチが切れてタップの折損を防いでくれるのと、ネジで吸い込まれる分、ストロークしてくれるので作業が楽で、楽しいです。







一般的にこういった棒状で端部がネジになっているものは組み立て時のことを考えてスパナが掛けられるように二面が切られていてあります。
二面加工は割り出し機(インデックス)というのを使ってフライス盤で加工するのですが、そんな気の利いたものが無く、やるにはバイスに挟んで
片面ずつ削るしかなく、そんな作業はテンション上がらないので、最初は手でギュッと握って締め付ければ良いかと思っていました。

そんな適当にお茶を濁したようなことを考えていたら不純な自分を戒めるような夢が夜な夜な出てくるようになってしまいました。


そういえば旋盤を買った時に旋盤では使えないような割り出し機っぽいモノがあったのを思い出し、引っ張り出してきました。






取り付け座面の位置決めキーの幅が広くてフライス盤のテーブルに載らないのでテーブルのスロット幅に合うように削ってやる必要があります。


テストインジケーターでキーの平行を合わせてやります。






基準位置を出すのによく使うのがタッチセンサーです。最小単位が5ミクロンのマキノのデジタルスケールで繰り返し精度誤差無しで検出してくれます。







基準位置からデジタルスケールを使ってキーのセンターを割り出します。
デジタルが無い生活はあり得ないようになってしまいました。






鋳物みたいで削りかすが粉粉でとっても削りやすかったです。







ピッタリ収まってくれると気持ちが良いです。






渋くなった可動部もちょっとメンテナンスしてやりました。





さっき作った支柱をセットして0度を先ず削って、目盛りを見ながら180度に反転させて二面目を削ってやるわけです。

プロはもとよりアマチュアの工作マニアなら普通にやっている作業ですが、初めて二面取りをインデックスでやれたので私的にはテンション上がりまくりでした。









これで夜な夜なうなされなくて済みます。







『ステン吊バンドタン付』と組み合わせるとこんな感じです。









続いて電源スイッチ(サーキットブレーカー)を筐体(アルミフレーム)に固定する小物の製作。






DINレールにブレーカーを取り付けるのですが、DINレールをそのままアルミフレームにネジ止めしただけではブレーカーをON/OFFせさているうちに
回転モーメントで緩んでしまいそうなので、溝の幅に合うように凸形状の台座を作ろうとしました。








アルミフレームの端材を使って作ったは良いものの、なんか人に見せるような代物でも無く、またまた夜な夜なうなされてしまいました。









たまに、ニコって笑顔を浮かべながら“お邪魔します~”ってな顔しながら娘がガレージに遊びにします。











だれも見ないし、見えるところでも無いですが夜ぐっすり眠れるようにアルミブロックで作り直すことにしました。








フェイスミルで挽いた面は綺麗で見ていて嬉しくなります。










何はともあれ原点出しです。
旋盤と違ってフライス盤の加工はこれがあるので面倒です。








原点を元にデジタルスケールでテーブルを移動させ削って行きます。
刃物径分だけ逃がしてやらないと寸法がおかしくなるので、頭の固いオッサンにはややこしい作業なので紙に書いて進めます。






急がば回れ。
楽しようと思ったら結局失敗するので、精度が要らないところですがまじめにセンタードリルでセンター穴を“もみ付け”します。






続いてドリルで穴あけ。センター穴があるのできちんとセンターに穴があいていってくれます。







デジタルスケールを使って座標を求めアルミフレームの隙間にピッタリはまるように凸形状に削ってやります。







裏返して今度はDINレールがピッタリはまるように凸形状に両耳をけずります。またまた原点出しからです。







同じくデジタルスケールを使って座標を求めDINレールの隙間にピッタリはまるように削ります。






出来上がり。






アルミフレームの端材から作った方はフレーム形状の関係で凸部の引っ掛かり部分が少ないため、ややぐらつきがありましたが、ブロックから削り出した方は
十分な“はめ込み”になっているため取り付けもしっかりしています。

