郷里でのお正月は旧暦で祝っていた。物心ついた時からお正月はそうであったし暦のずれなどなんとも思わなかった。当然のことながら紅白歌合戦など忙しく働いている最中のできごと別世界の騒ぎごとぐらいにしかとらえていなかったように思う。
ところで旧暦でいうと今日は大晦日にあたる。父母たちが朝からその準備に忙しくしていたが子たちは嬉々として眺めていたものである。夕飯時には皆晴れ着を纏い、新しい足袋を履き、隠居暮らしの祖父母も来て神棚のある上段の間に一家そろい「あんころ餅」を食べたものである。メーンディッシュはとんと記憶にない。甘味料の乏しい時代あんころ餅の美味しさのみ、、、。
今の様に新暦でお祝いするようになったのは戦後4,5年経ってからであろうか。皆一斉に歳をとることを止めて満年齢と改めた新制中学時代の頃か?
{まだまだ頑張っている柏葉}