伊那から4回乗り換えて、ついに姨捨(おばすて)に到着しました。例の「おばすて山」
伝説の地です。おばーさんを山に捨ててくるなんて、泣けてくるひどい話ですよねえ。
私の他に、もう一人若者が降りました。そやつはホームの椅子に座って熱心にスマホを
見ていました。観光客ではないのかな? 駅舎にはおじーさんがひとり座っていました。
列車には乗らなかったけれど?
列車はこれからスイッチバックするので少々停車していました。私は駅を出るのでは
なく、景色のいい反対側のホームに向かいます。
椅子が列車と反対側のほうを向いています。これはもう「展望台」ですね^^
スイッチバックして列車が山を降りていく線路が下に見えました。
千曲の里が見渡せる素晴らしい景色だ。
南東方面には上山田温泉があります。これから棚田を通ってあちらに歩きます。
急こう配なので、ここは列車がスイッチバック。一度向こうに戻って、それからまた
こちらに戻ってきて山を降りて行くのです。列車がだいぶ下に見えたので、確かに
急斜面だよ。
あの千曲川の上流にある温泉地へ、歩いて2~3時間ってとこか?幸い薄曇りなので
日差しは強くない。暑いけどなあ~w
『更級日記』(さらしなにっき)は、菅原道真の5世孫にあたる菅原考標の次女、
菅原孝標女(すがはらのたかすゑのむすめ)による回想録で、1055年頃(平安時代)の
作品。まもなく千年にもなる昔の話ですね。
*それにしても、娘の名前はお父さんのフルネームに「女」をつけるだけって。。。
それじゃあ「大谷翔平女」とか、「麻生太郎女」とかになるわけ?
せっかく更級に来たので、そこが舞台かと思って読んだのですが、最初は13歳の少女
である主人公が東国・上総の国府にいるところから始まります。当時は律令制時代、
すなわち全国あちこちに国府という役所がおかれていて、京の都から国司という
行政官が転勤で派遣されていました。お父さんが田舎に赴任することになったので、
ついて行った娘さんは田舎育ちだったわけです。
娘さんは文学少女で、あちこちから物語の本を借りて読みふけります。そして京の都に
戻ることができたら、もう思いっきり読みまくるぞ~なんて思っていたら、なんと
お父さんが京に戻ることになって、その夢が叶ったのです。
千葉から東海道を通って歩いて行くわけですが、武蔵の国すなわち今の東京を通るとき、
「景色がよくなくて地面は泥土で草ばっかりボウボウだ」と言っています。千年前の、
江戸が出来る前だからな。
相模の国に入り、数日かけて箱根の山を越えるとき、空も見えないほどに木々が鬱蒼と
生い茂って暗い道が続いた。人里離れたところを徒歩で山登りまでするのです。野宿
したり、汚い小屋に寝たり。インバウンド向けの高級温泉旅館なんぞなかったからね。
駿河の国に入ると富士山が見える。なんと山頂から煙がモクモク。夕暮れには火柱が
立つのも見えたとか。噴火してたのね、1000年前は!
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