今回記事からまたしばらくの間、私が昨年巡ったインドネシアの温泉旅行記にお付き合いください。
中学か高校の社会科系授業で誰しもが学ぶアジアアフリカ会議の開催地といえば、インドネシア・ジャワ島の都市バンドゥン(Bandung)。このバンドゥンという街の周囲には数々の火山が聳えており、地球の熱き息吹がもたらす景観や温泉が立派な観光資源となっているらしいので、数日に分けてバンドゥン周辺の火山活動地帯や温泉などを巡ってみることにしました。
街の南北にそれぞれ火山に関わる代表的な自然景観ビューポイントがあるらしいのですが、まずは南部に聳えるパトハ山(Gunung Patuha)の火口湖カワ・プティ(Kawah Putih)へ行ってみることにしました。英語の観光ガイドブックでは「ホワイトクレーター」と称されており、英語の口コミでも高く評価されています。また、拙ブログでリンクさせていただいており、今回のインドネシア旅行でも大いに参考にさせていただいたLuntaさんのブログ「Luntaの小さい旅、大きい旅」でもご紹介なさっていた場所ですので、どんな光景に出会えるのか期待に胸を膨らませながら、あらかじめ手配していた運転手付きの貸切車に乗り込んだのでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/34/812f3b52870729749342b39e06fe193e.jpg)
バンドゥンの街からパトハ山を目指して南へ向かいます。途中の街では馬車の乗り合いタクシーに何台も遭遇しました。著しい経済発展の真っ只中にあるインドネシアですが、まだまだこうした牧歌的な光景が随所に残っているんですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/80/51e5c1f60a2b053a7450c44dbe3be43b.jpg)
街の中心部から約2時間でカワ・プティの入口に到着です。まずゲートで入園料Rp50,000をお支払い。どうやらこの料金設定は外国人向けらしく、現地人はもっと安く入園できるんだとか。インドネシアやタイなど東南アジアでは、現地人向け料金の数倍にも及ぶ外国人料金を徴収されることがよくありますから、これが当地の商習慣なんだと諦め、仕方ないと思ってその都度高いお金を納めていますが、とはいえいまいち腑に落ちません。
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ゲートの前には砂利敷きの駐車場が広がっており、ドライバーは私にこの駐車場で車から降りるよう指示しました。目的地はここから更に坂道を登った先にあり、自分の車で登ることもできるのですが、その場合は高額な追加料金を支払わねばなりません。そのかわり、上部へ向かう乗り合いミニバスが運行されており、往復Rp21,000のチケットを購入することで、そのミニバス乗車することができます。というか、ここではミニバスによるアクセスを推奨しているんですね。
15分弱で火口湖側の降車場に到着です。ミニバスを降りた観光客たちは、"KAWAH PUTIH"という大きなモニュメントの前で記念撮影を撮っていました。追加料金を支払ってマイカーでやってくる観光客もいましたが、その数はまばら。パッと見まわしたところ駐車場があまり広くないので、マイカー対策としてこのようなミニバス導入しているのでしょう。
土産物の物売りたちを尻目に、火口湖の方へ。時折木立の向こう側から風に乗って硫化水素臭が漂ってきます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/10/53cd0c3fe054727dae2172ad18d350f3.jpg)
歩道を進んで間もなくすると、視界が開けて幻想的な光景が眼前に広がりました。これこそ白い火口湖カワ・プティなんですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/79/f136daa9e0a633d1e41e6febbd625f90.jpg)
今にも泣き出しそうな鉛色の曇天ですが、火口湖が湛える湖水は神秘的な青白さ。草津白根山の湯釜を彷彿とさせます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/5f/f6001c22325a54f15d6400e2c7dc21c6.jpg)
湖岸にはたくさんの観光客が思い思いに記念撮影をしていました。赤道直下の南国とはいえ、標高約2200mという高地であり、且つご覧のような天候ですから、長袖を羽織らないと辛いほど肌寒く、私も慌ててバッグから薄手の長袖を取り出しました。
