大手出版社にコネ入社した不美人で貧乳、背は高く脚は長くなくて髪が硬いというコンプレックスを持った150分の1サイズ(Nゲージサイズ)の建物等の模型づくりが趣味の28歳オタク経理部員高遠寧々が、やはりコネ入社のBL同人誌出版が趣味の総務部員百舌鳥弥々と絡みながら周囲で起こる出来事にドタバタする短編連作お仕事小説。
どこか僻みっぽい寧々とわりと純情・直情的な弥々のコンビネーションが、ほのぼのさせていい読み味を出しています。
最初と最後に登場する寧々の従姉の気っぷのいいお局様墨田翔子が主人公の「ワーキングガール・ウォーズ」という作品があって、この作品はその続編というか姉妹編のようです。しかし、28歳(寧々)とか、38歳(翔子)の働く女性のお仕事小説のタイトルがなぜに「ワーキングガール」なんだろう。ワーキングウーマンやウィミンじゃなくて。そのセンスが、ちょっと哀しい。
柴田よしき 徳間文庫 2023年3月15日発行(新潮文庫2010年7月、単行本2007年8月)
「小説新潮」連載
どこか僻みっぽい寧々とわりと純情・直情的な弥々のコンビネーションが、ほのぼのさせていい読み味を出しています。
最初と最後に登場する寧々の従姉の気っぷのいいお局様墨田翔子が主人公の「ワーキングガール・ウォーズ」という作品があって、この作品はその続編というか姉妹編のようです。しかし、28歳(寧々)とか、38歳(翔子)の働く女性のお仕事小説のタイトルがなぜに「ワーキングガール」なんだろう。ワーキングウーマンやウィミンじゃなくて。そのセンスが、ちょっと哀しい。
柴田よしき 徳間文庫 2023年3月15日発行(新潮文庫2010年7月、単行本2007年8月)
「小説新潮」連載