経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

まだ反応が鈍い 日銀短観

2018-07-03 07:09:34 | 景気
◇ 消化できない貿易戦争の影響 = 日銀は2日、6月の企業短期経済観測調査を発表した。それによると、最も注目される大企業・製造業の業況判断指数はプラス21で、前回3月調査の結果を3ポイント下回った。この判断指数は、業況が「良い」と回答した割合から「悪い」と回答した割合を差し引いて作成する。前々回までは8四半期連続で上昇していたが、ことしに入って2期連続で低下したことになる。

このため一部の新聞やテレビ・ニュースは「2期連続で下降」と、大々的に報道した。しかし数字だけから判断すると、大騒ぎするような内容ではない。プラス21という水準はまだかなり高いし、たとえば大企業・非製造業はプラス24で、前回より1ポイント上昇している。全規模・全産業でみても、判断指数は16で前回を1ポイント下回るだけだった。

業況判断が低下したのは、原油などの原材料価格が上昇したこと、それに人手不足の影響によると説明されている。だが同じく人手不足に悩む非製造業の判断指数が上昇するなど、納得しにくい面もある。要するにトランプ大統領が始めた貿易戦争の影響がまだ不透明で、なんとなく不安感が湧いてきたという段階ではないだろうか。

今後の見通しも、そんなに悪くはない。3か月後の予想をみると、大企業・製造業はプラス21で変わらず。全規模・全産業でも3ポイントの低下を予想しているだけだ。問題はこの見通しが当たるかどうか。貿易戦争の影響が明らかになるにつれ、業況判断はもっと下がる可能性が大きい。6月の時点で、経営者はそこまで感知していないということだろう。

       ≪2日の日経平均 = 下げ -492.58円≫

       ≪3日の日経平均は? 予想 = 上げ


Zenback

<script type="text/javascript">!function(d,i){if(!d.getElementById(i)){var r=Math.ceil((new Date()*1)*Math.random());var j=d.createElement("script");j.id=i;j.async=true;j.src="//w.zenback.jp/v1/?base_uri=http%3A//blog.goo.ne.jp/prince1933&nsid=145264987596674218%3A%3A145266740748618910&rand="+r;d.body.appendChild(j);}}(document,"zenback-widget-js");</script>