peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

一関市のカボチャ(南瓜)花と実

2010年08月14日 | 植物図鑑

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2010年8月13日(金)、一関市東山町長坂字久保にある「柴宿団地」と呼ばれている住宅団地の中の民家の庭に植えられたカボチャ(南瓜)が、花と実を付けていました。

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カボチャ(南瓜) ウリ科 カボチャ属 Cucurbita

[Pumpkins and Squashes] 向い家の南瓜の花は屋根をこえて、延び来るかな黄の花をむけて 島木赤彦

カボチャといえば、戦争中から戦後にかけての食糧不足の時に、空地や戦災の焼跡を耕し、食糧増産のためにカボチャ作りに励んだ思い出を持つ人もあろう。食糧不足を補うには澱粉質に富んだカボチャ、特にクリカボチャ(セイヨウカボチャ)C.maximaはなかなか役に立った。また、狭い庭も蔓を垣根や屋根の上に這い上がらせ、立体作りで増産するのに都合がよかった。

わが国では黒皮早生や白菊座のような在来の日本カボチャと、明治になってアメリカから入ってきたデリシャス、ハッパードといった西洋カボチャが作られてきた。前者は関東南部以西の比較的暖地に多く、また後者は夏の気候が冷涼な長野から東北、北海道で多く栽培されている。また戦後、新土佐(鉄兜)など、上記2種の雑種が育成され、栽培されるようになった。このほか欧米で栽培されているサマー・スクオシュは、わが国ではほとんど栽培しないが、これが属しているペポー種の仲間では家畜の飼料にするポンキンと、野菜用ではごく小型のテーブル・クインがわずかに作られているに過ぎない。

特徴:従来カボチャの原産地は不明とされていたが、1928年になって北アメリカ、コロラド州の先住民族の遺跡から種子などが発見され、アメリカ大陸にはスペインの征服者の訪れる前に広がっていたことがわかった。

カボチャは一年草で、同じ株に雌花と雄花がつき、雌花の柱頭に花粉がつかないと実を結ばない。普通は花を訪れる昆虫によって花粉が運ばれるが、これを助けるため、人工媒助が行われる。しかし、花粉をつけても蔓の栄養状態の関係もあって、なかなか実を結ばせるのは難しいものである。それだけに、うまく実が止まって太り出した時の楽しさは大きい。

播き時:4月上旬~中旬。温床は3月中旬~下旬。定植期:4月中旬~下旬。花期:6~8月。収穫期:7~9月。漢名:南瓜。別名:トウナス。[山と渓谷社昭和51年発行「山渓カラーガイド・カラー野菜の花(写真・安藤 博、解説・加藤 要)」より]

カボチャには3種ある。カボチャ moschataは古くから栽培され、江戸時代にはボウブラとかトウナスと呼ばれた。葉に白い斑が入り、果皮にはひだと皺が多い。クリカボチャ(セイヨウカボチャ)C.maximaは果柄が丸く、果皮は栗のようにホクホクしている。ペポカボチャC.pepoにはズッキーニやイトカボチャ、カザリカボチャ(観賞用)、飼料用の巨大果などがある。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑2・夏の花~ウリ科の野菜と果物」より]


県立磐井病院「屋上庭園」のキキョウ(桔梗)

2010年08月13日 | 植物図鑑

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2010年8月13日(金)、岩手県立磐井病院(一関市狐禅寺字大平17)の5階屋上にある「屋上庭園」に行ってみました。ここはボランティアの人たちが栽培管理しているそうで、様々な草花が植えられています。出入り口のすぐ近くに植えられているキキョウ(桔梗)が花を沢山咲かせていました。これらは色彩のよい大輪なので、アストラ・ブルー P.g.'Astra Blue'という品種かもしれません。

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キキョウ(桔梗) キキョウ科 キキョウ属 Platycodon grandiflorum

特徴:山野の、日当たりの良い草地に生える多年草。太い根茎があり、茎は高さ40~100㎝。茎は傷つけると白い液が出る。花冠は鐘形で5裂し、花色はふつう濃青紫色。葉は互生し長卵形で縁には鋭い鋸歯がある。

栽培:風通しの良い日当たり、真夏は半日陰で管理する。用土は水はけを重視し、軽石・赤玉土・桐生砂などを混合する。乾いたらたっぷり灌水し、肥料は春・秋に置き肥を与えるが、春は多肥にすると徒長するので少なめに。2~3年ごとの早春の芽出し前に植え替えをする。鉢での栽培には矮性種のアポイギキョウが最適。最近は変化に富んだ園芸種も流通する。6月頃の摘芯時に挿し芽ができ、実生でも殖やせるが、実生だと開花まで約2年かかる。[栃の葉書房発行「別冊趣味の山野草・山草図鑑」」より]

https://app.blog.ocn.ne.jp/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=35144621&blog_id=82331[peaの植物図鑑:花巻市東和町のキキョウ(桔梗)]


