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北海道の虎杖浜温泉って、海岸沿いの数キロに亘って各温泉施設がバラバラに点在しているので、鉄道やバスでの温泉巡りがちょっと難しい地域だったりしますが、先日登別でレンタカーを借りたので、その際に虎杖浜にも足を伸ばしていろいろと巡ってみることにしました。
まず一軒目は竹浦地区の若湯温泉。国道36号の山側を平行に伸びる道を走っていると、竹浦地区で数軒の温泉施設に巡り会えますが、ここはそのひとつ。小規模な温泉銭湯であります。
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玄関には湯使いに関して「循環式ではないのでレジオネラ菌の心配はありません」と誇らしげに表示されていました。玄関の下駄箱と一緒に並ぶ券売機で料金を支払い、下駄箱上の青いお皿にその券を置いて中へと入ります。
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館内は銭湯というより民家にお邪魔したような、実にアットホームな雰囲気に満ち溢れています。玄関の三和土に置かれた自販機に並んで、上り框の上に家庭用の冷蔵庫が置かれていました。ここには売り物のジュースやアイスが入っているようでして、欲しい人は自分で冷蔵庫を開けて取るわけですね。湯上りにいただこうかしら。
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玄関から浴室へと進むと、浴室入口の右側に休憩室が広がっており、室内にはとっても古いマッサージチェア2台と、木の立派な椅子が2台、計4台が並んで置かれていました。
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また部屋の一角には、ゴロ寝で使う枕と思しき角材も。
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お風呂は男女別の内湯が一室ずつ。男湯の入口には「混浴禁止」と書かれた札がさがっていました。脱衣室内は至ってシンプルな造りで、プールにあるような腰掛けと、荷物を置く棚が設置されているだけ。
この脱衣室内をはじめ、館内には「髪染禁止」「洗濯禁止」などマナー喚起の張り紙が目立っており、これらの張り紙からはマナーが宜しくないお客さんに悩まされてきた背景が透けて見えます。
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男湯には大小の浴槽が1つずつ。また洗い場にはシャワー付き混合栓が2基設けられており、水栓からは源泉が出てきます。
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小浴槽は一人サイズで船の帆のような形状(中学入試の算数の求積問題に出てきそうな形)をしており、やや熱めのお湯が張られていました。パイプから熱めの源泉が供給され、浴槽縁の切欠から常時排湯されており、人が入ると一気に溢れ出して洪水状態になりました。湯船のお湯が勢いよく溢れる瞬間って、何とも言えない気持ち良さがありますよね。
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一方、大きな方の浴槽は2~3人サイズで、一口では表現しがたい複雑な形状をなしており、丁度良い湯加減である41~2℃のお湯が縁からしずしずとオーバーフローしています。バルブ付きの塩ビの湯口から源泉が直接投入されていますが、その量は絞られており、これによって湯温を調整していました。
お湯はごく薄い黄色の透明で薄い塩味。津軽平野の化石海水性温泉のような磯の匂いが仄かに感じられます。スベスベがはっきりと肌に伝わる心地よい浴感で、小さな浴槽では湯中で細かな気泡が沢山浮遊しており、その泡が肌にも付着してくれました。知覚的には薄いお湯ですが、さすが食塩泉だけあって、湯上りの火照りはパワフル。外気は氷点下ながら、湯上りの体はいつまでもポカポカし続けました。古くて民家のような湯屋ながらも独特の味わいがある、決して侮れない温泉銭湯ですね。
ナトリウム-塩化物温泉 53.5℃ pH8.2 湧出量不明(動力揚湯) 溶存物質2.276g/kg 成分総計2.276g/kg
Na+:724.2mg(94.05mval%),
Cl-:999.6mg(83.72mval%),
H2SiO3:191.3mg,
北海道白老郡白老町竹浦144-66 地図
0144-87-2877
6:00~19:30(受付19:00まで)
250円
備品類なし
私の好み:★★★