交際していたイラストレーターの彼と別れた翌日に高校時代の元彼と元親友の結婚式の招待状が来た27歳広告会社勤務事務職の浅川梨香が、まるで世界が滅びたかのような(滅びて欲しいと願うような)落ち込み方を見せ、同僚や友人、結婚式に備えて集まった元同級生らに慰められながら、結婚を祝える心理状態に立ち直るまでを描いた青春小説。
中盤で延々と続く高校時代の回顧シーンは普通に青春恋愛小説してて微笑ましいんですが、現在時制の主人公の過剰な落ち込みぶりに違和感がありました。今の彼と別れたことで落ち込むのはわかるんですが、そこに元彼と元親友の結婚の知らせが来たっていっても、ずっと前に別れた元彼でしょ。過去に交際した男はいつまでも自分のものって感覚なんでしょか。
高3の時に体育祭実行委員で連帯感を強め、結婚式にも呼ばれたメンバーの男4人女4人のメンバーのうち主人公は結局男2人と肉体関係を持ち、1人と今後の含みを持ってデートしてるわけですし。そういう立ち回り方しながら、自分は、自分だけが悲劇のヒロインって思い込みそういうふるまいしてるのって、かなりうっとうしい。その主人公を、まわりで落ち込むのは当たり前ってみんなで慰めるって設定も違和感を持ちました。過ぎてみれば思い出せないのですが、でも27歳ってそんなに子どもだったでしょうか。
仕事上の知人のイラストレーターのマキが、ラスト近くで示唆する「連絡」は、当然に別れた彼からの連絡でしょうけど、その中身は作品のトーンと流れからして再会方向と思われますが、マキが恋愛直前で戸惑っているというその相手がその彼だったりというブラックな結末も期待してしまいました。
飛鳥井千砂 集英社 2009年6月30日発行
中盤で延々と続く高校時代の回顧シーンは普通に青春恋愛小説してて微笑ましいんですが、現在時制の主人公の過剰な落ち込みぶりに違和感がありました。今の彼と別れたことで落ち込むのはわかるんですが、そこに元彼と元親友の結婚の知らせが来たっていっても、ずっと前に別れた元彼でしょ。過去に交際した男はいつまでも自分のものって感覚なんでしょか。
高3の時に体育祭実行委員で連帯感を強め、結婚式にも呼ばれたメンバーの男4人女4人のメンバーのうち主人公は結局男2人と肉体関係を持ち、1人と今後の含みを持ってデートしてるわけですし。そういう立ち回り方しながら、自分は、自分だけが悲劇のヒロインって思い込みそういうふるまいしてるのって、かなりうっとうしい。その主人公を、まわりで落ち込むのは当たり前ってみんなで慰めるって設定も違和感を持ちました。過ぎてみれば思い出せないのですが、でも27歳ってそんなに子どもだったでしょうか。
仕事上の知人のイラストレーターのマキが、ラスト近くで示唆する「連絡」は、当然に別れた彼からの連絡でしょうけど、その中身は作品のトーンと流れからして再会方向と思われますが、マキが恋愛直前で戸惑っているというその相手がその彼だったりというブラックな結末も期待してしまいました。
飛鳥井千砂 集英社 2009年6月30日発行