第2回あづま街道ウォーキング・その4(奥州市)2010年8月10日(火)

2010年08月13日 | 植物図鑑

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2010年8月10日(火)、第2回あづま街道ウォーキング(主催:あづま街道ウォーキング実行委員会(国土交通省東北地方整備局岩手河川国道事務所、県南広域振興局、奥州市、特定非営利活動法人北上川流域連携交流会)に参加しました。「高清水」から「追分の石」がある所に到着して、いよいよ「江戸時代の追分」を歩きます。

歩き始めた所にオオハンゴンソウ(大反魂草)が咲いていました。

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 「あづま海道」と呼ばれていた古道は、雨が降った後ということもあり、至るところぐちゃぐちゃ道でした。(奥州市水沢区黒石

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「あづま海道」から自動車が走る現在の道路が見えます。また、古道が使われなくなった後の道路もすぐ下に見えました。P1150613

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鶴城まで後700m、高清水から1.5kmの地点まで来ました。

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このあづま海道には松の木が沢山植えられていたが、戦時中に「松根油」を採ためにほとんど掘り取られてしまったそうです。現在もその掘り跡が幾つも残っていました。P1150639

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鶴城まで後300m、今回歩く予定のあづま海道終点です。近くには、龍門の滝がありますが、今回は省略。滝の高さはおよそ4~5mあり、舟滝、釜滝、升滝の3層からなっています。ここより少し下流にある曹洞宗藤春院の山号「龍門山」は、この滝の名からつけたといわれています。

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もう少しで、終点の黒石公民館に到着します。

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 黒石公民館到着(16:30頃)

あづま海道<東街道>の由来:(当日配布された冊子より)大和朝廷は、奈良・京都を中心に、全国を統一しようと勢力の拡大を図っていました。そして、大化元年(645)の詔勅(しょうちょく=天皇が公に意思を示す文書)の中で、官道の設置を指令し、やがて国内に東海道、東山道、北陸道などの七つの官道がつくられました。

 

官道とは、今でいう国道のようなもので、東北地方にのびる道は、北陸道、東山道、東海道の3つのルートがあり、それぞれ鼠ケ関(ねずがせき)、白河の関、勿来(なこそ)の関が終点となり、その先を道の奥地(みちのおく)と呼んでいました。

東海道は、南から伊勢(三重)、尾張(愛知)、相模(神奈川)を経て陸奥(茨城)に至る道で、その延長があづま海(街)道と考えられています。

 あづま海(街)道は、陸奥の菊多関、のちの勿来の関(福島)から多賀城国府(宮城県)まで延び、更に、北上川沿いを北上して、岩手の磐井、江刺、稗貫、紫波へと続く道だと考えられています。

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黒石公民館のトイレに入っている間に「閉会式」は終わっていました。1班(JR水沢駅東口)と2班(JR水沢江刺駅東口)に分かれてバスに乗り込みます。(バスは17:00少し前に予定通り到着しました。)

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オオハンゴンソウ(大反魂草)/ルドベキア キク科 ルドベキア(オオハンゴンソウ)属 Rudbeckia laciniata

カナダからアメリカ合衆国東部が原産地の耐寒性多年草。性質が強く、広く栽培されたので、山奥の廃村などにも野生化して残っているものが見られる。高さは2m近くもあり、上部で枝分かれして、先端に鮮やかな黄色の花が咲く。花の最盛期は7~8月だが、10月頃まで咲いている。頭花は直径10㎝ほどで、10個ほどの舌状花が1列に並んだ一重咲き。和名の「反魂」とは魂を呼び戻すことで、深裂する葉を幽霊の掌に見立てたことに由来するとされる。日本でよく見られるのは万重咲きの園芸品で、ハナガサギク(花笠菊)と呼ばれている。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑2・夏の花」ほかより]

ルドベキア属 Rudbeckiaの植物は、北アメリカ原産の耐寒性多年草、秋播き1年草。別名:マツカサギク、コーンフラワー。鮮黄色の花弁が水平か反り返り気味に開き、花が終わると中心部が盛り上がってマツカサ状になる。英名をブラックアイドスーザン(黒い目のスーザン)という1年草のヒルタがよく知られるが、ほかにも、多年草のフルギダやオオハンゴンソウ(大反魂草)の八重咲き種・ハナガサギクなどが多数出回る。花期:6~11月(種によって異なる)。用途:庭植え、鉢植え、切り花。管理:日当たりと風通しのよい戸外に置く。鉢土の過湿を嫌うので表面がよく乾いたら水やりするが、水切れすると葉が傷むので注意。ひと通り花が咲いたら3分の2ぐらい切り戻す。[西東社発行「知りたい花の名前がわかる 花の事典(金田初代・文、金田洋一郎・写真)」より]


