温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

湯岐温泉 和泉屋旅館 中編(八幡の湯)

2018年03月07日 | 福島県
前回記事の続編です。
館内には趣向の異なる2つのお風呂がありますので、今回記事と次回記事ではそれらを別々に取り上げます。


 
客室から渡り廊下を進んでゆくと、途中の右手にお宿の象徴的な浴室「鹿の湯」があるのですが、こちらは次回記事で取り上げますので、今回はここを通過して更に奥へ進むと・・・


 
廊下の突き当たりが男女別のお風呂である「八幡の湯」です。


 
湯の香が漂う浴室は奥へ細長い造りをしており、男湯の場合は右手に窓が設けられています。大きな窓のお蔭でとても明るいのですが、でも男女別のお風呂にしてはどこか不自然な構造です。というのも、浴室や浴槽の左側はパーテーションが立てられており、浴槽内は隣の女湯と鎧戸状のもので仕切られ、お湯は相互を行き来できるようになっているのです。おそらくひとつの浴槽の上にパーテーションを立て、それによって元々1つの浴室だったものを2つに分割しているのではないでしょうか(あくまで私の推測です)。ということは以前は混浴だったのかな。ひとつのお風呂をパーテーションで男女に分けるという発想は、北海道・屈斜路湖畔の仁伏保養所みたいですね。



細長い浴室には設けられている洗い場は一つ。単水栓のシャワーが取り付けられています。シャワーから出てくるお湯は源泉のお湯です。数が少ないので、他のお客さんとバッティングしちゃったら、譲り合いの精神で。


 

パーテーションで仕切られた浴槽のうち、男湯側の大きさは幅1.8m×奥行3mほど。縁は黒い御影石で、内部はブルーのタイル張り。浴槽内からお湯がふんだんに供給されており、そのお湯は大変清らかに澄み切っています。湯船を満たしたお湯は、奥の縁より惜しげもなく大量にオーバーフローしていました。
湯温は40℃前後で心地よく長湯できる湯加減です。湯面からはほのかにタマゴ臭が香り、弱いタマゴ味とアルカリ性泉にありがちな微収斂、そしてほろ苦みが感じられます。湯中ではツルツルスベスベの滑らかな浴感に包まれ、誰しもが美人になってしまうかも。なかなか良い湯にうっとりしちゃいました。でもこちらのお宿にはもっと魅力的なお風呂はあるんですね。ということで次回記事ではもうひとつのお風呂「鹿の湯」を取り上げます。

次回に続く
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする