朝7時に目が覚めた。
ペットは朝8時からと言われ、とら母はすっかりOFFモードでまだ寝ていた。
私はオシッコとかしてたらと気になって慌てて案内カウンターに向かった。
案内カウンターに居たのは割と若めの人だった。
犬の様子を見に行きたいのですがと言うと、「8時からになります」と丁寧だけど業務的な感じでそう言われた。
そんなこと初めて言われたので、オシッコとかしてるかもしれないのでダメですか? そう聞き直しても、
「他のお客様にもそうしてますのでもうしばらくお待ちください」と無情にも断られた。
そうですかと、一旦は諦めて部屋に帰ろうとしたけど、途中でそれは違うやろと言う思いがして、また案内カウンターに行った。
先程はダメだと言われましたが、相手は動物。生き物を乗せてる以上、そんな対応はちょっと違うんとちゃいますか。
今まではそんな事言われた事なくて、普通に鍵を開けてくれましたよ。
そう言うと、「他の船はそうでしたか・・・う〜ん。」と言って、天井を見上げながら何やら考え込む係の人。
「分かりました、ではドッグランもご利用されますか?」
いきなりドッグランまで話が広がった。
ペットルームに行ければ良かっただけなので、「いや良いんですか?」
そう言うと「ハイ、では鍵を開けますので。」そう言ってドッグランに通じるデッキの鍵を開けてくれた。
ドッグランの時間とペットルームを見に行く時間を勘違いしていたのか、他の係の人が現場判断で許可してくれていたのか分からないけど、とら母がそういわれたら
たぶん黙って帰ってきたと思う。
犬の朝は早い、できれば常識的な時間で見に行けるようになっててほしいです。お願いします新日本海フェリー様。
輪太郎はオシッコもしてなくて、ケージの柵越しにこちらをじっと見つめていた。
ドッグランがある甲板に出てみた。
ムッとした本州の暑さかと思ったけど、まだ涼しくて過ごしやすい。
相変わらず、ボール遊びをしてくれとアピールがすごい。
船は秋田沖を航行中。船には現在地を表示するモニターが設置してある。
娘は今日が誕生日。7歳になった。
確か昨年もフェリーで誕生日を迎えた。
目が覚めたとき、ハッピーバースデーを歌ってあげたら満面の笑みをして喜んでた。(バカ親で申し訳ないのですが、お父さんとしてはこの笑みがたまらなく好きです)
10時半から恒例のビンゴ大会。
船の乗組員によって、ゲームの進め方が違う。
行きのフェリー「すずらん」のビンゴ部長は面白くて上手かった。
娘はまた知らない子と一緒に一番前の席に着いた。
ちょうどこの時間、苫小牧行きのフェリーとすれ違う。
汽笛を鳴らし合ってすれ違う。
船旅もなかなか良いもんです。
一人でちゃんとできると言っていたけど、心配で見に行くとやっぱり聞き漏らしたりしている。
かまいすぎるダメな親なのかもしれないけど、放っておけない私。
とら母はというと意外と平気みたい。
娘のカードはなかなか数字がヒットしない。
私のリーチが幾つができた割にビンゴにならない。
ビンゴっていつもこんな感じ。
とら母はどうかと見てみたら、やっぱりダメそう。
一番人気の船内で使える1000円券、次いで人気の500円券、ソフトクリーム券がどんどんなくなっていく。
段々と空気が重くなってくる。
行きのフェリーのビンゴ部長が上手かったのは、ビンゴが出てもそこから抽選で賞品が決まる所だった。
これは最後まで皆盛り上がった。やるなビンゴ部長。
ビンゴの後、またドッグランに行ってみた。
40kgの犬がいた。
これだけ大きいと大変そう。
またボール遊び。
人を見たら尻尾ふりふり。
悪くはないけど、その時は興奮して私たちの声が耳に届かない。興奮を抑える躾もナカナカです。
ドッグランから戻ると娘はまたキッズルームへ直行。
船に乗る前から「フェリーって言ったら遊ぶところがあって楽しい」と言っていた。
娘にとってキッズルームはフェリーの旅の楽しみの一つ。
子どもながらに旅を楽しんでくれている。
行きのフェリーで見つけたナマハゲのお面。