第2回あづま街道ウォーキング・その3(奥州市)2010年8月10日(火)

2010年08月12日 | 植物図鑑

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2010年8月10日(火)、第2回あづま街道ウォーキング主催:あづま街道ウォーキング実行委員会(国土交通省東北地方整備局岩手河川国道事務所、県南広域振興局、奥州市、特定非営利活動法人北上川流域連携交流会)が、奥州市水沢区の黒田助千手観音から高清水を経て黒石公民館までのあづま街道(約4km)で行われました。

http://www.iwanichi.co.jp/tankoh/item_19783.html[いにしえに思いはせ あづま街道を散策~奥州(08/11)]

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高清水は、「黒田助千手観音」から約2.2kmの所にあり、「鶴城」までは約2.0㎞あるようです。高清水から100mほどの道路沿いに植えられているクリ(栗)の木が、実を沢山つけていました。

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クリの実を撮っている間に2班の人たちは先に行ってしまって、最後になっていました。

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東街道は、ここから山道に入って行く。

http://www.thr.mlit.go.jp/isawa/sasala/vol_33/vol33_2m.htm [特集:古代のロマンあふれる幻の古道をたどる~あづま海道<東街道>を歩こう]

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江戸時代に建てられた追分の石。「右ハ黒石道 左ハ正法寺道」と刻まれています。

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高清水から900m地点、鶴城まで1.3km

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鶴城への道は、ぐちゃぐちゃ道でした。

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クリ(栗) ブナ科 クリ属 Castanea crenata

山地に生える落葉高木。古くから果実を食用にし、栽培の歴史も長い。高さは普通15~20m。樹皮は淡褐黒色で縦に割れ目が入る。葉は互生し、長さ7~20㎝の狭長楕円形で、縁には針状の鋸歯がある。花期は6~7月。雌雄同株。雄花は淡黄白色の長い穂になってつき、よく目立つ。雌花は緑色で雄花の穂の基部にかたまってつく。イガの中には2~3個の果実が入っている。栽培ものに比べて自生のものは実が小さい。分布:北海道(西南部)~九州。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑3・秋の花」より]

https://app.blog.ocn.ne.jp/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=34878983&blog_id=82331[peaの植物図鑑:島根・取鳥屁の旅・クリ(栗)の花]


一関市狐禅寺のヒルガオ(昼顔)

2010年08月12日 | 植物図鑑

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2010年8月9日(月)、一関市狐禅寺の県道19号線(今泉街道=一関大東線)沿いにあるファミリーマート一関峰下店(狐禅寺字峯下83-6)の所に十字路があるのですが、その近くにあるスクールバス停の向い側の草むらでヒルガオ(昼顔)が花を咲かせていました。舞川にある烏兎森がきれいに見えました。

[http://cvs.mayonaka-navi.info/stores/20684ファミリーマート一関峯下店/コンビニッ!!]

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ヒルガオ(昼顔) ヒルガオ科 ヒルガオ属 Calystegia japonica

夏の日盛りに花を咲かせるところから、朝顔に対し昼顔の名がある。野原や道ばたなどに普通に見られるつる性の多年草。白くて細い茎を地中深くのばして殖える。この地下茎は切れやすく、切れた茎からまた殖えるので、畑のやっかいな害草となる。地上の茎は蔓となって左巻きになり、周りのものに絡み付く。葉は長楕円形で長さ5~10㎝あり、基部の両側は耳状に尖る。葉柄は長さ1~4㎝あり、茎に互生する。

は葉の腋から出た柄の先に1個つき、アサガオ形で約5㎝。つけ根に小さな萼とそれを挟み込むように長さ2~2.5㎝の卵形をした苞葉が2個つく。この苞葉がヒルガオ属の特徴となっている。果実はめったに実らず、もっぱら地下茎で殖える。万葉集の中のカオバナ(容花、貌花)はヒルガオだといわれる。漢名は旋花(せんか)。方言としてはアメフリバナ、ハタケアサガオ、チョクバナ、カッポウなどがある。若葉をゆでて食用にするほか、全草を煎じて利尿薬などに用いる。花期:7~8月。分布:北海道、本州、四国、九州。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の野草」より]