◇ 恐ろしいのはリーマン型の再発 = 物価の大幅な上昇が続くと、市場はどこかの時点でFRBの緩和政策見直しを確信するようになる。そのとき株価は調整せざるをえない。しかし底が見えないほどの大暴落にはならないだろう。過剰な投資資金を背景に、下値拾いの買い物が入るからだ。ではバブルの崩壊はないのかというと、そうではない。リーマン・ショックのような金融不安が再発すると、株価は暴落する可能性がある。
膨大な投資資金が存在するなかで景気が回復すると、少なからぬ資金がより利回りの高い物件を求め始める。その一方では資金を集めようとして、高い利回りの債券が発行される。その発行元は、信用度の低い企業ということになる。こうした債券がどんどん発行されたときに株価が大幅に下落すると、信用度の低い債券は売り叩かれる。その結果、大手の金融機関が損失を出して行き詰まると、リーマン・ショックの再現になるわけだ。
FRBもこの問題を重視し、報告書の形で警鐘を鳴らした。そのなかで「リスク投資に傾斜する市場参加者の態度が急変した場合、資産価格は急落リスクにもろく、金融システムに幅広い負担をかける」と述べている。FRBによると、いわゆるダブルB以下の低格付け債の発行は、3月だけで1230億ドル(約13兆円)にのぼった。
低格付けのローン債権を集めたローン債権も、広範に売り出されている。この状況は、リーマン・ショック直前の様相と全く同じ。著名な個人投資家も、警戒論を口にし始めた。したがって当面は、市場の大半がいつFRBの政策修正を確信するのかが焦点。そのときリスク債権の急落で、金融不安が生じるかどうか。市場にとって、心配のタネは尽きない。
≪18日の日経平均 = 上げ +582.01円≫
≪19日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
膨大な投資資金が存在するなかで景気が回復すると、少なからぬ資金がより利回りの高い物件を求め始める。その一方では資金を集めようとして、高い利回りの債券が発行される。その発行元は、信用度の低い企業ということになる。こうした債券がどんどん発行されたときに株価が大幅に下落すると、信用度の低い債券は売り叩かれる。その結果、大手の金融機関が損失を出して行き詰まると、リーマン・ショックの再現になるわけだ。
FRBもこの問題を重視し、報告書の形で警鐘を鳴らした。そのなかで「リスク投資に傾斜する市場参加者の態度が急変した場合、資産価格は急落リスクにもろく、金融システムに幅広い負担をかける」と述べている。FRBによると、いわゆるダブルB以下の低格付け債の発行は、3月だけで1230億ドル(約13兆円)にのぼった。
低格付けのローン債権を集めたローン債権も、広範に売り出されている。この状況は、リーマン・ショック直前の様相と全く同じ。著名な個人投資家も、警戒論を口にし始めた。したがって当面は、市場の大半がいつFRBの政策修正を確信するのかが焦点。そのときリスク債権の急落で、金融不安が生じるかどうか。市場にとって、心配のタネは尽きない。
≪18日の日経平均 = 上げ +582.01円≫
≪19日の日経平均は? 予想 = 下げ≫