経済なんでも研究会

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円安は 持続するのか (上)

2018-07-19 07:56:07 | 円相場
◇ 突然3円はね上がった理由 = 長いこと膠着状態を続けていた円の対ドル相場が先週、急に動き出した。5月初めから先々週までは109-110円の範囲に収まっていたのが、突如として112円台にまで下落している。しかも「円高方向に進む」という事前の予想に反して、円安になった。その理由としては、実にさまざまな説が飛び交っている。まず、その整理から始めてみよう。

米中貿易戦争が実際に始まった。アメリカは6日、中国からの輸入品340億ドル分に対して25%の関税を追加すると発表。中国も同規模のアメリカ製品に対する報復関税を発動した。さらにアメリカは9月ごろまでに160億ドル分を追加。そのうえ2000億ドルにのぼる追加の品目リストまで発表した。中国も報復する姿勢を崩していない。

この貿易戦争が、為替市場にショックを与えたことは間違いない。ただ事前の予測では「貿易戦争はドル安・円高を呼ぶ」と考えられていた。アメリカ経済に悪影響が及び、景気も鈍化する。したがってドルは売られる。また市場ではリスク感が強まり、安全資産と目される円が買われる。多くの関係者が、こう読んでいたからだ。

ところが実際は逆に。中国の安い製品が流入しなくなって、アメリカの物価は上がる。するとFRBの利上げが速まり、ドルは高くなる。市場の読みが、百八十度変わったのだ。さらに利上げが速まれば、新興国からの資金逆流が続き、これもドル高要因になる。加えてトランプ大統領が自動車の輸入関税引き上げに言及したことも、円相場の下落につながった。

                               (続きは明日)

       ≪18日の日経平均 = 上げ +96.83円≫

       ≪19日の日経平均は? 予想 = 上げ


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