※2011年7月末に発生した水害により甚大な被害を受けたため、残念ながら閉館されてしまいました
奥只見や尾瀬の玄関口に当たる越後魚沼地方東部の湯之谷温泉郷。その中でも比較的小出の街に近い方に位置しているのが折立温泉ですが、今回はその折立温泉でもお湯の評判が良い大鼻旅館で日帰り入浴をお願いしてきました。国道から温泉街に入り、佐梨川に向かって下りてゆくと、その川岸に昔ながらの湯治宿然とした瓦屋根の建物が見えてきます。
折立温泉の他の宿は河岸の高いところに建てられているのですが、この大鼻旅館だけがぽつんと川の傍に位置しているため、あたかも一軒宿のような佇まいを漂わせています。
宿の隣には源泉井らしき施設が。大鼻旅館は元湯を名乗っていますから、源泉のお湯を最も近い位置で楽しむことができるわけですね。
玄関には三和土に上り框があって、古きよき旅館の風情がたっぷり。入浴をお願いすると、対応してくださったのは宿のご主人と思しきおじいさん。この方が実に丁寧で、わざわざ浴室前まで案内してくださいました。館内には小さなお社やバスケットゴール、その他いろんな置物が所狭しと陳列されていますが…
中でも隠れ鉄道ファンの私が目を奪われたのが何気なく飾ってある鉄道グッズ。左(上)画像を良く見ると、左側に特急列車のシートが置かれていますね。これはいわゆる国鉄のR27系リクライニングシートでして、新幹線以外の全ての国鉄特急車両に装備されたといっても過言ではない、当時の標準的なグリーン車用シートです。肘掛脇に収納する小テーブルが特徴的で、いまでは殆ど見られなくなっちゃいましたね。ちなみに半年前、私はこれと同系のシートに座って旅をしています。その様子はこちらをご覧下さい。
もういっちょ、画像右(下)は見てお解りの通り、上越新幹線の上野開業を祝う旗ですね。上越&東北新幹線は当初大宮までの暫定開業で、大宮~上野間は185系200番台による「新幹線リレー号」が運転されていました。あぁ懐かしい。幼き頃の私は赤羽駅や大宮駅のホームに立って、このリレー号をカメラによく収めたものです。その新幹線が乗り換えなしで都心に乗り入れることが出来たのですから、新潟の方々がどれだけ喜んだかは想像に難くありません。
閑話休題。こちらが浴室入口。男女別のお風呂が一室ずつ。その傍には洗面台も並んでいます。昔の宿の典型的な姿です。
シンプルなつくりの浴室には浴槽がひとつと蛇口が4つ。蛇口のうち2本は水が出て、残り2本は何も出ません(おそらく以前はお湯が出ていたのかも)。浴槽上の窓を開けると、すぐ目の前は佐梨川の渓流です。古いタイル貼りですが、とても丁寧にメンテナンスされており、全く古さや経年劣化を感じさせないほどピカピカに清掃されています。
お湯は無色透明、非常に清らかに澄み切っています。浴槽底の青いタイルが澄明さをより際立たせてくれます。無味無臭で癖の無い柔らかいお湯。ツルスベ感もはっきり感じられ、肌に優しい浴感です。微かに芒硝っぽい感触が伝わってきます。加温加水循環消毒一切なし。湯温が40℃くらいなので、いつまでも長湯することができ、優しいお湯なので長湯しても体への負担が軽いのが嬉しいところです。湯中でじっとしているとやがて細かな気泡が肌に付着してきました。
湯口にはさらしの布が巻きつけてありますが、そのおかげで浴槽内には浮遊物や沈殿物は一切なし。投入される湯量も豊富で(というか浴槽の大きさに適した量で)、浴槽の縁から大量にオーバーフローしていきます。その様子を見ているだけでも実に清清しい思いがします。
温泉は濃いお湯も個性的ですが、こんな無色透明無味無臭ながらとっても優しいお湯もまた魅力的。浴感の良さにすっかり惚れてしまい、少なくとも1時間以上はこのお湯に入り続けていました。
帰るときもご主人は一介の入浴客である私に三つ指ついてご挨拶してくださいました。お湯の良さとご主人の丁寧な姿勢がとても印象的な宿です。
折立源泉
単純温泉 40.6℃ pH8.0 380L/min(動力揚湯) 溶存物質583.3mg/kg 成分総計484.6mg/kg
新潟県魚沼市下折立237-2 地図
025-795-2136
ホームページ
日帰り入浴時間は直接問い合わせてください(玄関が開いていればOKらしいですが…)
400円
