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伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

秋霧の街

2013-07-06 01:35:46 | 小説
 不景気だといいながらポルシェを乗り回すハードボイルド志向の肉体派私立探偵神山健介が、寂れた新潟東港で2年前に起こった殺人事件の真相を探るうちにロシアコネクションの裏稼業に巻き込まれるというアクションサスペンス小説。
 粋なちょいワル親父を志向しつつ、古い世代の男の価値観・視点に裏打ちされた描写が目につき、おじさん世代の男の妄想はやっぱりこのあたりだよねと思えます。マッチョ男の粋がりはよく描かれている感じがしますが、マリアの心情の描写には男目線の限界を感じます。
 アクションとしては十分展開しているように思えますが、ミステリー部分は、結局、神山が選ばれた経緯など釈然としないものが残ります。
 舞台となった新潟の風土や観光案内的な部分は、最近また仕事で新潟通いが続いている私には、ちょっとありがたく思えましたが。


柴田哲孝 祥伝社 2012年5月20日発行
コメント
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