紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

富士山

2006-09-19 06:07:59 | 3・山の日記
「ふじのやま」という小学校唱歌がある。
巌谷小波 作詞: 作曲者不明

あたまをくもの うえにだし
しほうのやまを みおろして
かみなりさまを したにきく
ふじは にっぽんいちのやま

この歌を、先日富士山にいった時に思い出した。
河口湖駅では小雨がぱらついていた。タクシーにのって、スバルラインを進むうちに、雲の中に突入。
そこを抜け出すと、太陽が照り、青空が広がっていた。

台風が近づいてきている、というわりには、天候には恵まれた35年ぶりの富士登山だった。

河口湖駅からタクシーにのって、河口湖口(吉田口ともいう)駅に着いたのが、8:30。(写真トップ)
しばらく、まわりの山を眺めていた。

9:10 五合目出発
人はそう多くはない。
富士山山頂は、すぐそこに見える。あっという間に登れそうな感じ。五合目・2300m~3776mまで、標高差は1476m。



私は雪の時期以外、富士山に登ったことがないので、夏山では、山小屋の前を順繰りにたどっていくのを、初めて知った。

地下鉄の階段の歩幅。とにかくゆっくりをモットーに登って行く。

9:50 六合目(2400m)

ジグザグの道をしばらく進んだ後、岩っぽい所が出てくる。岩場の下でマウンテンバイクで登っている人を、「ガンバッテネ」といって、追い越す。



単調だった道にあきてきていたので、楽しい登りになる。

10:50 七合目(2700m)

だんだん、山頂に行かずに引っ返してくる人が多くなる。
私たちの前を、小学生連れの親子が登っていたが、八合目までであきらめておりていった。がんばっていたのに、惜しい。



12:10 八合目

空気が薄くなったと体感。すぐ上にある小屋まで、なかなか着かない。



1:10 本八合目(3250m)

その日泊まる元祖室小屋でチェックイン。小屋の中で、昼ご飯を食べながら、しばらく休んだ。そのまま、けっこう休んでしまった。

2:00 小屋出発

小屋を出ると、小雨。ちょっとやる気をなくす。雨具とスパッツをつける。
小屋の人にも、「えー、これから頂上に登るんですか?」といわれるが、でも、翌日は台風かもしれないので、登ることにする。

小屋までは、ちゃんとコースタイム通りきていたが、ここからはぐっと遅れる。
やっぱり、高所に弱い体質だなあと思う。はあはあと、大きく息をしながら、ゆっくり登る。

2:45  八合五勺(3450m)

九合目は知らぬ間に行き過ぎてしまった。 

4:10 富士山河口湖口頂上(3720m)

ここで、お鉢巡りをするかどうか迷うが、1周1時間半くらいかかるだろうとのこと。
小屋の人に、なるべく5時に戻るようにいわれたこともあったし、小雨も降っていて、全く眺望がきかないので、やめることにした。後で考えると、残念だったか。
山頂の石を拾って、写真だけパチリと撮って下山。



4:15 下山開始

5:20 本八合目・元祖室小屋着 

あー、やれやれ。カレーライスのご飯を食べ、6時過ぎにはあっという間に寝てしまう。夜の10時頃目が覚めた時には、頭痛がしたが、あとで考えると早寝が敗因だったかも。着いたあとは、寝ないとどこかで読んだ覚えがあった。その後は、頭痛がして、眠れなかった。

富士山・つづき

計画表

富士登山

2006-09-15 07:48:08 | 3・山の日記
キナバル山に行く日(10月22日~31日)が近づいてきた。
今年は娘がそんな時期に夏休みをとったので、というか、そこしかとれなかったので、良流娯さんと3人でマレーシア旅行に行くことにした。

その旅で登るキナバル山のための、高度順化訓練のために、明日、あさっては良流娯さんと二人で富士山に登ってくる。私が富士山に登るのは、35年ぶり。

今のようすを何も知らないけれど、富士山はすでに閉山している。閉山といっても、山はそこにあるのだから、何が閉じられているかというと山小屋。あいている小屋はもう数少ない。それと、五合目まで行くバスの本数が減った。

