姨捨の棚田を降りて行くと、更級の里になります。「さらしな」って、読めないよ
なあ~。この道が山の斜面を網の目のようになっています。アリの巣も入っていくと
こんな感じなのかしら。
これは登ると大変だよ。。。
古い農家の家がちらほら。
廃屋になっているところも多い。過疎が進んでいるのでしょう。
いい感じの家なのに、空き家かあ~w
果樹園が多い地域です。
ここらはアンズの里です。去年来たのはアンズが出回る頃で、スナックで頂きました
なあ。
おお、既に色づいたのもありますよ。
こちらはブドウです。栽培は手間暇かかって大変なんですよね。この先には
「千曲市さらしなの里歴史資料館」がありますので、少し遠回りして寄って
行きましょう。
主人公は宮仕えに出る。どうやら花形のキャリアウーマン的なポストのようですが、
宮家での女たちの共同生活で、息が詰まるようだと言っています。それで結婚する
ことになりました。子供が何人か生まれますが、その生活についてはあまり詳しく
書かれておらず、本人も「忙しくてこの長い年月、物語も読まなくなったし、これと
いって何もしないで漫然と暮らしてしまった。光源氏みたいな人って、本当にいるの?」
なんて言っています。そうそういないし、いても来ないんだよ。典型的な有閑階級の
アンニュイですなあ^^;
一度ロマンスめいたことが出てきます。身分の高そうないい感じの殿方で、下心を
見せるような軽薄なことも言わず、気持ちのいい人だ。お互い気になる存在となった
けれど、人の目があって近づくことも難しく、結局それきりになってしまったのでした。
さて私は今回更級を旅したのでこの『更級日記』を読んでみたのですが、千葉から
始まってずっと京都の話じゃん?!残り数ページとなって、老人(といっても今の中年
くらいの年でしょうが)になった頃、旦那さんが信濃の国に赴任することになって
しまった。ようやく更級が出てくるのか?! 主人公はコレ相当へこんでます。
父親といい、つくづく田舎に転勤になる運命ですね。
その転任に息子もついて行きますが、主人公は京に留まります。そして翌年旦那さんは
京に戻ってきますが、病に倒れて死んでしまいます。どこの老人もそうですが、ひとり身
になり交友関係が少なくなって、だんだん孤独になります。そんなとき、ふいに甥っ子が
訪ねてきたので歌が口に出てきます。
月も出でて闇にくれたる姨捨になにとて今宵たづね来つらむ
寂しい老境。 あれ、これで「更級日記」なの??? 主人公は全然来てないじゃん!
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