オクテック ガレージ ブログ OKU-TEC garage

大した人生ではないけれど,それでも読み返せば思い出されるあのときのこと.消えないように,そして生きた証になるように

ハウツー・ブレーキフルード交換とニコイチ,サンコイチのヴェクスター

2010-10-31 04:37:05 | ヴェクスター125
ブレーキフルードの交換作業でのお話.

先日,バイク仲間のKikkoさんからブレーキフルードの交換方法を教えて欲しいと相談がありました.


「いいですよ~」っと気軽に返事した私.


ただ,よくよくお話を聞くと普通の整備のための交換ではなく,ライディングスクールで練習していたら
沸騰したので交換したいとのことでした.



「ライディングスクールで沸騰!?」


ライディングスクールって「運転技能の向上」くらいにしか思っていなかったのですが,本気な人は
アイドリングは3000rpmまであげておき,リアブレーキは低速域の安定性のため絶えず引きずって
走るというハードな走りみたいです.



フルードの沸騰,いわゆる「ベーパーロック」ですが,この用語,一見して「ぺ(pe)」か「ベ(be)」か
見分けが難しく,恥ずかしながら私は「paper lock」と思っていました.


で,調べてみると,「vapor」(気化,蒸気)であることを知り,用語と意図することが頭の中で
ようやくつながりました.



さて用途を聞いて,いささか困った私.

町乗り程度のマシンの整備ならまだしも,半ば競技用ほどの使い方.

エア抜きが甘くて「すぐ沸騰した」なんてことになると恥です.

まして,それを整備ビギナーの女性に教えるとなると何を教えれば良いのか・・・と.




さて当日

友人も様子を見に来たので,先ずはコーヒー飲んでおしゃべり.





フルード交換方法は大別して二種類.

一つは一旦全部抜き取ってから新しいフルードを入れるやり方.新旧のフルードが基本混ざらないので
気分的にも良い感じなので私はいつもこれです.ただし,エアが入るので必ずエア抜きが必要となり
悪戦苦闘する人も多いです.

もう一つは新しいフルードを補充しながら抜いていく方法.シームレスなので基本エアが入らず,
作業時間も短かくラクチン作業.

ただし,変色するほどヘタッたフルードなら見分けも付きやすいけど,定期的に交換している場合は
入れ替わりの判別が分かりにくく無駄に消費してしまいがち.



今回は作業の簡単さとリスクの少なさから後者を選択.

「ペダルを踏んで圧を掛けながらブリーザをさっと開閉」



写真に写っている(シートレールの上)ブレーキフルードは私が普段使っているスズキ純正品.
お値段,千数百円.

対して,Kikkoさんが用意したのはワコーズ製で3000円以上する高級品.気合が違います.





今回,作業を覚えたいと言うことだったのですが,今の彼女にはフルード交換そのものを覚えるよりも
ネットや雑誌で書いてあるフルード交換を読んでも知りえない作業の感触や難しさやを,その身をもって
知ってもらうことの方が大切なのではないかと思いました.


聞きかじった情報であたかも出来ると錯覚するよりも,実際にやってみて自分が上手く出来なかった
失敗を知ることの方が重要と思います.


今回,「フルードが沸騰したので交換」とのことでしたが,ブレーキパッドやピストンのオイルシールや
ダストシールもダメージを受けている可能性があります.


一般車にDOT5は不向きという意見もありますが,適切なメンテナンスを行うことでその選択も候補に入れて
みるのも有りだと思います.

人の話を鵜呑みせず,その理由や原理原則を意識して作業するようになってもらえればと思います.


何度もチャレンジしてください.必要ならいつでもどうぞ.本気な人はウエルカムです.




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話は変わって我が通勤快速のスズキヴェクスター125.

10年ほど,7万キロに達したのですが,さすがにあちこちガタがきます.

先日,センタースタンドを立てようとペダルに体重をかけたらポキッと折れてしまいました.





とりあえず折れたモノを溶接でくっつけます.





「とりあえず」というのは,これもかなりガタが来ていてるからです.

センタースタンドの軸受け部分ですが,左は丸穴ですが,右は磨耗して楕円になってしまっています.



ここまでなるとスタンドの跳ね上げが不十分になり,カーブを曲がる度にガリガリ地面に擦れます.




