パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

死に方

2018年08月25日 | Weblog
8月25日(土)晴れ

今朝実家の母から電話。
母の兄、通称モーのおじちゃんが亡くなった。

生き方はそりゃもう千差万別というか、自分の望み通りだったり、望まなかったのに、だったり、自己責任だったり。
死に方も、そりゃもう色々だなあと思う今日この頃。

今年84になる父の話。
十年ほど前に完全に失明し、五年ほど前くらいに認知症と診断され、79歳の母が老老介護している。
生まれ持っての性格と、九州だの長男だの昭和だのという環境もあり、さらにはそれを助長させたと思うのだが、我が母という良妻が連れ添ったことで、唯我独尊、わがまま男は自分の思うように生きてきた。
そして・・・いよいよ痴呆の症状が進行してきているのであろう、そして、それを薄々本人も感じているのだろう。
その不安が夜中のトイレの回数に現れているのではないか。
いよいよ10分15分おきくらいに「トイレ!」とベッドを立つらしい。
流石に母も音を上げ、父の兄弟たち(父は八人兄弟の長男)が交代で手伝いに来てくれている。
しかし、兄のプライドなのか、はたまた妻への甘えなのか、「○(←母)を呼べっ!」と怒鳴るらしい。
叔父達が「義姉さんは休ませてる!このままじゃ義姉さんが倒れるぞ!」といっても「お前じゃダメだっ!○を呼べっ!」と言ってきかない。
週に三日のショートステイ先でも、夜中、ナースコールを握りしめて離さず、のべつ幕無し押し続ける。
夜勤の人たち「一体、ご自宅ではどうされてるんでしょうか?」と困惑。
限界に達して、以前からお世話になっている精神科の先生に相談したら「うちにしばらく入院させる?」
父自身、自分は病気だから、トイレやら睡眠やらがうまくいかないと思ってる節があり、そのための入院ならやむを得ないという考えらしくあっさり入院することを受け入れ、現在入院中。

ってことで、今は、母はゆっくり一人の生活を満喫しているかしら。
父がいないんだったら、身軽に旅行とか楽しんだら?なんなら東京に来る?
しかし、介護疲れかはたまた年齢的なものか、今はとにかくゆっくりしたいわとのこと。
わかったわ。あたしが来月帰るね!

と、今のところ少し落ち着いた状況ではあるが、いつ、父が「もうウチに帰る!」と駄々をこね始めてもおかしくない。
が、母はもちろんおじちゃん達も根をあげているので、今更もう自宅での介護はできないと思う。
おじちゃん達「うちの家系は心臓が強いから長生きすると思う。気をつけないと義姉さんの方が先に死んでしまうかもしれない。」と脅す。
母は母で「変に頭がしっかりしてるから、時々かわいそうになるのよね。いっそすっかりボケてくれたらいいんだけど。」
ボケたらボケたで大変だし、介護のし甲斐がないと思ったりもするのだが。
妻や弟妹達から「早く死ねばいいのに」的なことを思われるなんて切ないなあと思うが、だからと言って「じゃああたしが面倒みるよ!」とは口が裂けても言えない。
こうして、ボケたりすることで、煩悩を断ち切らせるのかなあと、自分に都合がいいように解釈したりする。

モーのおじちゃんとは、随分長いこと会わないでいたが、この前の帰省の際、従姉が車を出してくれて、母を連れて久々に母の郷里にお墓まいりした。
その時に、夫婦で施設に入ってるおじちゃんにも会いに行き、少し体調が悪いんだとは言ってたけど、それでも相変わらずサービス精神旺盛で優しくてオモロイおっちゃん全開だった。
だから、母も、数日前に脳出血したと連絡受けた時、あの時に会えててよかったと落ち着いていられたのだと思う。
ホント従姉に感謝だ。
モーのおじちゃんには息子が二人いて、よく実家の面倒を見てきた。
我が実家の子供達(ワタクシと兄)と、何が違うのかしら、なんて人ごとのように思ったりもする。
母に言わせると「モーのおじちゃんは、長男でもないのに家を継いで農業やって牛を飼って。
安定しない生活の大変さをずっと見ながら育ってきたからかもね〜」
ビンボービンボーといってた我が実家ではあるが、ビンボーの土台が違うのかもしれない。
目に見えて苦労してる親の背中を見て育ってきたから感謝のレベルが違うのかなあ〜とこれまた勝手な解釈で自分を守る。
おじちゃんのお葬式はきっと、親族、近所の人達皆さんがおじちゃんを讃える素敵なお葬式になると思う。
弔電を打たないの?と夫が言うが、また、ええかっこしいのワタクシは、御涙頂戴的な弔文を送りたくなってしまうからやめとく。
その代わりに、ここでひと言だけ。
「カラオケ大好きで、酔っ払うと面白さに拍車がかかるおじちゃんが大好きだったよ。ゆっくり休んでね。」
コメント (5)
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