経済なんでも研究会

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中央銀行への 疑念 (上) ・・・ FRB

2021-03-23 08:11:05 | アメリカ
◇ パウエル議長の完璧すぎた説明 = 「バイデン政権の大規模な財政支出とワクチンによる新型コロナの抑制で、景気は急回復する。物価も上昇するがそれは一時的な現象だから、FRBは現在のゼロ金利と量的緩和政策を23年まで継続する」--FRBのパウエル議長は先週17日、こう公式に表明した。なにしろ中央銀行トップの発言である。株式市場にとって、こんなに力強い贈り物はない。ところが、そのあとダウ平均株価は大きく反落してしまった。

コロナ不況に対処するため、FRBはいま短期金利を限りなくゼロに近づけると同時に、市場から毎月800億ドルの国債と400億ドルの住宅ローン担保証券を買い入れている。しかし市場では、景気が急回復するとFRBは「この緩和政策を修正するのではないか」という心配が強まっている。パウエル議長の発言は、この心配をはっきり否定したわけだ。

たしかに景気が回復すれば抑え込まれていた消費が爆発し、物価は上昇するという見方が強い。FRBもことし10-12月期には、物価が2.4%と10年ぶりのインフレ率になると予測している。それでもパウエル議長は「忍耐強く、緩和的なスタンスを維持する」と約束した。しかし投資家の多くは、疑念を捨て切れずにいるようだ。

というのも、物価がもっと上昇する可能性があるためだ。ことし後半の物価が3-4%にも上昇したら、FRBは少なくとも緩和政策を停止するだろう。物価の上昇が止まらなければ、引き締め政策に踏み切るかもしれない。現にFRB政策決定会合のメンバー18人中、4人が「22年中の利上げ」を予想している。市場にとって、パウエル発言は“模範答案”であり過ぎたようだ。さて、日本の場合は全く様相が異なる。

                          (続きは明日)

       ≪22日の日経平均 = 下げ -617.90円≫ 

       ≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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