

温泉ファンの間では名湯の誉が高い「しらさぎの湯」。名湯はえてしてわかりにくい場所にあるものですが、ここもどうやらその一つだったようで、普段は温泉発見の嗅覚が鋭い私も、なぜかこの「しらさぎの湯」だけは一発で見つけられず、迷って周辺を何度かウロウロと回ってしまいました。周囲を田んぼで囲まれたとっても長閑な環境です。
「しらさぎの湯」は食事処兼旅館である「しらさぎ荘」の付帯施設。食堂入口の傍に温泉専用受付の小窓があるので、そこで料金を支払います。

こちらが湯屋。食堂や宿泊棟とは別の建物になっています。湯屋に専任の係員は常駐していないため、ちゃんと事前に自己申告して料金を払ってから利用しましょう。

敷地の真ん中には池があり、その中を鯉がのんびり泳いでいました。湯屋や宿泊棟・食堂棟が池を囲むように建てられています。


男女別のお風呂は内湯のみでそれぞれ浴槽がひとつずつあるだけの至ってシンプルな造り。材木を多用した湯屋はそこここから温もりが感じられました。大きな窓からはので外の光が燦々と降り注ぎ、窓が開いていれば半露天のような雰囲気も味わえて開放感たっぷりです。安い地元民向けの浴場によくある不衛生感もここでは全く見受けられません。
木製の浴槽は結構深めで、165cmの私はへそ下まで浸かりました。小さい子は気をつけて入らないと溺れちゃうかも。お湯はごく薄い黄色の透明、ほんの微かに塩味を帯び、僅かにミシン油の匂いが感じられました。気泡の量がとっても多いために湯面で盛んにパチパチとはじけており、もちろんお湯に入ると全身に泡が付着します。ツルスベ浴感もしっかり(人吉の他のモール系温泉に比べるとややツルスベ感が弱いかも)。完全掛け流しで加水加温などの温度調整が無いにもかかわらず実に絶妙な湯加減。
備品や施設面で特筆すべきところはありませんが、静かな環境の中で湯浴みできる上に、気持ち良い浴感と沢山の泡付き、そして絶妙な湯加減という三拍子が揃っているので、いつまでも長湯していたくなるお湯でした。なるほど、温泉ファンの諸氏が絶賛したくなる気持ちもよくわかります。
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 41.5℃ pH7.76 200L/min 溶存物質1778mg/kg 成分総計1800mg/kg
熊本県人吉市下林町2647-3 地図
0966-22-3420
ホームページ
8:00~23:00 無休
200円
ロッカーあり、他の備品類なし
私の好み:★★
200円