当初の予定では、明日富士山の本八合目まで登って1泊、翌日山頂を目指すことにしていた。
けれど、台風が近づいていたり、秋雨前線も停滞していたりなので、明日登ることに決めた。
バスがないので、五合目まではタクシーで行く。
帰りもバスがないので、どうするか? タクシーか歩きしかないけど。今のところ、まだ未定。


<計画表>

■9月16日(土)

調布 5:26→ 6:06 高尾 →6:51 大月 

大月 6:53→ 7:43 河口湖 →(タクシー)

8:30 河口湖五合目 9:00 →9:50 六合目

10:00 → 11:00 七合目 → 1:00 本八合目

1:20 本八合目発 → 2:20 九合目 → 3:00 富士山頂

→ (お鉢巡り) 4:00 下山 → 4:45 本八合目

元祖室小屋泊(3250m)


■9月17日(日) 
(下りは富士吉田駅まで歩き、またはタクシー、またはバス。バスだと11:30が始発)

5:00 本八合目 → 7:00 六合目 →

7:20 佐藤小屋 → 7:50 三合目 →

8:40 馬返し → 9:00 大石茶屋 →

10:00 中の茶屋 → 11:15 富士吉田駅 

(歩くと長い! でも歩けるか?? 迷うところ)

マイライフ・アズ・ア・ドッグ

2006-09-14 23:06:16 | 13・本・映画・演劇・音楽など
いつかこのBlogでも書いたことのある沢木耕太郎さんの映画評「世界は使われなかった人生であふれている」
その本を読んだ時から、ぜひ見たいと思っていた映画「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」

やっと見た。すごくよかった。12歳の主人公、イングマル少年のお母さんは重い病気だし、お兄ちゃんはいじわる。だけど、犬のシッカンがいれば幸せという男の子。

お母さんの病気にさわるために、叔父さんのもとに預けられるイングマルの夏から冬へ、また夏へと季節が移ろっていく間の日常が、スウェーデンの自然を舞台に、淡々と切々と描かれる。
その間に、とても悲しい出来事があるのだけど、人工衛星に乗せられて地球最初の宇宙旅行者になって餓死したライカ犬の悲しみに比べれば、自分の方がまだましだと考える。とても繊細で賢い男の子なのだ。

そんなイングマルに、村に住むまわりの大人や子ども達がとても優しい。
中でも、少年に混ざってサッカーをしたりボクシングをする、女の子になりたくないと思っているサガとの出会いが、この物語を引き立てている。



最後には、ワンピースを着て女の子になった場面も、ほのぼのしていて、とてもいい感じ。



この映画の監督は、「やかまし村」のラッセ・ハルストム。
「やかまし村」の映画もそうだったけど、子どもたちの仕草、表情がほんとうにふつうで、すごくいい。

◆トラックバック
久我山散人のメリンダ・キンナマン(マイ ライフ アズ ア ドッグのサガ)《夜ごとの美少女(1)》

小学校のクラス会

2006-09-13 17:47:30 | 19.友人との時間
12年前に、小学校卒業以来初めてのクラス会が開かれた。
その時は、なんと30年ぶり。なんて書くと、年齢がわかるね。(笑)

今年の秋は、それからまた時はぽんと飛び、久しぶりにクラス会を開く。
昨日の夜は、幹事が4人集まって相談した。K・Iさんと、Y・Hさんと、K・H君と私。(いずれも旧姓)
やあやあ、12年ぶり。という人もいれば、友人の幹事長とは、つい3ヶ月くらい前に会ったばかりか……。

ここにも書いたが、クラス会は11月18日(土)。大勢集まってくれるといいのだけど。

こぐこぐ自転車

2006-09-12 12:25:30 | 13・本・映画・演劇・音楽など
もうずいぶん前のことになるが、「この本だいすきの会」の集会に出た帰り、最上一平さんという子どもの本の作家と一緒になった。
その頃ちょうど、「サイクリングキャンプにいこう!」を書いていた私は、最上さんに自慢げに、
「この間羽村までサイクリングに行ったよ。」といった。最上さんは羽村在住の方である。
次の瞬間、最上さんのニヤッと笑った顔を見て、しまったと思った。最上さんの顔には、そんなの全然大したことないと書いてあった。
案の定、最上さんはいった。
「ぼくはね、山形までサイクリングしたことがあります。」
あー、やられた。最上さんのペンネームを見ればわかる通り、彼は山形出身である。