機能的には何ら変わりは無いですが気持ちはスッキリしました。








お次は流量計のステーというかスタンド。
アルミのアングル材から流量センサーの窓の部分を削り落としています。






立たせるように下部にスリットを入れて90度折りをしています。
折り曲げで座面を作ったのできちんと二面の平面が出なくて何度も修正を繰り返しました。







組み付けるとこんな感じ。







隙間にピッタリと入るのが楽しいみたいです。







どんなモノに興味が湧くのか不思議です。














冬と言えばみかん。
時々みかんを持ってきてくれて一緒に食べたりします。








仮組みしてみました。







ポンプなどを実装するとリアリティが上がってテンションもあがります。





こんな感じで地味に作業を続けています。

今も作業中で、まだまだ続きます。
その4はコチラです。

ではまた

TIG溶接機の冷却水循環装置を作ってみる その2 呼び水と『自吸タンク 自作』 トキと信濃スイーツと王林

2015-11-20 04:35:32 | TIG溶接機用冷却水循環装置の製作
『TIG溶接機の冷却水循環装置を作ってみる』の続き、その2です。



安井製作所製のHEAT EXCHANGER(熱交換器)

そのままでは取り付けられないので固定方法を考えるためバラしてみた。
放熱コアは結構厚みがある。






取り付けステーはアルミのアングル材で作った単純なもの。
出来上がると、この上なく何てこと無いものですが、作るときはそれなりに真剣に考えていて、例えば固定用のネジ穴の位置。
普通なら端から10mmとか15mmなんてキリの良い数字にしたいところですが、10mmにしてしまうとちょっと端すぎて、15mmだと
ちょっと“お間抜け”に見えたりします。

端から13mmくらいの所がちょうど見た目にも構造的にもシックリくるように思えます。







『その1』でも言いましたがポンプは“呼び水”が必要なタイプ。
水で満たされていないとポンプの羽根は空回りするだけで水を吸い上げてはくれません。

なので前回はテスト的にホースを口で吸って水を入れたのですが、そのときの水の不味さが頭から離れなくなってしまいました。
水を入れ替えるのは年に一度か二度なので我慢できない事もないですが、どうもスマートさに欠ける気がし、“ええ年こいたオッサン”がする作業では
無い気がします。

いろいろ調べると『自吸タンク』なるものがあることが分かりました。

こんなのです。ポンプの吸い込み口に小さなタンクが付いていてそこに一度水を入れてやると、その後は呼び水は不要になるとありました。







さらに検索窓に『自吸タンク』と打ち込もうとすると勝手に『自吸タンク 自作』と出てきて、熱帯魚関連のサイトに辿り付きました。

水を循環濾過させるのに必要みたいで、『サイクロン掃除機』、『直圧式のサンドブラスト』なみに自作派が“熱い”です。


『自吸タンク 自作』のキーワードで引っかかったこちらこちらのモノが非常に参考になりました。











構造は簡単で安い水道の材料で作れるのはありがたいのですが、いくつかの問題がでてきました。

まず筐体の高さが30センチほどなので、部材をそのまま使って製作すると“立ち上がり”の高さが取れないのと、細い配管には配管キャップが
無いため(封止)栓が簡単に作れない・・・でした。








自吸タンクとして容積をできるだけ多く取れるようにしなければならず、そのためには“チーズ”(三方継ぎ手)や“ストレート”継ぎ手をできるだけ短く
接続しなければなりません。
“はまりシロ”がどれほどあるか・・・・最小限の差し込みシロで配管を組み立てます。