では左側の良いほうを使えばいいのですが,こちらは先日購入した事故車のモノで片足が折れてありません.





しかたなく,以前積み替えたエンジンについていたスタンドを鉄屑入れから探し出してきました.

ただこいつも同様にヘタっていてそのままでは使えません.



ということで,良いとこ取りのニコイチにします.



事故車のスタンドの破断部分を整えて,ヘタったスタンドの片足をそれに合うように切断,整形します.




治具で固定したらあとは溶接.
芯棒を入れないので開先を取って裏波を意識して溶加棒をいれていきます.

ついでに,以前強度不足で外れた補強プレートも全周溶接しておきました.





復活したスタンド.



右側は踏んで折れた方のスタンド.
事故車はフレームが折れ曲がって車高短になっているのでサイドスタンドが掛けられなく困っていたので
そちらに取り付けます.


ニコイチのスタンドは缶スプレーで適当に塗装して通勤ヴェクスターに装着します.

寄せ集めなのでこれでサンコイチかな.





そのほか事故車からリアタイヤ,シート,フロントブレーキ一式,ヘッドライト,配線などなど移植.

オイルとエレメントを交換し,全くメンテナンスしていなかったフロントブレーキのマスターシリンダーの
カップ/ピストンも交換.


気付けばZZ-R1100とゼファー750,ヴェクスターと,3台のブレーキフルードの交換が続きました.

朝からはじめた作業,終わったのが夜中に2時,疲れました.


しばらく元気に走ってもらいます.



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今日の寅次郎.

土曜日の朝,ふと空を見上げるとくねくね曲がった飛行機雲が目に留まった.



こんな風に飛行機って飛んだっけ?
その向こうにも飛行機が飛んでるし,変な感じ.



この瞳を見ると子犬のころのあどけなさを失っていない気がします.





今週のスイーツ

大阪吹田の松竹堂のフルーツ餅.
友人が持ってきてくださいました.




初めて見た柿の餅.

見た目の本物っぽさに惹かれました.

もちろん中に本物の柿が入っていています.




すぐに売切れてしまうほどの人気の品,美味しくいただきました.


では,また


ドナドナされたZZ-R1100とガランとしたガレージ

2010-10-21 02:12:50 | 整備・作業
♪♪あ~る晴れた,ひ~る下がり

   い~ちばへ 続く~道

 荷~馬車が ゴトゴト 子牛を 乗せてゆく~

   か~わいい子牛 売られて行くよ~ ♪♪ 

               (DONA DONAより)



先ほどZZ-R1100が引き取られていきました.


未練や思い入れといったおセンチな気持ちは無く,ただ新しいオーナーの下でトラブルが
無い事を願うだけです.






ZZ-R1100(D型)のメーターは二種類あります.

トリップメーターがもう1個付いているタイプと,代わりに「時計」が付いているタイプです.



私の乗るD6は後者の「時計」が付いているタイプでした.

ツーリングがメインだった私は,時計よりもトリップメーターの方が有用だったため,納車後すぐに

前期型のメーターアッセンブリーの中古を入手し交換,オドメーターも「自分のバイク」という

意味もあり「ゼロ」に戻して乗ってきました.





購入したのが2008年3月.

2年半,約1万キロ,その99%がツーリングで走った距離でした.


「10075Km」

色んなところに行って沢山の思い出と出逢いがありました.



ノーマルに戻したのでこいつは記念に壁に飾っておくことにしました.

暇が出来たらLEDでも仕込んで光るようにでもしてみます.






ガランとしたガレージ.

すこし広々となりました.




現在のバンディット貯金の金額:665667円也.

まだまだ足りないので頑張ります.


募金は常時募っていますので宜しくお願いいたします.


それではまた



ZZーR1100最後の整備はへたったアクスルシャフトのシール交換

2010-10-20 03:00:34 | 整備・作業
ZZ-R1100の整備の続きです.

明日引き取りに来られる予定なので最後の作業です.



以前,タイヤ交換のときに気になったフロントホイールのアクスルシャフトのシール.

ハブのベアリングに雨や埃が入り込まないようにするためのシールですが,どうも緩い気が
します.






どことなくダレたように見えるシール.





改めてチェックしましたが,やっぱり緩く思えます.

部品は手配していたのでサクッと交換です.




