前回記事の続編です。
前回記事で取り上げたように、「旅行人山荘」の宿泊客は、複数ある貸切風呂を1ヶ所無料で予約利用することができますが、時間枠に空きがあれば、当日でも無料で追加利用することができます。私が宿泊した翌朝には貸切風呂「もみじの湯」が空いていたので、せっかくですからもう一湯入ってみることにしました。
前回記事の「赤松の湯」はフロントから1フロア下りて芝生のお庭へ出ましたが、「もみじの湯」は建物を挟んで反対側の、正面玄関前に広がる丸尾丘の森の中に設けられています。まずはフロントで札をもらい、正面玄関から屋外に出て、目の前の森へと入っていきます。木立の中を伸びるトレイルは「森の散歩道」と名付けられており、所々で分岐していますので、道標に従って目的地へと向かいます。
トレイルの途中で道標が指す方向へ逸れると、その先に門が立っており、傍らの立て札には「これより先、予約がないと入れません」と書かれていました。そして門には「鹿は入浴禁止」という小さな札も掲示されていました。私は予約している人間なので、門を通って入浴できるはず。
瓦屋根の「もみじの湯」に到着です。「ひのきの湯」と並んでいます。入室の際には、扉の左側にある「入浴手形」という箇所に札を下げておきます。
古民家のような小屋の内部。一番人気の「赤松の湯」ほど設備は充実していませんが、それでも綺麗に維持されており、更衣室として必要な備品類はちゃんと揃っています。内線電話もあるので万一の時も安心です。
こちらが「紅葉の湯」の全景。お風呂の傍らにはシャワーが設置されていました。
ハマグリの貝殻みたいな目出度い形状をした石造りの浴槽は2人サイズ。お雛様とお殿様がしっぽりと湯浴みするにもってこいな環境です。お湯は竹の筧から注がれていました。こちらに引かれている源泉は大浴場の内湯と同じ単純泉。小屋内に掲示されている説明プレートによれば、この温泉は「文政2年(1819年)横尾権太によって発見された天然自噴の温泉で「湯治の湯」として使われていました」とのこと。こちらのお宿に引かれている単純泉と硫黄泉という2源泉を比べると、白濁する硫黄泉の方が観光客には高人気ですが、温泉としては単純泉こそが天然自噴のれっきとした温泉であり、かつ江戸期まで遡れる長い歴史を有しているんですね。
お湯はほぼ無色透明で、底には白くて細かな湯の花が沈殿しています。お湯からは砂消しゴムを連想させるような硫化水素臭と弱い酸味、弱い苦味、そしてゴムっぽい風味が感じられました。私の利用時は41℃前後の長湯仕様でしたので、体への負担も少なく、ゆったりと寛いで湯浴みを楽しむことができました。
湯船に浸かりながら空を見上げると、青い空と木々の新緑が実に美しく、この自然美を目にするだけでも心が洗われるようでした。名前の通り晩秋には素晴らしい紅葉を目にできるのでしょうけど、新緑の清々しさも素晴らしい。四季を通じて様々な姿を見せてくれるに違いありません。
4回連続で取り上げてきた「旅行人山荘」の記事は今回でおしまいです。お風呂も食事もホスピタリティも、どれをとっても満足できる素敵なお宿でした。
丸尾12・13・14・15号混合泉
単純温泉 62.4℃ pH6.8 溶存物質822mg/kg 成分総計915mg/kg
Na+:100.9mg(58.61mval%), Mg++:5.1mg, Ca++:40.5mg(26.97mval%),
Cl-:48.0mg(18.85mval%), SO4--:68.3mg(19.83mval%), HCO3-:267.3mg(61.17mval%),
H2SiO3:262.3mg, CO2:92.5mg, H2S:<0.1mg,
(平成25年11月25日)
鹿児島県霧島市牧園町高千穂3865
0995-78-2831
ホームページ
日帰り入浴など各種利用に関しては、拙ブログの前回までの記事、もしくは公式サイトでご確認ください
私の好み:★★★
