一級建築士が、自宅を建てた際に、使った建材・設備はどこでどのように作られているのかに好奇心を持って調査したレポート。
様々な意味で、好奇心をそそられるテーマです。特に石膏ボードに用いられる石膏が、今では公害防止のための排煙脱硫装置の稼働の副産物がほとんどという話(110~113頁)には興味を引かれました。
ただ、その話も含めて、建材や設備がリサイクルの原料をこんなに使っているということが強調されていて、それはそれで、だから建材の使用に良心の痛みを感じなくていいよという感じがまた気になります。取材したメーカーがダイオキシン発生の測定値を偽っていたとかダイオキシンガス漏洩の事故を起こして後で問題になったというエピソード(188頁)が教訓的です。
減価償却の終わった機械を大事に使って1人の作業員で多くの工程を管理すれば海外生産にしなくてもやっていけるという話(170頁)も、経営者側にはなるほどとうならせる話でしょうけど、労働者側の負担はずいぶんと大変だろうなと思ってしまいました。
内田信平 エクスナレッジ 2008年9月30日発行
様々な意味で、好奇心をそそられるテーマです。特に石膏ボードに用いられる石膏が、今では公害防止のための排煙脱硫装置の稼働の副産物がほとんどという話(110~113頁)には興味を引かれました。
ただ、その話も含めて、建材や設備がリサイクルの原料をこんなに使っているということが強調されていて、それはそれで、だから建材の使用に良心の痛みを感じなくていいよという感じがまた気になります。取材したメーカーがダイオキシン発生の測定値を偽っていたとかダイオキシンガス漏洩の事故を起こして後で問題になったというエピソード(188頁)が教訓的です。
減価償却の終わった機械を大事に使って1人の作業員で多くの工程を管理すれば海外生産にしなくてもやっていけるという話(170頁)も、経営者側にはなるほどとうならせる話でしょうけど、労働者側の負担はずいぶんと大変だろうなと思ってしまいました。
内田信平 エクスナレッジ 2008年9月30日発行