なあむ

やどかり和尚の考えたこと

兵士の命

2010年11月26日 12時21分53秒 | ふと、考えた

北が南の島を砲撃するという暴挙に出ました。それに対して南も砲撃を加えたとというニュースです。

報道では、「兵士二名が死亡」、「民間人も二名が犠牲」という文字が躍っていました。

その時に、「兵士ならば仕方ないか」「え、民間人まで」という感じ方がなかったでしょうか。

そういう報道は、これまでもたくさんありました。アフガンにおいてもイラクにおいても。

言うまでもありませんが、兵士は機械ではありません。赤い血が流れ、家族がいて、温かいご飯をおいしく食べる人間です。

一定期間を「任務」に就いているだけで、命として民間人と区別されるいわれはありません。死んでいい人間などいません。

それなのに、「兵士ならば仕方がない」と感じさせられてしまう、その仕組みが異常なのだと気づかなければなりません。

死亡した兵士の家族は民間人で、息子や夫や父や恋人を亡くして泣いているに違いない。そのことに思いを馳せなければ、戦争や紛争を肯定してしまう危険性を感じます。

やなせななさんの「最後の子守歌」という歌は、ご自身の祖父の目を通してそのことを語りかけています。

「兵士の一人ひとりが誰をも傷つけずにすむように」