新しくなったシール.

シールのリップ部にはシリコングリスをそっと塗ってあげます.



カラーを入れてみると適度のきつさで入っていきます.




ちょっとしたことですがこの新品の感じはたまりません.




新しいオーナーさんはフルカウルご希望とのこと.

アンダーカウルは前オーナーさんの立ちゴケで傷だらけだったので少し磨いてみました.


あまり改善はできなかったですがお許しください.




明日はいよいよドナドナです.

気に入ってもらえるか心配です.

ではまた



ZZ-R1100の整備で深夜残業とブレーキオイル交換用気液分離缶

2010-10-19 02:30:43 | 整備・作業
こんにちは(こんばんは,ですね)

ZZ-R1100の整備で深夜残業です.

せっかくなのでブレーキフルード(ブレーキオイル)とクラッチフルードを交換しています.

フルードの交換は手作業でもできますが,作業をスピーディーにするために真空ポンプで
引いています.

電動だからラクチン,あっというまに抜けてくれます.




ちなみに真空ポンプでフルードを抜く時,そのまま接続するとポンプにフルードが流れ込んで
傷むので「気液分離」のための容器(セパレーター缶)を間に入れる必要があります.


これがそれ.




もう10年以上前につくったもの.
1リットル缶に真鍮パイプを半田付けしただけの簡単なもの.
これによりフルードは容器に溜まりエアーだけが真空ポンプに流れ込むわけです.

長い年月でサビサビ.
そろそろ作り直さないとあかんね.



ちなみに真空ポンプは熱帯魚とかのエアーポンプでも代用できたりするので頻繁に作業する方は
チャレンジしてみてください.





ZZ-R1100の整備ももう少し.

がんばろっと


秋の味覚とZZ-R1100の最後の整備,ガレージTakaにエアータンク

2010-10-16 22:13:43 | 整備・作業
こんにちは,ごぶさたしております.


先週末,夏のツーリングで出会った隣町のKikkoさんの手料理をご馳走になりに行って来ました.

ZZR1400にゼファー750,ミニバイクレース用のNSF100まで所有している彼女.
かなりの積極的&行動派ですが,料理の腕前もなかなかのもの.

食材は秋にちなんでなんとマツタケ.

マツタケ・・・・何年ぶり,いや初めてかもしれないマツタケ.

部屋に香るマツタケの香り.





鮭の朴葉焼きにもマツタケが入っている.
味噌がでしゃばらない味付けがなかなかの美味.




いつもバイクで遊びに来てくれるので普段着を見るのは今日が初めて.
家庭的な女性はいいですね.

kikkoさん,ご馳走様でした.





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話はかわって

バンディット1250購入のためZZ-R1100の嫁ぎ先を探していたのですが,友人が世話を
してくれて,トントン拍子で話がまとまり売却することになった.


友達の旧友ということなので,ちょっとでも整備して渡してあげようと思い只今作業中です.





これまでCB750F,空冷GPz1100と10年単位で乗り換えてきた.

世間は折りしもカスタムブーム.
当時は最新のバイクよりもZやCB,カタナの方が人気があって「いつかは自分もZに乗るんだ」と
意気込むライダーが多かった.(ヤマハって何かあったかな?)



とはいえ設計が古いマシン.
ブレーキは効かないしエンジンは非力.

それを現行車並み,いやそれ以上にカスタム(改造)するのが流行った.
バブルの時代とマッチし,数百万円のローン組んでカスタムする人も多かった.


やがてZZ-R1100やスズキの隼など「時速300キロ」を目指す戦闘機マシンが出始めた.



ある日,友人のZZ-R1100に乗ったときに驚いた.
低速もトルクが有ってそのままどんどんスピードが上がっていく.
そして何より燃費が良いのを知り,技術の進歩を感じた.

「ハイパワーと低燃費の両立」

テクノロジーだと痛感し,古いバイクへのこだわりが無くなった.


そんな経緯もあって,このZZ-R1100を購入したのだった.




地元より北海道や東北の空気を沢山吸ったエアクリーナーも綺麗にお掃除.




ネジをうっかり落としてしまってさあ大変.

密集してるから手が届かない.

エアクリーナーボックスを外して無事救出.

ついでにヘッド回りもお掃除.




