
オンラインのゼミをして、加藤一夫の『み前に齋ぐ』とか『日本的基督教』などを読んでいたら日が暮れた。加藤一夫のある種の「連続する転向」状態についてはいろいろ考え方があるんだろうが、――どうも、快活なお調子者にみえなくはないのだ。こんなにエネルギッシュで筆が滑って行く書きぶりからは、決して面従腹背など出来ない人間が浮かび上がってくる。若い頃は分からなかったが、――とくにキリスト者は苦悩する者だと思い込んでいたところもあって分からなかったが、根本的に世相をサーフィンのように乗り越えて行くこと自体が快感となっている人間というのはいるのである。文学者にも結構いるのだ。
ジェームズ・ファーカソンの『
ブレヒトの『演劇論』を少し読んだが、昔少し囓ったとき以上に意味が分からなかった。