それ以来、いつか自転車で遠出をしたいと思っていた。だけど、時間をかけて目的地まで行くのはいい。問題は帰りだ。何日かかけて、自転車で行ったあげくに、また同じ時間かけて、帰ってくるというのは、いかにものらない話しだ。

そんな時、出会った「こぐこぐ自転車」(伊藤礼著・平凡社刊)
目的地に着いたら、自転車は分解したり、折りたたんだりして、列車に載せればいいので、帰りの問題はクリアできそうである。
遠出したければ、飛行機に乗せて運んで、現地でサイクリングした後、また飛行機に乗せて帰ってくればいいのでラクチンそうだし。

伊藤さんの都内自転車めぐりや、遠出の記録が書かれたこの本。
帯に古希を間近に始めたとあるので、山はもう無理になった頃始めてみようかと思っていたところ、娘が買って、一緒にサイクリングに行こうと言いだした。私はまだ迷っているのだけど、自転車旅行の話しでも書けないかと、気持ちはちょっと傾いている。

◆トラックバック
 「久我山散人」 稚内・宗谷岬(夏休みモード05)

深大寺のプール

2006-09-10 15:20:47 | 11・健康
ほんとうに久しぶりに、プールに行った。
大急ぎで自転車を飛ばして行き、脇目もふらず、ノンストップで1km泳いで帰ってきた。
それで、1時間強。
母の介護などあって、その1時間を作るのが難しい。
でも、秋になったことだし、土、日は泳ぎに行こうと思う。
夏はなぜ行かないかというと、子どもたちが多くて、混雑しているから。

動画は、プールのある深大寺の自由広場。
調布の中で好きな場所の一つ。深大寺や神代植物公園は人出が多いが、ここは運動したり、走ったり、犬の散歩している人がいるくらいで、静かな公園である。

スウェーデンの旅・番外編 その2

2006-09-09 14:38:22 | 8・山と旅の思い出
日本で翻訳されている大半のリンドグレーン本に出会ったのは、私が小中学生の頃だったと思う。
ただしこの一冊は、大人になってから出会った。

「わたしたちの島で」

メルケルソン一家が、ウミガラス島で過ごす物語である。

私が持っている本は、第一刷。1970年9月発行。
リンドグレーンの作品が大好きで、大学生の頃、新しい本が発行されると同時に購入したらしい。

夏の朝一度、ストックホルムの海岸通りの船着き場までおりていって、そこに第一ウミガラス丸という島通いの小さな船がとまっているかどうか見てごらん。もしとまっていたら、まちがいなくその船なのだ。乗りさえすればいい。船は十時かっきりに出帆の鐘をならし、船着き場からバックしてうごきだす。

そういう書き出しで始まる物語を、大人の私でも楽しくて夢中になって読んだ。

そして、話しはスウェーデンの旅にもどる。この旅で、一度島に招待されて、1日を過ごした。その時に、この物語を思い出した。
招待してもらったのは、現地の人と知り合いのYさん母娘なのだけど、他の人もちゃっかり便乗して、一緒に行った。

ストックホルムから、半島を横断し海に面したヨテボリという街。そこに車で迎えにきてもらって、いよいよボートに荷物を積み込んで乗り込む。



ボートに乗っただけで、わくわくする。



島に着いたら、桟橋の近くに島の地図があった。



ご招待を受けた家。セカンドハウスということである。



午後からは島の探索。あっという間に回れる小さい島だった。



夕食には、サーモンを焼いてもらい、ごちそうになる。



こんな島で一夏過ごせたら楽しいね。と思って帰ってきたのだった。


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リンドグレーンの本
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