エンジンを包み込むような形状のフレームが何とも言えず素敵.



もう少し作業します.



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さて幼なじみの友人とよくバイクのガレージの話をします.

こんなおしゃれなガレージを見ては「いいな~」と夢を語り合ったりします.



そんな友人がコンプレッサーの増加タンクを買いたいと話した.

ZZ-Rの件でお世話になったので我が家のストックパーツからプレゼントすることにした.



それがコレ.





単なる増加タンクとは違い,タンクの上に増圧機(ブースターレギュレータ)が付いている増圧タンク.

こいつは供給されるエアーで二倍の圧力まで増圧できたりする.



供給圧が低い工場とかで高い圧力にしたい時に使ったりするもの.勿論安価な輸入品とは違いSMC製


ただし自空で昇圧するので大量のエアーを消費するため一般ガレージには不向き.
プシュプシュと音も大きい.

なので取り外します.


配管のやり直しをしたら空気漏れがないかチェックをします.そんな時に使うのがコレ.




石鹸水のスプレーみたいなもので漏れてると細かな泡がプクプクでてきます.



ガレージに見えるように取り付けると言うので圧力計も正面から見える位置に配置してみた.





頑張って取り付けたと言うのでちょっとガレージ訪問してきました.




たまたまあった木製棚を壁の間隔に切断して黒色に塗装し嵌め込み,その下にタンクを吊って
いました.

シックな黒色の棚がなかかなお洒落.



単管パイプを利用したタイヤラックも,曲げ加工して赤く塗ると建築資材とは思えない出来栄えですね.





バイクを吊るのにH鋼を追加してホイストが付いてます.トロリー付きなのでバイクを吊ったまま
ゴロゴロ移動出来たりするんですよ.





こうやって少しずつマイガレージを作り上げる様は他人のガレージでも楽しかったりします.




ではまた




スズキサマーキャラバン2010でバンディット1250に試乗

2010-10-04 02:28:40 | バンディット1250S
先週の日曜日(一週間遅れのお話),近所のスズキのお店でバンディット1250の試乗会が
あったので行ってきました.




「スズキサマーキャラバン2010」

バンディット1250が気になりだして1年ほど見てきましたが,各地で精力的に試乗会を
開催していて,よく頑張ってるなあと思います.



そんな「スズキ」

ホンダほどオールマイティさはなく,ヤマハほど上質さもなく,カワサキほどイメージが強くない
どちらかと言えばブランドイメージが低い,地味なメーカー.

決してスズキ・ファン(スズ菌保菌者というらしい)ではないですが,不器用にまじめにマシン作りを
している姿勢は好きだったりします.




荷台にグラディウス400のエンジンカットモデルを載せて日本各地を転々とするキャラバントラック.




このトラスフレーム,比強度が高くて高剛性なフレーム.きっと製造コストもかかってる優秀な
フレームだと思うのですが,昨今の400ccに興味がある若年ライダーにそんな「こだわり」なんて
きっと伝わってなんでしょうね.




さて,試乗はお店の周辺を15分ほど乗るコース.




日曜の昼下がり,交通量も多くトロトロとしか走れない状況でしたが3回ほど試乗させていただきました.


(決してバンディット400ではありません)




ジャンケン大会があったので参加してみました.




ちょっと勝てなかったトラ母も賞品が沢山あったおかげで,スズキ純正LEDライトをゲット.







賞品が余ったので二回戦.
しかしトラ母はこれまた勝てずにスズキの帽子をゲット.


(いつ被るんでしょうか?)



私の代わりに寅次郎がジャンケンに参加.
「ぱー」しか出せないくせに,一番に勝ってツールバッグを頂戴いたしました.






最後にグラディウスガールとスリーショット.




かわいらしい女性で,この子の「追っかけライダー」もいるとか.

近所だったのでヴェクスター125に「二人乗り+ステップに寅次郎」で行ったのですが,
その姿を見てえらく気に入ってくださり,スズキのイベントレポートにも載せてくださいました.
(ご本人も犬を飼っているそうです)





今回試乗会があった「スズキワールド千里」さん.

以前はSBSビッグ1という名前だったのですが,いつしか名前が変わっていました.
今ハワイの天文台にいる幼なじみが働いていたお店なので写真も載せておきます.




ではまた.