蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

付加価値  (bon)

2024-05-29 | 日々雑感、散策、旅行

 昔、若い頃(1980年代)企業向けの新しい通信網「付加価値ネットワーク
(Value-Added Network)」が、一世を風靡したことがありました。とにかく
それまでの通信ネットワークといえば、電話やファクシミリの送受くらいに
しか使われていませんでしたから、これが、新しい制度に代わって、通信ネッ
トワークの中で、蓄積できたり、コード変換が出来たり・・といわゆる「付加
価値」が備わるというんですね。

 難しいことは、さておき、ある時 飲み会の席で、上司から「付加価値」に
ついて感覚的な話が出たことが、急に思い出されてきたのです。そういえば
拙ブログにも、かってこれについて記事アップしていましたので、ちょっと
覗いてみたりして今一度振り返ってみました。

 どんな喩えで、その時上司が話されたかは、忘れていますが、なんでも、
例えば物の100グラム当たりの価格(金額)が一つの目安として話されたこと
は覚えています。どういうことかといえば・・、

 サツマイモ1本が大体100円だとすると、これをつぼ焼き(焼き芋)にすれば
300円くらいに、スライスして天ぷらにして販売すれば、5~600円になり、
当時、夜の銀座あたりでは、焼き芋が1000円くらいしていた。
 手間暇や光熱費などがかかって、1本のサツマイモに付加価値がついている
‥というお話なんですね。

        (ネット画像より)

 これを、展開してみますと、最近取り上げた山椒でも、生の実山椒700円/
100gは、佃煮では2000円くらい(小倉屋山本)、身近なスマホは、5~10万円
/100g、メガネは10~30万円(通常35gで3~10万として)、補聴器となれば
50~250万円/100gでかなり付加価値が高い部類に入りますね。 もっと広い
範囲の価格帯があるかもしれませんが、一つの目安として・・。
 金額が高いから、一概に付加価値がそれだけ高い‥ということにはならな
いかもしれませんが、一応の目安として。

         (ネット画像より)

 さらに、鉄は20円/100gくらいですが、自動車になれば300円くらい、飛行機
のエアバスなら1万円くらいの目安でしょうか。 金は、最近では1gあたり
12900円だそうですから、100gに換算すると129万円もするのですね。26年前
の14倍に高騰しているそうです。

        (ネット画像より)

 つまりある製品が、いろいろと加工され手間暇がかかって、目的の用途に
作り上げている、その過程などが付加価値を生んでいるというのですね。

 100g500円のお肉より2000円の方がやはり付加価値が高い。柔らかくてお
いしい~。これをステーキにしたり、シャブシャブにしたりさらに付加価値を
高める料理をする。雰囲気やサービスなども付加価値に大きく左右するでしょう。

              

 ネットで、キチっとしたところを調べてみましたら次のような解説が見当
たりました。

『付加価値とは、製品やサービスに対し、企業や個人の活動によって独自
に付け加えられた価値を指す言葉
です。モノやサービスに溢れた現代で、
競合と差別化し業績を伸ばすためには、付加価値を付けることが重要となり
ます。また「労働によって付加された価値」を表す指標として「付加価値」
という言葉が使われることがあります。』
 そうですね、付加価値を高めることが、競合他社との差別化・競争力強化に
繋がるとともに顧客満足度の向上にもつながりますね。

              

 付加価値を数値化する手法として、

 ・控除法:売り上げから原材料費や外部注文費用などを差し引いて計算する
 ・加算法:人件費や減価償却費などを足して計算する

が挙げられていました。

控除法は、中小企業庁方式とも呼ばれていて、
付加価値額 = 売上高 − 外部購入額(材料費、購入部品費、運送費、外注
加工費など

加算法は、日銀方式とも呼ばれる計算法で、
付加価値額 = 人件費 + 経常利益 + 賃借料 + 租税公課 + 金融費用 + 減
価償却費

 これらの付加価値額を算出して、企業の基礎的な状況を把握する指標として
も利用され、さらに、付加価値率、付加価値労働生産性、労働分配率などを
求め、産業別に自社がどのあたりの位置にあるかを分析するのにも使われた
りします。

 イミダスによれば、付加価値率では、産業別に教育・学習支援47.1で最も
高く、サービス業40.6、宿泊業・飲食サービス業28.5、医療・福祉28.5、建
設業20,0、製造業19.5、農林漁業19.0、卸売・小売業9.5などと業種によって
かなり違いがありますね。

 労働生産性では、中小企業区分で小売業252.5、製造業374.8、建設業399.1、
情報通信業522.5、卸売業545.9 大企業では、小売業545.6、製造業1004.9、
建設業1128.7、情報通信業1232.8 などとなっていました。

 また、労働分配率は、人手に多く依存している業種と機械や設備に多くを
頼る業種で大きく異なっていて、小売業49.4%、製造業51.0%、情報通信業
53.7%、飲食サービス業74.9%などとありました。

              

 しかし、付加価値というのは、一般的に難しい要素が含まれることも多く、
たとえば、景観・景色などもそうですし、店舗でも、駅に近いか遠いか、音楽
やアロマなどのサービスがあるか、接客態度などによっても大きく違ってき
ますよね。料理にしても、食べられないけれども旬の小枝などが添えられて
いるだけでも違ってくるようです。

       (ネット画像より)

 

 

 

Moanin' (Remastered 2013)

 

 

 

 


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2 コメント

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Unknown (samgirly)
2024-05-29 10:16:58
付加価値、
すごく興味深くて、楽しく拝読させていただきました。

焼き芋屋さん…確かに高かった!
今ではスーバーの店頭に200~300円で並んでいますね。ありがたいです(笑)
返信する
面白いですね! (bon)
2024-05-30 06:41:42
samgirlyさん、コメントありがとうございます。
付加価値というような、捉えにくい対象を、グラム当たりの金額にしてみたり、
正しく表現されていないかもしれないですが、何となく雰囲気はつかめたような・・
返信する

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