なあむ

やどかり和尚の考えたこと

てっぱん

2010年11月20日 09時11分10秒 | ふと、考えた

NHK朝の連続テレビ小説をみています。

「ゲゲゲの女房」もおもしろかったけど、今の「てっぱん」もおもしろいですね。

最近のこの番組には明確な「制作意図」があるとみています。

現代の社会の問題に対し、何かを気づいてほしい、という意図でつくられている内容だと感じます。

「ゲゲゲ」の意図は、「見えないものの存在を信じる」という日本人古来からの感性を取り戻そうというものではなかったでしょうか。

この世の中が、見えるのもだけで処理され判断されるならば、悪いことをしても「自分が悪いんではない、見つかったのは運が悪いんだ」というようなとらえ方になってしまう危険があります。

見えなくても存在する、不思議な存在、それを神とか妖怪だとかと呼び、畏敬の念を持って崇め畏れてきた日本人。当然、木々や風や山や川などの自然そのものを、命と感じてきたはずです。

その感性が薄れてきたことが、現代の社会問題の根底にあるのではないか、そこを今一度見直すべきではないか、というのがこの物語の意図であったと思いました。

「てっぱん」の意図は、ズバリ「家族」ですね。家族、社会の絆が弱くなってしまった現代。やはりそこからいろいろな信じがたい事件も多発してきた。

「もういっぺん真剣に考えようよ、家族って何」というのが意図でしょう。

その一つのアプローチとして、食卓を囲むことを提案している。血のつながりがあってもなくても、食卓を囲めば家族になれるのではないか。大きなてっぱんであれば、もっともっと大きな家族になれる。

食卓もてっぱんも、囲むことでみんなの顔が見える。そうやって一人ひとりと顔を向き合って、絆をむすんでいこうよ。

それがこの物語の意図であるとみています。