旋盤で全長を縮めます。







“ストレート”も短くなるよう縮めます。
ねじ込み継ぎ手側の端面が荒れているので整えないとなりません。







これも旋盤で端面切削しました。
他の人はもっとすごいモノを作っているのに自分は水道の部材をわざわざ旋盤で削っていることにちょっとやるせなさを感じてしまいました。







とりあえずこんな風な形に削りました。







塩ビパイプ用接着剤でくっつけたのですが接着剤がはみ出てて、あまりの仕上がりの汚さにショックを受けました。








垂れた接着剤がネジの部分や旋盤で削った端面にも流れてきて汚い・・・・

嗚呼、無情・・・。

創作意欲が失せてしまいました。









翌週末、失せた創作意欲が少し回復したので、また材料を買ってきて再チャレンジです。







垂れても大丈夫なようにマスキングテープで養生しました。









立てると垂れるのでバイスで挟んでやることにして、ネジ部は真鍮の継ぎ手をねじ込んで養生してやりました。








手前が作り直したモノです。
気持ちがスッキリしました。







水色の部材は水道工事をするときなど施工後に蛇口などを取り付けるまでの間、仮に栓をしておくための封止栓で、これをキャップの代わりに
流用することにしました。

ただこれもこのままでは長すぎるので、どれくら縮めれるか確認します。







で、旋盤で削ります。
楽しいですが、すごいモノを作っているわけでは無いので気持ちは複雑です。








ちょうど六角穴があいていたので、これだけ見たら元が何だった気付く人は居ないと思います。
適当なサイズのOリングを付けて、封止栓の完成。






出来た『自吸タンク』です。

水色のキャップは本来シールテープを巻いてねじ込むPTネジだったり、塩ビパイプもしっかり接着しないといけないものですが
ポンプの吸い込み側での使用なので、支障ないと思います。







封止栓もOリングのおかげでギュッと締まってくれて緩まないでいてくれます。
なにより水色がアクセントになって、創作意欲が高まりました。

栓を緩めて水を注いでやれば呼び水完了。不味い水を吸わなくてよくなりました。









作業していると娘が遊びに来ます。
真剣作業だったり余裕が無いときならイラッとすることもありますが、ほのぼのできて楽しいです。








膝当てマットですが、娘にはおもちゃに思えるみたいで、スリッパを脱いであがります。







今年から一日一個リンゴを食べるようにしていて、初めて『トキ』という品種のリンゴを買ってみました。
オークションで買った『訳あり品』です。
リンゴはあまり当たり外れが無かったのですがこれは渋くて失敗でした。






シルバーウィークに長野に行った際に信濃スイーツというのを食べて美味しかったので、トキの次に買ってみました。
みずみずしくて美味しいです。






渋かったトキの事を出品者に伝えると、代わりに『王林』というリンゴを送ってくれました。

青リンゴ系ですが、これは青リンゴの甘みが強い美味しいリンゴでした。







リンゴは新聞紙にくるんで冷蔵庫に入れると日持ちしてくれるのでたすかります。






ということで続きはまた次回。

その3はコチラです。

TIG溶接機の冷却水循環装置を作ってみる その1  

2015-11-16 04:06:32 | TIG溶接機用冷却水循環装置の製作


旅ネタから少し離れて製作モノの話になります。

アルミの溶接がしたくて十数年前に買ったダイヘンのTIG溶接機、これの冷却装置の製作の話になります。


溶接機には電源ケーブルとアルゴンガスのホース、その他に冷却用の水が必要で水は蛇口から水道のホースで引っ張ってきていました。

3年ほど前、フライス盤を設置するのにスペースが足りずその溶接機も切り離したのですが改めて設置しようと思ったとき、今までみたいに
ガレージの中をホースを引き回わしてごちゃついてしまうのに抵抗があって結局そのまま手を付けずにいました。


冷却用の水というのは溶接機本体を冷やすためのものではなく、右手で持っているトーチが溶接の熱で熱くなるために、この中に水を流して
冷やしています。









ダイヘンの標準の水冷トーチ。
手で持つ所に水が流れるようになっています。
使用率は100%。水のおかげで最大の300アンペアでも連続使用ができます。






世の中には便利なものもあって冷却水が要らない空冷式のトーチもあります。
水を流すホースが無い分スリムで取り回しも楽です。ただ溶接電流が150~200Aと低く、ダイヘン純正トーチでは使用率が50%と低いため
アルミを溶接するには水冷を薦められます。





水道のホースを引き回さなくて済むようにメーカーからは専用の冷却装置が出ています。
新品で15万円くらい。オークションでも程度が良いものは5~8万円程します。
構造は強制空冷式のラジエータとポンプといった単純なものだけに買うにも勇気がいります。









機械加工屋さんの中にはバイクのラジエータを使って自作されている方もいますし、20リッターのポリタンクくらいの容量があるとラジエータが
無くても大丈夫と聞いたことがあります。








水道水を垂れ流して使っている人も結構多く、トーチ内の配管が細いためか流量もさほど多くありません。
それでも飲み水を捨てることになので私は手元にハンドバルブを設けて実際に溶接するときだけ流すようにしていました。

以前から作ってみたいと思って調べたことがあります。
冷却能力の試算は難しいですがそれは水温で判断するとして、ポンプの能力が不足しないようと気をつけて見てきました。









これまで何とか溶接機なしでやってきましたが、どうしても溶接しないといけなくなったので思い切って冷却装置を作ることに
しました。

これまで集めたポンプです。







イワキのマグネットポンプ
モーターとポンプ部が磁力でつながっているため完全分離されていて軸受けシールがなく、液漏れが無い構造のもの。
名の通ったメーカーです。







三相電機のこれもマグネットポンプ。
小さいながらもカタログ数値的には吐出量は満たしています。








廃却設備に付いていた冷却機器。










安井製作所製の熱交換器(HEAT EXCHANGER)









ラジエータのコアとファンが一つになったもの。冷却にはこれを使うことにしました。
これで能力が足りないようならバイクのラジエータを流用してみようかと思っています。











本来なら冷却も送水もポンプ一台でいいのですが、私のような素人が作るものなので万が一を考えてラジエータを循環させる系統とトーチに
水を送る系統にそれぞれポンプをあてがうことにしました。

配管継ぎ手も結構な数になるので、レイアウトも考えながら必要な継ぎ手を選定しました。








一番費用の掛かるのが継ぎ手。
モノタロウやミスミも調べましたが一番安かったのが『GAOS』と言う商社でした。
(少量で買うなら送料無料なのでミスミが一番安くなります。)







水タンクはホームセンターのキャンプ用品コーナーで売っていた10リットルのポリタンク。

溶接機本体と一緒に置くため、大きさは溶接機本体と同じかそれ以下にしなければならないため、どう置けば良いのかあれこれ考えました。








ポリタンクからどうやってホースを引き出そうか悩みました。
最初は大きい方のキャップ部を改造してフランジを作り、それに四本分のホースの取り出し口を作ろうかとも思いました。
水を交換する際にキャップを外すとタンクからホースが一度に外すことができるので便利かと思ったのですが、それを作るのにも溶接機が
必要なのと、面倒そうなので止めにしました。

欲張るとそれでなくても気持ちが続かないので、適当に妥協することにして単純に四箇所ホールソーで穴を開けるだけにしました。









そのままではあれなんで、電気工事に使うジョイントボックス(アウトレットボックス)のゴムブッシングが丁度具合が良かったので入れて
おくことにしました。








試しにポンプを動かしてみました。
ポンプが自給式ではないので最初はエアを抜くために呼び水が必要になります。
吐出側のホースを抜いて口で吸ってやればエア抜きができるのですが、吸い過ぎて口に入った水が新しい水なのに不味くてびっくり。
たびたびやるものではないですが、あまり気持ちの良いものではないです。








ベースとなる板は加工性が良いアルミ板で作りたかったのですが、手持ちにそんな大きい板材がなく買うのも勿体ないのでスクラップ品に
付いていたステンレス板を使うことにしました。



製作を始めるにあたり構成部品を組んでから筐体を作るか、筐体を作ってから構成部品を納めるか迷いましたが、制約の無い状態で
部品を作っていくと発散してしまいそうなので、だいたい必要な大きさを考えて先に筐体を作り、そこに各部品を納めて行くことにしました。

アルミフレームで筐体を組んでいます。ベースがステンレスなので穴開けが面倒です。
ステンレスは粘っこいといいますが、私はまだその感覚が分かりません。
良い素材ですが、とにかく硬くて作業性が悪くあまり好きではありません。







その点、アルミは切るにしても穴を開けるにしても楽で良いです。
曲げるのも楽チンなので機械にも負担が少なくていいので気兼ね無しに工作が楽しめます。








流量を測定するセンサーのステーです。
センサーもスクラップから外した中古品。アルミも廃材。
チープですが、家計を気にせずモノ作りをすることは大切な事だと思います。









アルミフレームの溝に固定できるようにしてみました。

こんなときアルミフレームは便利です。









筐体の中に仮に部品を並べてみましたが、当初の予定とは全然違うレイアウトになってしまいました。








部品同士の干渉や水モノに電機部品が隣接する問題など、頭の中や机に部品を並べただけでは分からないことが見えてきて、想像通りには
なかなかすすみません。








試行錯誤しながら進めていくしかなく、これがキットや模型と違うところです。

また続きを書きます。

その2はコチラです。



とら母の両親から友和子にとお土産をいただきました。

オラフのブロック。





ポーチも









久しぶりに『いもまるくん』で芋を焼いてみました。

寅次郎もガブリ付いてきました。





ではまた。