買おうかって一瞬思ったけど値段を見て冷静になってやめた奴。
旅の勢いで買ってしまった。1830円也
たまにコメントくれる「じじぃ」
彼もホッカイダーの一人。 25年来の旅仲間。
親の面倒を見て旅はお休みしていた。
男臭い良い奴なので、この札と言うかエンブレムと言うか、表示する奴あげようと前から思っていた。
ようやくミッションクリア。
娘がコレって持ってきた奴。
よくみないで、良いよ良いよって値段も見ずにカゴに入れたけど結構高かった。
マグネットのこの手の奴、地味に増えていってます。
「秋田犬のはなくそ」だそうです。う~んてな感じ。
娘は相変わらずキッズルーム。
他に子供たちがいるので、テンションあがりまくり。
娘を遊ばせておいて、とら母とまた輪太郎をドッグランに連れて行くことにした。
時刻は午後4時をまわった所。
近くに陸地が見える。
スマホで現在地を見てみたら能登半島輪島沖だった。
船員さんに尻尾フリフリ。
ドッグランから戻ってもまだキッズルームで汗かきまくって遊んでいる。
午後6時過ぎ。
風呂に入って最後の夕食はフェリーのレストランに行った。
娘の誕生日を祝った。
食後、またドッグランに行った。
あと一時間半ほどでフェリーの旅も終わり。
夜8時半過ぎ。
定刻より少し遅れての入港。
帰り支度をした人で賑わうロビー。
最後に記念撮影。
敦賀港から自宅まで約170Km。
ドッグランがあるから敦賀航路を選んでいるけど、通常なら舞鶴航路が近くて120Km。
早く舞鶴航路にもドッグランができてほしい。お願いします新日本海フェリー様。
北陸道、名神高速で帰る。
名神に入るとトラックだらけ。
多賀SAに差し掛かった時、SAの入口にずらっとトラックが止まっていた。
SAを横目に見たら駐車場はトラックだらけでそのまま出口の本線入口までトラックが停まっていた。
輪太郎のおしっこにPAに立ち寄ったら、トラックが乗用車の駐車枠にまで停まっててひどい状態だった。
12時をまわって高速料金の割引を受けるための時間つぶしなのかもしれないけど、これはえげつない。
ネット通販のあおりなのかトラック物流も大変みたい。
午後11時。無事家に帰りついた。
今年の北海道は台風の影響からか曇りや雨が多くて、気温も20℃前後と夏らしくない気候だった。
振り返って思い出す印象深いのは
某バッテリーメーカーの陽気なK部長さんが部下の影響で自らまさかの旅人になっていたこと。
北海道の旅の話を聞いて「俺も来年行こかな~」なんて言って実際に行く人ってほとんどいないので、なかなかガッツのある人でした。
関西から陸路を自走して北海道まで野宿の旅を25年間続けている、本物の旅人の自転車乗りに出会えたこと。
地元にもある「はま寿司」が100円寿司なのにネタも大きく美味しかったこと。
キャンプで作った中富フードセンターのジンギスカンが美味しかったこと。
温泉なのに滑り台があったレトロな高砂温泉。
子供が女湯から男湯にある滑り台に行き来する扉から女湯がちらっと見えたこと。滑り台で我が子を見守る男親を女湯からバッチリ見えること。
何とステキな温泉なんでしょう。
国道が移ってしまって取り残されたドライブインが頑張って続けている旭川のドライブイン「路傍」の時間が止まった感も哀愁があって素敵だったしジンギスカンもおいしかった。
少ないながらも社交的な娘のおかげで見知らぬ人と話ができ、
とら母とも美味しいお寿司が食べれて、娘もいろんな公園に行くことができいろんな温泉にも入れた。
寅次郎との思い出の地を訪れて一緒に写った写真も手に入れれた。
また来年も旅が続けれますように。
本日の走行距離:167.2Km
総走行距離数:1892Km
長々と私の家族の日記にお付き合いくださりありがとうございました。
身内ネタばかりで申し訳ない限りですが、これもまた私の生きた証でもあります。娘に残す思い出のためと思って書いた親バカな日記と思ってご容赦ください。
OKUTEC店長