前回記事で取り上げたように、「旅行人山荘」の宿泊客は、複数ある貸切風呂を1ヶ所無料で予約利用することができますが、時間枠に空きがあれば、当日でも無料で追加利用することができます。私が宿泊した翌朝には貸切風呂「もみじの湯」が空いていたので、せっかくですからもう一湯入ってみることにしました。
前回記事の「赤松の湯」はフロントから1フロア下りて芝生のお庭へ出ましたが、「もみじの湯」は建物を挟んで反対側の、正面玄関前に広がる丸尾丘の森の中に設けられています。まずはフロントで札をもらい、正面玄関から屋外に出て、目の前の森へと入っていきます。木立の中を伸びるトレイルは「森の散歩道」と名付けられており、所々で分岐していますので、道標に従って目的地へと向かいます。
トレイルの途中で道標が指す方向へ逸れると、その先に門が立っており、傍らの立て札には「これより先、予約がないと入れません」と書かれていました。そして門には「鹿は入浴禁止」という小さな札も掲示されていました。私は予約している人間なので、門を通って入浴できるはず。
瓦屋根の「もみじの湯」に到着です。「ひのきの湯」と並んでいます。入室の際には、扉の左側にある「入浴手形」という箇所に札を下げておきます。
古民家のような小屋の内部。一番人気の「赤松の湯」ほど設備は充実していませんが、それでも綺麗に維持されており、更衣室として必要な備品類はちゃんと揃っています。内線電話もあるので万一の時も安心です。
こちらが「紅葉の湯」の全景。お風呂の傍らにはシャワーが設置されていました。
ハマグリの貝殻みたいな目出度い形状をした石造りの浴槽は2人サイズ。お雛様とお殿様がしっぽりと湯浴みするにもってこいな環境です。お湯は竹の筧から注がれていました。こちらに引かれている源泉は大浴場の内湯と同じ単純泉。小屋内に掲示されている説明プレートによれば、この温泉は「文政2年(1819年)横尾権太によって発見された天然自噴の温泉で「湯治の湯」として使われていました」とのこと。こちらのお宿に引かれている単純泉と硫黄泉という2源泉を比べると、白濁する硫黄泉の方が観光客には高人気ですが、温泉としては単純泉こそが天然自噴のれっきとした温泉であり、かつ江戸期まで遡れる長い歴史を有しているんですね。
お湯はほぼ無色透明で、底には白くて細かな湯の花が沈殿しています。お湯からは砂消しゴムを連想させるような硫化水素臭と弱い酸味、弱い苦味、そしてゴムっぽい風味が感じられました。私の利用時は41℃前後の長湯仕様でしたので、体への負担も少なく、ゆったりと寛いで湯浴みを楽しむことができました。
湯船に浸かりながら空を見上げると、青い空と木々の新緑が実に美しく、この自然美を目にするだけでも心が洗われるようでした。名前の通り晩秋には素晴らしい紅葉を目にできるのでしょうけど、新緑の清々しさも素晴らしい。四季を通じて様々な姿を見せてくれるに違いありません。
4回連続で取り上げてきた「旅行人山荘」の記事は今回でおしまいです。お風呂も食事もホスピタリティも、どれをとっても満足できる素敵なお宿でした。
丸尾12・13・14・15号混合泉
単純温泉 62.4℃ pH6.8 溶存物質822mg/kg 成分総計915mg/kg
Na+:100.9mg(58.61mval%), Mg++:5.1mg, Ca++:40.5mg(26.97mval%),
Cl-:48.0mg(18.85mval%), SO4--:68.3mg(19.83mval%), HCO3-:267.3mg(61.17mval%),
H2SiO3:262.3mg, CO2:92.5mg, H2S:<0.1mg,
(平成25年11月25日)
鹿児島県霧島市牧園町高千穂3865
0995-78-2831
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日帰り入浴など各種利用に関しては、拙ブログの前回までの記事、もしくは公式サイトでご確認ください
私の好み:★★★