桜の苗木はほとんどが接ぎ木により増やすのが普通ですが、「実生(みしょう)」といって種子から芽生えさせた苗があるのも読んだことがあります。花が咲き始めるには比較的長い年数がかかるようですが、「実生(みしょう)」の苗木の方が人工的な接ぎ木より何か自然で意味深いイメージです。
そういう思いもあってその小さな果実に手を伸ばし軽く摘んでみました。やはりその感触や弾力はサクランボそのものです。このサクランボは果たして美味しいのか、というよりも「実生(みしょう)」の苗木を育てるためにはもう十分に熟しているのかを知りたく思っています。
千里山団地の桜並木も老齢化しつつあることと、駅前再開発に絡む工事などで何本残されるのか分ったものではありません。その時にまったく無関係の苗木を植え替えるよりも、生命を繋いだ「実生(みしょう)」の苗木を育てておくという計画はどうでしょうか。庭など無い僕は取りあえず鉢植えにして「My桜」を楽しみたいと思っています。