温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

久留米市北野町 天然温泉慧華乃湯

2012年03月29日 | 福岡県
 
西鉄甘木線の古賀茶屋駅から徒歩圏に良質な温泉施設があると知り、某日実際に行ってみることにしました。甘木と久留米や大牟田を結ぶ2両編成のワンマン電車が、筑後川流域の長閑な田園地帯を走ります。1面1線の古賀茶屋駅は、典型的なローカル駅でありながら駅員さんが配置されており、私が訪問した時にはおばちゃん係員が笑顔で短距離切符を窓口発券してくれました。



駅から県道81号線を東に向かって歩くこと約10分で、今回の目的地「慧華乃湯」に到着です。施設は県道から一本奥に入った路地に面していますが、駐車場の上に立つ大きな看板がよく目立っており、県道と路地の間は空き地が広がるのみなので、迷うことことなく辿りつけました。一見すると宗教施設のような外観にちょっとたじろぎましたが、温泉マークがでっかく掲げられていますから、ここで入浴できることは間違いないはず。


 
駐車場の一番奥が入口。その近くには手水場のような設備があり、飲泉が可能。



こちらはお湯汲み場で、5Lまでは無料利用できると表示されていましたが、訪問時はゲートが閉められており、立ち入れない状態でした。



外壁に貼られている温泉のデータ。



建物は全体的にかなりこじんまりとしています。玄関入ってすぐに番台があり、下足場右手の券売機で料金を支払い、すぐ目の前の番台に座る係員に券を手渡します。番台の両側に男女浴室の入口が分かれており、男湯は右側でした。さらに右側には↑画像のような休憩スペースが設けられています。小洒落た民家にお邪魔したような雰囲気ですね。木の机の上に活けてあるお花が綺麗でした。



脱衣所もコンパクトな造り。私が訪問した夕方にはかなり混雑時して、身を縮めながら着替えるはめになりましたが、そのピーク時さえ避ければそれほど窮屈さを感じることもなく、無料のロッカーは使えるしドライヤーも用意されているので、使い勝手には問題ないでしょう。



脱衣所からまず通過するのがこの洗い場。中央には利用者がお風呂道具を置く台が設けられており、それを挟むように左右の壁に3つずつ計6基のシャワー付き混合栓が設けられています。シャワーから出るお湯は源泉です。こちらの施設には内湯が無く、ここを通らないと露天の湯舟には行けないのですが、こうした構造によって、脱衣後に掛け湯をせず湯船へ直行するような不埒な輩の発生を防止できるのではないかと思われます。なおボディーソープなどの備付は無いので、利用時は自分で持参しましょう。



上述のように入浴槽は露天のみ。頭上に屋根が架かっているので、悪天候時でも問題なし。湯船の周りには石灯籠などが置かれており、和風の庭園のような造りです。湯船は7~8人サイズ。一部にはジェットバスが設けられていました。


 
思わず目を見張ってしまったのがこの湯口。岩組みの湯口からはお湯がドバドバ大量に注がれています。そして・・・



浴槽へ入るステップ横の切り欠けから↑画像のように大量のお湯が捨てられてゆくのです。この天晴れな湯使いには思わず感激。立派な放流式なんですね。お湯は無色透明、弱タマゴ味に土気と甘味の味を帯び、タマゴと土気の匂いが感じられ、ツルツルスベスベのとっても気持ち良い浴感でした。
田園風景の中にポツンと佇むこんな温泉ですら良質のお湯が大量に掛け流されているのですから、九州という土地は本当に素敵です。私が訪問した平日の夕方、先客が3~4人で後客も3~4人と、絶えずひっきりなしに常連さんが出入りしていました。人気を集めるのも至極当然の良質なお湯だと実感いたしました。


アルカリ性単純温泉 51.8℃ pH不明 200L/min(自噴) 溶存物質0.952g/kg 成分総計0.952g/kg
Na+:290.3mg,
Cl-:425.5mg,

西鉄甘木線・古賀茶屋駅より徒歩10分
福岡県久留米市北野町十郎丸  地図
0942-78-6991

10:00~22:00
300円
ロッカー・ドライヤーあり

私の好み:★★★
コメント
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