備品類なし(シャンプー類はあったかも。失念)
私の好み:★★★
奥只見や尾瀬の玄関口に当たる越後魚沼地方東部の湯之谷温泉郷。その中でも比較的小出の街に近い方に位置しているのが折立温泉ですが、今回はその折立温泉でもお湯の評判が良い大鼻旅館で日帰り入浴をお願いしてきました。国道から温泉街に入り、佐梨川に向かって下りてゆくと、その川岸に昔ながらの湯治宿然とした瓦屋根の建物が見えてきます。
折立温泉の他の宿は河岸の高いところに建てられているのですが、この大鼻旅館だけがぽつんと川の傍に位置しているため、あたかも一軒宿のような佇まいを漂わせています。
宿の隣には源泉井らしき施設が。大鼻旅館は元湯を名乗っていますから、源泉のお湯を最も近い位置で楽しむことができるわけですね。
玄関には三和土に上り框があって、古きよき旅館の風情がたっぷり。入浴をお願いすると、対応してくださったのは宿のご主人と思しきおじいさん。この方が実に丁寧で、わざわざ浴室前まで案内してくださいました。館内には小さなお社やバスケットゴール、その他いろんな置物が所狭しと陳列されていますが…
中でも隠れ鉄道ファンの私が目を奪われたのが何気なく飾ってある鉄道グッズ。左(上)画像を良く見ると、左側に特急列車のシートが置かれていますね。これはいわゆる国鉄のR27系リクライニングシートでして、新幹線以外の全ての国鉄特急車両に装備されたといっても過言ではない、当時の標準的なグリーン車用シートです。肘掛脇に収納する小テーブルが特徴的で、いまでは殆ど見られなくなっちゃいましたね。ちなみに半年前、私はこれと同系のシートに座って旅をしています。その様子はこちらをご覧下さい。
もういっちょ、画像右(下)は見てお解りの通り、上越新幹線の上野開業を祝う旗ですね。上越&東北新幹線は当初大宮までの暫定開業で、大宮~上野間は185系200番台による「新幹線リレー号」が運転されていました。あぁ懐かしい。幼き頃の私は赤羽駅や大宮駅のホームに立って、このリレー号をカメラによく収めたものです。その新幹線が乗り換えなしで都心に乗り入れることが出来たのですから、新潟の方々がどれだけ喜んだかは想像に難くありません。
閑話休題。こちらが浴室入口。男女別のお風呂が一室ずつ。その傍には洗面台も並んでいます。昔の宿の典型的な姿です。
シンプルなつくりの浴室には浴槽がひとつと蛇口が4つ。蛇口のうち2本は水が出て、残り2本は何も出ません(おそらく以前はお湯が出ていたのかも)。浴槽上の窓を開けると、すぐ目の前は佐梨川の渓流です。古いタイル貼りですが、とても丁寧にメンテナンスされており、全く古さや経年劣化を感じさせないほどピカピカに清掃されています。
お湯は無色透明、非常に清らかに澄み切っています。浴槽底の青いタイルが澄明さをより際立たせてくれます。無味無臭で癖の無い柔らかいお湯。ツルスベ感もはっきり感じられ、肌に優しい浴感です。微かに芒硝っぽい感触が伝わってきます。加温加水循環消毒一切なし。湯温が40℃くらいなので、いつまでも長湯することができ、優しいお湯なので長湯しても体への負担が軽いのが嬉しいところです。湯中でじっとしているとやがて細かな気泡が肌に付着してきました。
湯口にはさらしの布が巻きつけてありますが、そのおかげで浴槽内には浮遊物や沈殿物は一切なし。投入される湯量も豊富で(というか浴槽の大きさに適した量で)、浴槽の縁から大量にオーバーフローしていきます。その様子を見ているだけでも実に清清しい思いがします。
温泉は濃いお湯も個性的ですが、こんな無色透明無味無臭ながらとっても優しいお湯もまた魅力的。浴感の良さにすっかり惚れてしまい、少なくとも1時間以上はこのお湯に入り続けていました。
帰るときもご主人は一介の入浴客である私に三つ指ついてご挨拶してくださいました。お湯の良さとご主人の丁寧な姿勢がとても印象的な宿です。
折立源泉
単純温泉 40.6℃ pH8.0 380L/min(動力揚湯) 溶存物質583.3mg/kg 成分総計484.6mg/kg
新潟県魚沼市下折立237-2 地図
025-795-2136
ホームページ
日帰り入浴時間は直接問い合わせてください(玄関が開いていればOKらしいですが…)
400円
備品類なし(シャンプー類はあったかも。失念)
私の好み:★★★