なおこの湖水に入ることはできません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/d4/d5097c5ec2905404c8cc5856f56c2b47.jpg)
湖岸では湯の花を売る屋台(左or上画像)や、マスクを売る屋台も見られました(右or下画像)。実際に湖面からは硫化水素臭が漂ってくるのですが、屋台で売られているのは、コンビニにあるような安っぽい普通のマスクであり、そんなもので硫化水素の吸い込みを防げるはずはありません。子供騙しもいいところ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/c0/c37abf95901debf661988bb2d0b9b86b.jpg)
火口湖の湖水を青白くしているのは、硫黄や鉄など火山由来のいろんな成分なのでしょう。おそらくコンディションによってこの湖水は色を変化させるものと思われます。また、この火口湖では現在でも火山活動が行われているらしく、奥の岸では白い噴気が上がっていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/c4/df5cc9375d8e4e7a51f889d0af068150.jpg)
岸の湖水に持参した計器類を入れたところ、水温は29.4℃。決して冷たくはないので、可能ならば入ってみたいところですが、ここは自制心を働かせて野湯したい欲求をグッと抑え、当地のローカルルールを守りました。驚くべきはpH値であり、表示された数値はなんとpH0.83! とんでもない強酸性なんですね。1を下回る数値なんて今まで見たことあったかな。下手に湖水に入ったら、あまりの強酸性のために体がドロドロと溶けちゃったりして…。
標高、湖水の色、湖水の強酸性など、いろんな要素が草津白根山の湯釜と似ているので、この山と草津白根山で姉妹提携を締結してみてはいかがかな。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/3a/696b9d44fc477aabff73f4e88b514a68.jpg)
湖畔の案内によれば、湖面の標高は2222m、山の頂上は2343mとのこと。でもWikipediaによれなパトハ山の標高は2434m。どの数値が正しいんだろう?
なおこの火口湖を一周できるトレイルが整備されているようですが、面倒なので高台へ登って俯瞰するだけにとどめました。
あわよくば野湯できるかもと下心を抱きながら訪問したのですが、結局その願望は叶えられませんでした。でも幻想的な景色を見られただけでも満足です。次に向かう地熱地帯では、絶対に温泉入浴を果たすぞ!
入園料などは本文をご参照ください。
火口湖での入浴はできません。
中学か高校の社会科系授業で誰しもが学ぶアジアアフリカ会議の開催地といえば、インドネシア・ジャワ島の都市バンドゥン(Bandung)。このバンドゥンという街の周囲には数々の火山が聳えており、地球の熱き息吹がもたらす景観や温泉が立派な観光資源となっているらしいので、数日に分けてバンドゥン周辺の火山活動地帯や温泉などを巡ってみることにしました。
街の南北にそれぞれ火山に関わる代表的な自然景観ビューポイントがあるらしいのですが、まずは南部に聳えるパトハ山(Gunung Patuha)の火口湖カワ・プティ(Kawah Putih)へ行ってみることにしました。英語の観光ガイドブックでは「ホワイトクレーター」と称されており、英語の口コミでも高く評価されています。また、拙ブログでリンクさせていただいており、今回のインドネシア旅行でも大いに参考にさせていただいたLuntaさんのブログ「Luntaの小さい旅、大きい旅」でもご紹介なさっていた場所ですので、どんな光景に出会えるのか期待に胸を膨らませながら、あらかじめ手配していた運転手付きの貸切車に乗り込んだのでした。
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バンドゥンの街からパトハ山を目指して南へ向かいます。途中の街では馬車の乗り合いタクシーに何台も遭遇しました。著しい経済発展の真っ只中にあるインドネシアですが、まだまだこうした牧歌的な光景が随所に残っているんですね。
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街の中心部から約2時間でカワ・プティの入口に到着です。まずゲートで入園料Rp50,000をお支払い。どうやらこの料金設定は外国人向けらしく、現地人はもっと安く入園できるんだとか。インドネシアやタイなど東南アジアでは、現地人向け料金の数倍にも及ぶ外国人料金を徴収されることがよくありますから、これが当地の商習慣なんだと諦め、仕方ないと思ってその都度高いお金を納めていますが、とはいえいまいち腑に落ちません。
