◇ 譲渡課税の引き上げはいつ = ニューヨーク株式市場では先週、ダウ平均・ナスダック・SP500の3指数がそろって史上最高値を更新した。これまでFRBの超金融緩和政策と、バイデン政権による超大型財政支出を手掛かりに、急ピッチで上げてきた株価。すべてを織り込んできたために、実際にバイデン政権が発足してしまうと、市場は次の目標を見失ったようだ。と同時に、バイデン政権の本質を見極めようとする動きも活発になってきている。
当面の目標を見失った市場にとって、最も有難いのは“鶴の一声”だろう。政府やFRBの高官が景気のいいことを言ってくれれば、市場は間違いなく活況を取り戻す。たとえば商売人でもあったトランプ前大統領なら、株価の上昇を積極的に支援してくれたに違いない。だがバイデン大統領は、もともと大企業に厳しい人。期待できないかもしれない。
たしかにバイデン大統領の財政政策は、市場にとっても心強い。だが議会がそれをOKするかどうかは、まだ不透明だ。民主党は議長である副大統領の票を入れて、かろうじて上院の過半数を占めた。しかし民主党の議員のなかには反対を表明している人もあって、もし1人でも造反者が出れば予算は通過しない。
またバイデン大統領は、法人税と株式譲渡課税の引き上げも公約している。さすがにコロナ不況下での増税はムリだろうが、いつ増税の話が持ち上がるのか。市場にとってもコロナの終息と不況からの脱出は大歓迎だが、そうなると増税の話が現実の問題になってくる。市場としてはバイデン政策の甘い部分だけを先食いしてしまったから、今後は辛い部分と向き合わなければならないことになる。
(続きは明日)
≪25日の日経平均 = 上げ +190.84円≫
≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
当面の目標を見失った市場にとって、最も有難いのは“鶴の一声”だろう。政府やFRBの高官が景気のいいことを言ってくれれば、市場は間違いなく活況を取り戻す。たとえば商売人でもあったトランプ前大統領なら、株価の上昇を積極的に支援してくれたに違いない。だがバイデン大統領は、もともと大企業に厳しい人。期待できないかもしれない。
たしかにバイデン大統領の財政政策は、市場にとっても心強い。だが議会がそれをOKするかどうかは、まだ不透明だ。民主党は議長である副大統領の票を入れて、かろうじて上院の過半数を占めた。しかし民主党の議員のなかには反対を表明している人もあって、もし1人でも造反者が出れば予算は通過しない。
またバイデン大統領は、法人税と株式譲渡課税の引き上げも公約している。さすがにコロナ不況下での増税はムリだろうが、いつ増税の話が持ち上がるのか。市場にとってもコロナの終息と不況からの脱出は大歓迎だが、そうなると増税の話が現実の問題になってくる。市場としてはバイデン政策の甘い部分だけを先食いしてしまったから、今後は辛い部分と向き合わなければならないことになる。
(続きは明日)
≪25日の日経平均 = 上げ +190.84円≫
≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ≫