自分が20歳から30歳くらいの時にビックバイクが流行って、カワサキのZやホンダのCB-F、カタナなんかの空冷ビッグバイクのカスタムがよく見られました。
20歳の時にCB-Fを買い10年ほどイジったあと、その余力のないエンジンにため息をついて、丈夫なエンジンと言われた空冷Zへ転向していきました。
広大なアメリカの大地。満足いくメンテナンスも出来ない環境でも故障しないようにとクランクシャフトのベアリングはメタル式ではなくオイルさえ入っていれば回ってくれる
ボールベアリングでした。
1600ccまでボアを広げても耐えるなど、ライバルだったホンダCBに対抗すべく作られた空冷Zは今の空冷Zに似せた「Z」とは私には違って見えてなりません。
当時からZ1やローソンレプリカは人気がありましたが、私はそれらには興味はなく、空冷Zの最終系、最強の空冷Zと言われたGPz-1100を選びました。
Z1やローソンレプリカとかけ離れたデザインのGPz-1100は空冷Zでありながら不人気なバイクでしたが私は好きでした。
旧車ってかっこよくて、持つ喜びを満たしてくれるものですが、ノーマルでは゛何じゃこれは ゛と思うほどパワーがなくて、エンジンをいじってブレーキを
変えてようやく人並みに走れるようになるのですが、どうにもならない決定的な違いは燃費でした。
新しいバイクはパワーもあるけど燃費も良くて、北海道の広大な土地を走りながらガソリンを入れるたびに、これがテクノロジーの差なのかと当時しみじみと感じました。
人気なZ1は何も感じませんが、今でもカワサキのZ1000MK-2やZ1-Rとか見ると、あんなの持ってたら良いよなあと思います。
でもイジリたいかと言うとちょっと違ったりします。
見た目は間違いなくかっこいいのですが、カッコだけではダメなのは歳食ったからなのかもしれません。
スズキに刀(カタナ)と言うバイクがあります。今の水冷カタナではなく、本家本物の空冷の刀 GSX1100Sの方です。
ハンスムートと言うデザイナーが名前の通り日本刀をイメージして作ったバイクで発売当時は受け入れられにくいこともありましたが、今では
ゆるぎない地位にあるバイクです。
私もその独特なデザインの刀が好きす。
そしてその空冷エンジンの後継として作った油冷エンジン。スズキとヨシムラが作り上げていった油冷エンジンはその後水冷エンジンに変わっていきましたが
空冷エンジンの軽量さとハイパワーを両立させたエンジンは私には今でも魅力を感じます。
油冷エンジンを積んだカタナ・・・・そんな刀をいつか作ってみたいとずっと思っています。
乗れれば越したことはないですが、乗ることよりも作り上げる時間を楽しみたい。そんな風に思っています。
そんなことを考えながら過ごす日々。
ちょっとkagayakiさんに無理言ってカタナの画像を送ってCNCフライスでアクリル板に彫ってもらいました。
カタナと言えば漫画「キリン」が有名。
百均で買った写真立てに入れてみました。
ガレージで作業してるときやキッチンのリフォームしてる時もいつも音楽をかけています。
最近の曲ではなくて70年代から90年代とかの古い歌謡曲ばかり。
自転車が好きで旅することを夢見ていた中学生のころ。そして高校生になってバイクに目覚め、大学になって人を好きになってそしてバイクで旅したあの頃。
昔ってテレビやラジオをつけるといつも歌謡曲が流れていたように思えます。
歌は世につれ世は歌につれとよく言いますが、古い歌を聴くとその時のことを本当に思い出させてくれるなあと思います。
甘酸っぱくて、そして切ない気持ち。
自分が一番多感だったころ、青春だったあの頃に少し戻してくれる歌謡曲を聴きながら今日も作業していました。
リフォーム中のキッチンの傍らにコンポと一緒に置かせてもらっています。
kagayakiさん、ありがとうございました。