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ゲートの前には砂利敷きの駐車場が広がっており、ドライバーは私にこの駐車場で車から降りるよう指示しました。目的地はここから更に坂道を登った先にあり、自分の車で登ることもできるのですが、その場合は高額な追加料金を支払わねばなりません。そのかわり、上部へ向かう乗り合いミニバスが運行されており、往復Rp21,000のチケットを購入することで、そのミニバス乗車することができます。というか、ここではミニバスによるアクセスを推奨しているんですね。
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15分弱で火口湖側の降車場に到着です。ミニバスを降りた観光客たちは、"KAWAH PUTIH"という大きなモニュメントの前で記念撮影を撮っていました。追加料金を支払ってマイカーでやってくる観光客もいましたが、その数はまばら。パッと見まわしたところ駐車場があまり広くないので、マイカー対策としてこのようなミニバス導入しているのでしょう。
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土産物の物売りたちを尻目に、火口湖の方へ。時折木立の向こう側から風に乗って硫化水素臭が漂ってきます。
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歩道を進んで間もなくすると、視界が開けて幻想的な光景が眼前に広がりました。これこそ白い火口湖カワ・プティなんですね。
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今にも泣き出しそうな鉛色の曇天ですが、火口湖が湛える湖水は神秘的な青白さ。草津白根山の湯釜を彷彿とさせます。
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湖岸にはたくさんの観光客が思い思いに記念撮影をしていました。赤道直下の南国とはいえ、標高約2200mという高地であり、且つご覧のような天候ですから、長袖を羽織らないと辛いほど肌寒く、私も慌ててバッグから薄手の長袖を取り出しました。
なおこの湖水に入ることはできません。
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湖岸では湯の花を売る屋台(左or上画像)や、マスクを売る屋台も見られました(右or下画像)。実際に湖面からは硫化水素臭が漂ってくるのですが、屋台で売られているのは、コンビニにあるような安っぽい普通のマスクであり、そんなもので硫化水素の吸い込みを防げるはずはありません。子供騙しもいいところ。
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火口湖の湖水を青白くしているのは、硫黄や鉄など火山由来のいろんな成分なのでしょう。おそらくコンディションによってこの湖水は色を変化させるものと思われます。また、この火口湖では現在でも火山活動が行われているらしく、奥の岸では白い噴気が上がっていました。
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岸の湖水に持参した計器類を入れたところ、水温は29.4℃。決して冷たくはないので、可能ならば入ってみたいところですが、ここは自制心を働かせて野湯したい欲求をグッと抑え、当地のローカルルールを守りました。驚くべきはpH値であり、表示された数値はなんとpH0.83! とんでもない強酸性なんですね。1を下回る数値なんて今まで見たことあったかな。下手に湖水に入ったら、あまりの強酸性のために体がドロドロと溶けちゃったりして…。
標高、湖水の色、湖水の強酸性など、いろんな要素が草津白根山の湯釜と似ているので、この山と草津白根山で姉妹提携を締結してみてはいかがかな。
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湖畔の案内によれば、湖面の標高は2222m、山の頂上は2343mとのこと。でもWikipediaによれなパトハ山の標高は2434m。どの数値が正しいんだろう?
なおこの火口湖を一周できるトレイルが整備されているようですが、面倒なので高台へ登って俯瞰するだけにとどめました。
あわよくば野湯できるかもと下心を抱きながら訪問したのですが、結局その願望は叶えられませんでした。でも幻想的な景色を見られただけでも満足です。次に向かう地熱地帯では、絶対に温泉入浴を果たすぞ!
入園料などは本文をご参照ください。
火口湖での入浴はできません。