なあむ

やどかり和尚の考えたこと

青春の痔 ③

2010年05月24日 08時58分55秒 | 青春の痔

「入院」という響きに、何となくあこがれを感じる年頃でした。
小説の中の哀れな薄幸の主人公になったような気分で、心のどこかでニコニコしていました。
手術の前日、看護婦(当時)さんから諸説明を受け、準備が始まりました。
血圧を測ったり、下剤を飲んだりするのですが、熟練の看護婦さんに寄り添い若い看護婦さんも一緒です。ちょうど新人看護婦の研修期間だったのです。
「剃門しますね」
手術に備え、肛門の周りを剃らなければなりません。
下半身を裸にし、足を抱えた状態で泡が塗られ、カミソリが当てられます。
「はい、やってみて」
えっー!研修生がやるのー?!
「アッごめんなさい」
「大丈夫よ」
って、何があったんですか、何が大丈夫なんですか。
この頃から嫌な予感はあったのです。
同じ年頃の、若い白衣の天使には胸がキュンとします。
できたらお茶にでも誘いたいと思います。
腕のケガだったら良かったのに、患部は最悪の場所でした。