経済なんでも研究会

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電力供給が ピンチ : 7-8月

2021-05-27 07:24:46 | エネルギー
◇ 石炭火力発電所の休廃止で = 「ことしの夏は、電力需給がひっ迫する」--経済産業省が正式に見通しを発表した。それによると、電力の需給にどれだけ余裕があるかを示す予備率は、北海道と沖縄を除き7月は3.7%、8月は3.8%に落ち込む。安定的な電力の供給には最低3%の予備率が必要だから、ギリギリの水準にまで低下することになる。最大の原因は、多くの電力会社が非効率な火力発電設備を休廃止しつつあることだ。

経産省によると、沖縄を除く火力発電能力は20年度が1億2000万㌔㍗。それが21年度には、877万㌔㍗減少して1億1123万㌔㍗になる。原発8基分にも相当するから、かなりの削減だ。電力各社は旧式の火力発電は効率が悪くコスト高なこと、加えて二酸化炭素の排出量が多く国際的に批判されていることから、休廃止に踏み切っている。

経産省は今月中に対応策を作成するという。だが効果のある対策を考えられるのだろうか。原発の稼働は増えない。太陽光や風力などの再生可能エネルギーは伸び悩み。従来ならば手っ取り早い火力発電に頼ったろうが、今回はそうもいかない。というのも。つい最近のG7(主要7か国)環境相会議で、日本は「30年度までに非効率な火力発電の9割を廃棄する」と公約したばかりだからだ。

考えられる対策は、電力各社が情報を共有して融通できる体制を強化することぐらい。あとは消費者に節電をお願することになるのだろう。日本がこんなに追い詰められたのも、政府がこれまでエネルギー計画を作成できず、時間を無駄にしてきたからに他ならない。猛暑が続けば停電もありうる大ピンチ。「オリンピックのテレビ観戦も、ご遠慮ください」ということにならないか。大いに心配である。

       ≪26日の日経平均 = 上げ +88.21円≫

       ≪27日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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