経済なんでも研究会

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経済超大国への野望 / 中国 (上)

2021-03-10 07:53:41 | 中国
◇ アメリカに追い付け追い越せ = 中国の李克強首相は、いま開催中の全国人民代表大会で「21年の経済成長目標を6%以上とする」と表明した。この目標を達成するためには「海外からの投資も利用するが、国内の需要・供給体制を強化しなければならない」と強調している。これはアメリカの締め付けに対抗するためには“自国自強”、つまり内需の拡大とそれに見合った供給力の強化が不可欠になったという意味だ。

新型コロナに関する限り、中国はいま一人勝ちの状態。ほぼコロナの制圧に成功し、主要国のなかでは唯一のプラス成長を達成している。このため専門家の間では、ことしの成長率は8%を超えるという見方が強い。にもかかわらず、中国政府は21年の成長目標を「6%以上」と低めに抑えた。また21-25年の5か年計画についても、数字を出さなかった。なぜだろう。

世界経済に与えるコロナの影響が不透明。だから目標を低めに抑えたのかもしれない。しかし目標を高めに打ち出したり、中期的な目標値を公表することで、アメリカを過度に刺激しないよう配慮したのかもしれない。中国としては出来るだけ“秘かに”経済力の増強を図り、1年でも早くアメリカに追い付き追い越す。そんな遠謀が見て取れる。

中国の名目GDPは20年に、ドル換算で約14兆7900億ドル。前年比で3.0%の増加だった。これに対しアメリカの名目GDPは約20兆9300億ドルで、前年比2.3%の減少。中国はアメリカの70.4%にまで成長している。たとえば日本経済研究センターの試算だと、中国のGDPは「早ければ28年に」アメリカに追い付くという。中国政府としては「アメリカの背中は見えてきた」と考えているに違いない。

                        (続きは明日)

       ≪9日の日経平均 = 上げ +284.69円≫

       ≪10日の日経平均は? 予想 = 上げ≫       

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