双極症(双極性障害)の病像、他の精神疾患との異同、治療等について解説した本。
双極症( bipolar disorder )は、従来「双極性障害」と訳されていたが、「障害」というと治らないハンディキャップという誤解や偏見を与えることが危惧され、DSM-5-TR(2022年)から「双極症」と訳すことにしたのだそうです(24ページ、32ページ)。休職からの復職に関する裁判で、双極性障害は完治しないものだとして復職(治癒)に消極的な判断を示す判決もありますので、労働者側の弁護士の目からも、そういった偏見をなくしてゆくことが必要だと思います。
他の精神疾患との鑑別について42ページ~49ページにかけて説明されていますが、似たような症状が見られ専門家でもなかなか難しいのですね。「心療内科は、本来は精神的な不調を伴う身体疾患を中心に診る内科医が担当するもの。双極症の場合、日本精神神経学会が認定する『精神科専門医』、厚生労働省が指定する『精神保健指定医』のいる医療機関へ」(20ページ)というのは、そうなんでしょうけど、縄張り争いみたいに感じますが…
加藤忠史監修 大和出版 2024年2月29日発行
双極症( bipolar disorder )は、従来「双極性障害」と訳されていたが、「障害」というと治らないハンディキャップという誤解や偏見を与えることが危惧され、DSM-5-TR(2022年)から「双極症」と訳すことにしたのだそうです(24ページ、32ページ)。休職からの復職に関する裁判で、双極性障害は完治しないものだとして復職(治癒)に消極的な判断を示す判決もありますので、労働者側の弁護士の目からも、そういった偏見をなくしてゆくことが必要だと思います。
他の精神疾患との鑑別について42ページ~49ページにかけて説明されていますが、似たような症状が見られ専門家でもなかなか難しいのですね。「心療内科は、本来は精神的な不調を伴う身体疾患を中心に診る内科医が担当するもの。双極症の場合、日本精神神経学会が認定する『精神科専門医』、厚生労働省が指定する『精神保健指定医』のいる医療機関へ」(20ページ)というのは、そうなんでしょうけど、縄張り争いみたいに感じますが…
加藤忠史監修 大和出版 2024年2月29日発行