仕事をしている人が、家族が要介護状態になったときに仕事を辞めずに介護態勢を整えるための制度や情報収集等について解説する本。
職場の介護休業制度は、仕事を休んで親の介護をするために使うのではなく、仕事と介護の両立体制を組むために利用するもの(25ページ、150ページ)、介護にかける時間は平日2時間、休日5時間まででこれを上回ると継続が辛くなるのでプロの手を借りるなど何らかの調整が必要(32ページ)というのは、なるほどです。
認知症患者は身近な人に対してより強い反応が現れる傾向があり、できごとは忘れても感情は残るので何かイヤなことをされた、止められたという気持ちだけが残りしこりが残る、家族は元気だった頃のことを覚えているので症状を受け入れられずに叱ったり非難してしまうので、認知症患者を家族が介護するのは専門職より難しい(107~110ページ)というのも、そうなのでしょう。それを仕事にしている(それで商売している)人からもっと利用してねと言われることには警戒心は持たざるを得ないのですが。
高齢者の場合元気な人でも10日間入院すると7年分年をとったのと同じだけ骨格筋が失われる、ある訪問診療事業者のデータでは高齢者の入院原因の約半分が肺炎と骨折で、肺炎での入院患者の約3割が入院中に死亡、退院できた人の要介護度は平均1.7悪化、骨折で入院した患者の1割弱が合併症で死亡、退院できた人の要介護度は平均1.5悪化したそうです。そして、高齢者の転倒の約4割は薬が関係していると言われていて飲んでいる薬の数が5種類を超えると転倒のリスクが有意に上がるとされています(195~202ページ)。ここ、一般的には医師の営業上の利益に反することを医師が書いていることでもあり、注目しておきたいですね。
日経クロスウーマン編、木場猛、佐々木裕子 日経BP 2023年9月19日発行
職場の介護休業制度は、仕事を休んで親の介護をするために使うのではなく、仕事と介護の両立体制を組むために利用するもの(25ページ、150ページ)、介護にかける時間は平日2時間、休日5時間まででこれを上回ると継続が辛くなるのでプロの手を借りるなど何らかの調整が必要(32ページ)というのは、なるほどです。
認知症患者は身近な人に対してより強い反応が現れる傾向があり、できごとは忘れても感情は残るので何かイヤなことをされた、止められたという気持ちだけが残りしこりが残る、家族は元気だった頃のことを覚えているので症状を受け入れられずに叱ったり非難してしまうので、認知症患者を家族が介護するのは専門職より難しい(107~110ページ)というのも、そうなのでしょう。それを仕事にしている(それで商売している)人からもっと利用してねと言われることには警戒心は持たざるを得ないのですが。
高齢者の場合元気な人でも10日間入院すると7年分年をとったのと同じだけ骨格筋が失われる、ある訪問診療事業者のデータでは高齢者の入院原因の約半分が肺炎と骨折で、肺炎での入院患者の約3割が入院中に死亡、退院できた人の要介護度は平均1.7悪化、骨折で入院した患者の1割弱が合併症で死亡、退院できた人の要介護度は平均1.5悪化したそうです。そして、高齢者の転倒の約4割は薬が関係していると言われていて飲んでいる薬の数が5種類を超えると転倒のリスクが有意に上がるとされています(195~202ページ)。ここ、一般的には医師の営業上の利益に反することを医師が書いていることでもあり、注目しておきたいですね。
日経クロスウーマン編、木場猛、佐々木裕子 日経BP 2023年9月19日発行
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます