◇ 計り知れない悪影響 = トランプ大統領はきょう6日、知的財産権の侵害を理由として、中国に対する制裁関税を発動する。電子部品や産業用ロボットなど、総額340億ドル(約3兆7500億円)分の輸入品に対して25%の関税を上乗せする内容。中国政府もこの措置を確認した時点で、アメリカ産の大豆や牛肉など同額340億ドル分の輸入品に25%の関税を追加する方針。米中貿易戦争の開始である。
この貿易戦争の悪影響は、計り知れない。駆け込み輸入もあって、すぐに影響は出ないかもしれない。しかし数か月もたてば、たとえば中国の鉄鋼業や電子産業の一部は経営難に陥る可能性がある。アメリカでも、大豆農家は打撃を受けるだろう。すると鉄鋼や大豆は値下がりし、第3国に輸出しようと試みる。その結果、全く関係のない国の大豆輸出が食われるかもしれない。
こんな悪しき連鎖が、数多くの商品で進行して行く。中国の電子製品輸出が減れば、日本の中国向け電子部品の輸出も減少するだろう。こうして時間とともに、貿易戦争の悪影響はじっくりと世界に広がって行く。それが総体的にどの程度の損害をもたらすかは、全く予測できない。ある意味では、一過性の大事件よりタチが悪い。
すでにトランプ大統領が6月に実施した鉄鋼・アルミに対する関税引き上げに対しては、カナダ・EU・メキシコ・中国・トルコ・インドの6か国が報復関税を導入している。その対象となるアメリカ製品の総額は、283億ドルに達した。そのうえに今回の米中関税引き上げが加わる。その影響は、いずれ日本にも及んでくると覚悟しなければならない。
≪5日の日経平均 = 下げ -170.05円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
この貿易戦争の悪影響は、計り知れない。駆け込み輸入もあって、すぐに影響は出ないかもしれない。しかし数か月もたてば、たとえば中国の鉄鋼業や電子産業の一部は経営難に陥る可能性がある。アメリカでも、大豆農家は打撃を受けるだろう。すると鉄鋼や大豆は値下がりし、第3国に輸出しようと試みる。その結果、全く関係のない国の大豆輸出が食われるかもしれない。
こんな悪しき連鎖が、数多くの商品で進行して行く。中国の電子製品輸出が減れば、日本の中国向け電子部品の輸出も減少するだろう。こうして時間とともに、貿易戦争の悪影響はじっくりと世界に広がって行く。それが総体的にどの程度の損害をもたらすかは、全く予測できない。ある意味では、一過性の大事件よりタチが悪い。
すでにトランプ大統領が6月に実施した鉄鋼・アルミに対する関税引き上げに対しては、カナダ・EU・メキシコ・中国・トルコ・インドの6か国が報復関税を導入している。その対象となるアメリカ製品の総額は、283億ドルに達した。そのうえに今回の米中関税引き上げが加わる。その影響は、いずれ日本にも及んでくると覚悟しなければならない。
≪5日の日経平均 = 下げ -170.05円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ≫